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パパは女子高生だった 前田 良(著) - 明石書店
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パパは女子高生だった (パパハジョシコウセイダッタ) 女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ (オンナノコダッタパパガサイコウサイデギャクテンショウソシテツカンダカゾクノカタチ)

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発行:明石書店
四六判
240ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-7503-4895-7   COPY
ISBN 13
9784750348957   COPY
ISBN 10h
4-7503-4895-3   COPY
ISBN 10
4750348953   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年10月1日
書店発売日
登録日
2019年9月13日
最終更新日
2019年10月11日
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紹介

性同一性障がいのため戸籍の性別を女性から男性に訂正し、結婚した著者。非配偶者間人工授精(AID)で妻が産んだ子の出生届を役所に出すと、父親の名前を消すよう促された。納得できずに裁判を起こし、最高裁で逆転勝訴を勝ち取ったパパと家族の記録。

目次

 はじめに――どこにでもいる、家族。

第1章 パパは女子高生だった
 ○パパは「男の子になりたかった」
 ○パパは武装した! バレたくなかった!
 ○パパ、女子校に行く
 ○あっ、ここ女子校じゃん! 恋多き「男」、パラダイスを生きる!
 ○男子トイレに入ってやったぞ!
 ○僕はコレだ! やっと自分が「何か」がわかる
 ○パパ、言っちゃった。勇気を出した
 ○パパは生き方を考えた
 ○やっとコイツともおさらばだ!
 ○あっ! この人と結婚したい!
 ○何で「親不孝者」?
 ○結婚するには、まだ問題があったんだ
 ○初めての海外! 初めてのタイで手術!
 ○ついに結婚したぞぉ!
 ○パパのウキウキ新婚生活
 ○パパは子どもがほしい
 ○ボク、来たよ!

第2章 父親になった僕
 ○僕の心はジェットコースター
 ○悩みに悩んで、悩みぬく
 ○僕たちは、ひとりぼっちだった
 ○パパは我が子にメロメロだ
 ○もうコレしかない! 裁判を起こしてやる!!
 ○やった! 家族が増えた!
 ○何でこんなにあっさりしてるんだ!?
 ○めっちゃ悔しい! 三人目が授かれない
 ○どーだ! まいったか! 大逆転でつかんだ勝利!!

第3章 私はいつも、良のとなりで
 ○こんなハズじゃなかった!
 ○出会いは八年前。すべてはそこから始まった
 ○とりあえず、付き合ってみるか!
 ○あたし、母親になる自信なんてない!
 ○「母親業」に精を出そうと思ったのに!
 ○かわいくてしかたない子どもたち
 ○夫婦って、家族ってそんなモノ

第4章 これがボクたち家族のカタチ
 ○お風呂の時間
 ○パパは講演活動を始めたよ!
 ○講演活動のあれこれ
 ○ちょっとずつ前進だ!
 ○この人と結婚したんやから、しゃあないか!
 ○キャンピングカーが我が家にやってきた
 ○幼稚園デビューのお兄ちゃん
 ○事件だ事件だ!
 ○ピカピカの一年生! 粘土工作をしながらがんばるお兄ちゃん!
 ○ボクはこれが好きなんだ!
 ○ボクたち、どうやって生まれてきたん?
 ○次はボクの番だ! ボクは幼稚園のもも組さん
 ○ボクたち家族の毎年恒例行事
 ○ボクたちはボクたち。「ひとつの家族」

 おわりに――この本を読んでくださったみなさまへ

 解説――多様性が肯定される、誰にとっても生きやすい社会へ(弁護士 山下敏雅)

前書きなど

はじめに――どこにでもいる、家族。

 用意された服を着るのは嫌いだった。
 指示された席に座るのは辛かった。

 だけど、僕は自分の気持ちを言えなかった。かわりに、嘘をついてやり過ごした。居場所がないような気がして、辛かった幼少期。
 小学校でピカピカのランドセルを背負っても、中学校で部活に明け暮れても、辛く苦しい気持ちは付いて回った。高校ではそれが倍増した。でも、自分をコントロールする術を少し覚えた。気の持ちようで、高校生活はなかなか楽しめた。

 あの日、「3年B組金八先生」を見た時の衝撃は忘れられない。自分自身が何者かがわかった瞬間だった。

 人生で最高の出会いもあった。あの日、あの場所で妻に出会わなかったら、今の僕はなかったといっていい。

 妻と出会って、僕の人生はバラ色になった。

 結婚するまでは遠距離恋愛。週末を楽しみに、せっせと働いた。結婚したのは二十代後半。プロポーズを受け入れてくれた時は、天まで届くほどに舞い上がった。
 子どもも授かった。僕たち夫婦は、自分たちにできるやり方で「家族」をつくった。
 子育ては、とても楽しい。子どもと向き合う時間が、かけがえのない宝物になっていった。

 僕の家族は、四人。僕、妻、二人の子どもたちの四人家族だ。どこにでもいる、家族。

 ただひとつ。
 たったひとつだけ、違ったことといえば、僕が女の子として生まれたということだった。

著者プロフィール

前田 良  (マエダ リョウ)  (

Like myself代表。妻と子ども2人の4人家族。
1982年、兵庫県に「女性」として生まれる。小さい頃から性別に違和感を持っていた。
2008年、戸籍上の性別を「男性」に戻して結婚。AID(非配偶者間人工授精)により子どもを授かるが、出生届が受理されず、東京家裁に「戸籍訂正許可申立」を行い、裁判を始める。
東京家裁、高裁では「血縁を大事に」し却下、棄却されるが、最高裁で逆転勝訴。「性別変更した夫を父親として認める」という画期的な決定を手にする。
現在は、多様な性について「間違った知識ではなく、本当のことを伝え知ってもらう」ため、行政職員、教職員や保護者、子どもたちを対象に、各地で講演活動を展開。全国を家族とともに走り回っている。

上記内容は本書刊行時のものです。