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アスペルガー症候群に特化した就労支援マニュアルESPIDD
職業カウンセリングからフォローアップまで
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年11月30日
- 書店発売日
- 2018年11月30日
- 登録日
- 2018年11月21日
- 最終更新日
- 2018年12月4日
紹介
ASDに特化した就労支援の研究会が行ってきた支援の事例を踏まえ、職業カウンセリング・ガイダンス・アセスメントからコーチング、フォローアップまで各段階・場面ごとに具体的な支援を詳解。発達障害者の就労支援プログラム=ESPIDD(Employment Support Program for Individuals with Developmental Difference)に基づく有効なプログラムの実践書。
目次
はじめに
第Ⅰ部 伝統的職業リハビリテーションから発達障害者に特化した就労支援へ
第1章 発達障害者の就労上の現状
1 身体、知的、精神から発達へ
2 発達障害者の就労上の課題
2.1 発達障害の特性と就労課題
2.2 アスペルガー症候群者の就労上の課題
2.3 発達障害者の離職理由
第2章 アスペルガー症候群者に対する具体的就労支援対策
1 わが国における発達障害者の就労支援制度
1.1 障害者雇用率制度と障害者雇用納付金制度
1.2 職業リハビリテーションサービス
1.3 発達障害者に特化した就労支援
2 アスペルガー症候群者に特化した就労支援の必要性
2.1 支援者の専門性
2.2 アスペルガー症候群者の職場定着において必要なこと
第3章 職業的自立のために必要なライフスキルの確立
1 早期からのキャリア教育
2 教育内容にライフスキルを
第Ⅱ部 発達障害者に特化した具体的就労支援
第4章 東京障害者職業センターにおける就労支援
1 発達障害のある人の就労支援
1.1 就労支援の概要
1.2 ESPIDDとは
2 職業相談(職業カウンセリング)
2.1 アスペルガー症候群者の職業相談
2.2 発達障害(ASD)者用の職業相談シート
2.3 職業評価(アセスメント)、支援体験、職場実習等の振り返り
2.4 問題解決、課題改善のための相談
2.5 障害の開示・非開示に関する相談
3 職業評価(アセスメント)
3.1 アスペルガー症候群者の職業評価
3.2 職業評価の方法
3.3 面接・調査
3.4 心理的・生理的検査
3.5 ワークサンプル法
3.6 職場実習による評価の必要性
3.7 アスペルガー症候群者専用の職場実習アセスメントシート
3.8 職業リハビリテーション計画
4 職業準備支援
4.1 職業準備支援とは
4.2 発達障害者用の技能トレーニング
4.3 職業準備支援の論理的構造と支援の仕組み
5 就職活動支援
5.1 ジョブマッチング支援
5.2 ナビゲーションブックの作成支援
6 ジョブコーチによる職場適応支援
6.1 ジョブコーチによる職場適応支援とは
7 職場定着支援(フォローアップ)
7.1 職場定着支援とは
7.2 職場定着支援の必要性
7.3 職場定着支援の実施方法
7.4 リワーク(職場復帰)支援
第Ⅲ部 ESPIDDによる実践
第5章 さまざまな支援機関におけるアスペルガー症候群者の就労支援事例
1 東京障害者職業センターにおける実践事例
1.1.1 対象者
1.1.2 職業準備支援.就職内定まで
1.1.3 支援ニーズと就労上の課題
1.1.4 支援のポイントとその効果
1.1.5 支援効果とフォローアップ
1.2.1 対象者
1.2.2 支援ニーズと就労上の課題
1.2.3 支援のポイントとその効果
1.2.4 就職・職場適応の状況
1.2.5 まとめ
1.3.1 対象者
1.3.2 支援ニーズと就労上の課題
1.3.3 フォローアップ状況
2 発達障害者支援センターにおける実践事例
2.1 対象者
2.2 支援のポイントとその効果
2.3 まとめ
3 就労移行支援事業所における実践事例
3.1 対象者
3.2 就労上の課題
3.3 実践した就労支援
3.4 まとめ
4 特例子会社における実践事例
4.1 対象者
4.2 支援ニーズと就労上の課題
4.3 支援のポイントとその効果
4.4 フォローアップ状況
引用文献・参考文献
【資料】アスペルガー症候群者の就労支援におけるマニュアルチェックポイント
前書きなど
はじめに
(…前略…)
よって、アスペルガー症候群者に特化した新しい職業リハビリテーションを検討する必要性があり(Taylor・Adams・Bishop, 2017)、早稲田大学と東京障害者職業センター協働でESPIDD(Employment Support Program for Individuals with Developmental Difference)というアスペルガー症候群の就労支援のあり方に関する研究会を立ち上げました。ESPIDDでは、2016年4月から2018年3月にかけての2年間にわたって厚生労働省、就労移行支援事業所、就業・生活支援センター、発達障害者支援センター、若者サポートステーション、特例子会社、企業など多職種の方々からいろんな意見をいただき、研究を重ねてきました。
参加された機関は、いずれもアスペルガー症候群者の就労および定着支援において、どのように対処したらよいか常に悩んでおられ、支援技法について勉強したいとの強い要望がある機関でした。そのため、初回はアスペルガー症候群の特性理解からの勉強を実施し、その後Barbara Bissonnetteさんの「アスペルガー症候群の人の就労・職場定着ガイドブック」(明石書店)を教科書とし、職業カウンセリング、職業ガイダンス、職業アセスメント、適職マッチング、ジョブコーチング、フォローアップのあり方について、一つひとつアスペルガー症候群に特化した支援方法について学習を重ね、厚生労働省における発達障害者の就労実態、東京障害者職業センターにおけるアスペルガー症候群者の就労課題の報告、他の就労支援機関や企業からの事例報告などを踏まえ、Bissonnetteさんのガイドブックでの支援技法を日本の文化にアレンジして、アスペルガー症候群者に特化し、アスペルガー症候群者に最も有効と考えられる就労支援のあり方についてプログラムをまとめました。
この本一冊でアスペルガー症候群者が抱えている就労上の課題とその課題を解決するためにどのような支援を行えばよいかがすべて理解できるように示されています。
本書により就労支援機関だけではなく、高校・大学、家族そして企業やアスペルガー症候群本人も「アスペルガー症候群に特化した新しい職業リハビリテーション(就労支援)」のあり方をご理解いただけるものと思います。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。