版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
障がいの重い子どもと係わり合う教育 実践事例から読みとく特別支援教育Ⅰ 障がいの重い子どもの事例研究刊行会(編) - 明石書店
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

障がいの重い子どもと係わり合う教育 実践事例から読みとく特別支援教育Ⅰ (ショウガイノオモイコドモトカカワリアウキョウイクジッセンジレイカラヨミトクトクベツシエンキョウイクイチ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:明石書店
A5判
464ページ
並製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-7503-4735-6   COPY
ISBN 13
9784750347356   COPY
ISBN 10h
4-7503-4735-3   COPY
ISBN 10
4750347353   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年9月30日
書店発売日
登録日
2018年9月21日
最終更新日
2018年10月3日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

1971年(昭和46年)、文部省直轄の研究所として設置された国立特殊教育総合研究所(現 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所)の重複障害教育研究部では、所属研究員の他、外部の研究者の協力も得て重度・重複障害児の教育的支援の事例研究が25年間以上行われてきた。
盲、聾、知的障害、肢体不自由等の重なりや、重度の自閉症など、障害の重い子どもの状態をどのように捉え、どのように係わるのが良いのだろうか。147事例の中から特に現代的意義のあるものを「行動の理解」「状況作り」「子どもの理解」「コミュニケーション」のテーマに基づき厳選した、日本の重度・重複障害児の教育実践研究として最高水準の、また特別支援教育の現場教員にとっても極めて有用な事例研究集。

目次

行動の理解と状況作り
はじめに(出版にあたって)[松田直]

第Ⅰ部 行動の理解に視点をおいた事例研究
 行動の理解に視点をおくということ[川住隆一]
 1 移動や遊びにおける手の使い方につまずきの見られる一盲幼児の養育指導[重藤根治子]
   コメント:土谷良巳
 2 ある弱視・難聴児の「見る」ことの変容について――光・光沢から色・形態への関心を引き出すための試みを中心として[宮原宗久]
   コメント:中澤惠江
 3 運動障害を伴う重度・重複障害児の探索行動に関する観察指導経過――指向・接近・操作行動を中心として[山下滋夫/山下和美]
   コメント:松田直
 4 動きは活発だがまとまりにかける一児童とのかかわりにまとまりをつくる試み[角田夏江]
   コメント:松田直
 5 情緒障害対象の院内学級にいる子どもの課題学習にみる動きとそのまとまり――特に外界刺激の受容の高次化を中心に[高橋渉]
   コメント:高杉弘之
 6 力ずくの対処を受けて閉じこもった人が外への動きに踏み出すまで――力ずくの対処によっては生命活動の著しい縮小をきたすばかりであった人に対して生命活動の自己調整促進をたすけることを目ざした一実践研究の過程[吉武清實/須藤昌彦/今野正良]
   コメント:松田直
 7 ある弱視ろう児の「視る力」を促す係わりについて[阿尾有朋/立石博章/吉武清實]
   コメント:菅井裕行
 8 ある特定の対象へのかかわりがみられた重度・重複障害幼児の観察指導経過─課題学習を通してみた移動行動[進一鷹]
   討論:重複障害教育研究部
 9 一重度・重複障害児の接近行動の発現と展開の経過[高杉弘之]
   討論:重複障害教育研究部
 10 視覚障害・運動機能障害・知的障害のある重複障害幼児の視覚活用を促す支援[佐島毅]
   討論:重複障害教育研究部

第Ⅱ部 状況作りに視点をおいた事例研究

状況作りに視点をおくということ[菅井裕行]
 11 積極的な営為としての「待つ」こと[細目里美]
   コメント:土谷良巳
 12 私とは勉強しないことに決めた先天的全盲児K君とのかかわりを通して遊びと学習について考える[矢目誠志]
    コメント:川住隆一
 13 活動の組み立てと見通し[村松信一]
    コメント:土谷良巳
 14 施設で暮らす重度・重複障害幼児が生き生きと暮らすための援助――施設に入所して2 年が経過した女児の事例を通して[西谷貴美江]
    コメント:川隆一
 15 わかる世界、わからない世界――ともやくんのひらがなを巡って[中野尚彦]
    コメント:土谷良巳
 16 Rett症候群を疑われている女児との対応における「状況作り」[川住隆一]
    討論:重複障害教育研究部
 17 買い物における支払いの見通し――その理解をたすけた教材の活用および具体的操作と具体性からの解放の経緯について[中澤惠江]
    討論:重複障害教育研究部
 18 重症心身障害児施設を訪問して係わりをもった事例――「指導の場」からの一考察[早坂方志]
    討論:重複障害教育研究部
 19 「分かりあう」過程としての学習[菅井裕行]
    討論:重複障害教育研究部

 おわりに[川住隆一]

 本書に寄せて─障がいの重い子どもの実践事例から学ぶということ

 「重度・重複障害児の事例研究」との対話[岡澤慎一]

 国立特殊教育総合研究所 重複障害教育研究部
 「重度・重複障害児の事例研究」テーマ一覧

前書きなど

はじめに(出版にあたって)

 (…前略…)

 この実践研究は、1976年度(昭和51年度)から2001年度(平成13年度)まで25年間にわたって取り組まれました。これは、単に研究テーマを決めてそれに関連する教育実践を集録して冊子にするというものではなく、学校現場や教育相談現場で研究員が感じたり、当研究所に長期または短期で研修に来られている先生方との係わり合いの中で感じたりした重度・重複障害児を巡る課題を研究テーマとし、全国でそのテーマに関して先進的な実践を継続しておられる教員や施設・病院の指導員に事例原稿(外部事例)を依頼するものでした。しかし、単に原稿を依頼するだけでなく、重複障害研究部の研究員がその現場を最低一度は訪ね、担当教員・指導員の係わりを実際に見せていただき、研究協議を行うことと、依頼した教員・指導員全員と重複障害教育研究部の全スタッフ、さらには外部の研究協力者が一堂に会してテーマに沿って研究協議を行ったこと、重複障害教育研究部のスタッフからも必ず研究部事例を一つ提供し、研究部スタッフ全員で研究協議を行い、ディスカッションの概要も掲載したこと、外部事例については担当スタッフがコメントを添えることという原則を維持しました。ただし、予算の制約があり、残念ながら全国の盲学校・聾学校・養護学校・教育センター・教員養成系大学学部のすべてに配付することはできませんでした。

 最後の第25集が刊行されてからすでに15年以上が経過していますが、近年の特別支援学校における幼児・児童・生徒の障がいの重度化・重複化・多様化や教員の専門性の実情を見ておりますと、25年間に取り上げられた全147事例の中から、特に現代的意義のある事例をピックアップして刊行することは、その必要性が高いという判断に至りました。

 (…後略…)

著者プロフィール

障がいの重い子どもの事例研究刊行会  (ショウガイノオモイコドモノジレイケンキュウカンコウカイ)  (

◆障がいの重い子どもの事例研究刊行会

松田直(まつだ・ただし)[代表] 高崎健康福祉大学教授
岡澤慎一(おかざわ・しんいち) 宇都宮大学准教授
川住隆一(かわすみ・りゅういち) 東北福祉大学教授
菅井裕行(すがい・ひろゆき) 宮城教育大学教授
土谷良巳(つちや・よしみ) 上越教育大学名誉教授
中村保和(なかむら・やすかず) 群馬大学准教授

上記内容は本書刊行時のものです。