版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
聴覚障害児の学習と指導 四日市 章(編) - 明石書店
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

聴覚障害児の学習と指導 (チョウカクショウガイジノガクシュウトシドウ) 発達と心理学的基礎 (ハッタツトシンリガクテキキソ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:明石書店
A5判
376ページ
並製
価格 3,000円+税
ISBN
978-4-7503-4730-1   COPY
ISBN 13
9784750347301   COPY
ISBN 10h
4-7503-4730-2   COPY
ISBN 10
4750347302   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年9月30日
書店発売日
登録日
2018年9月21日
最終更新日
2018年10月3日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

聴覚障害児の言語、心理、発達等に関する基礎的な研究知見をはじめ現在の教育における論点を明示。言語、リテラシー、数の能力、認知、社会・情緒的側面からコミュニケーション方法と言語との関係、マルチメディア教育の今後や学校・学級の環境要因まで、広範な内容を科学的な視点から記述し、基礎と実践との融合を図った教育実践者のための一冊。

目次

 序
 原書の序と謝辞
 本書での用語の使用について

第1章 学習と指導の本質的要素
 発達と学習――生得的特性と発達環境
 学習の環境的特徴
 学習の起源
 学校でのフォーマルな学習
 個別的、協働的、協調的学習
 学習と指導
 エビデンスベース教育
 研究と実践の統合

第2章 学習者としての聴覚障害児
 音声、音、そして聴覚
 聴力の損失
 聴力の損失とろうであること
 学校での聴覚障害児
 過去を振り返りつつ将来を見据える

第3章 家庭で始まる学習
 コミュニケーションと言語
 社会的やりとりの基礎
 窓と場としての遊び
 家族の中の聴覚障害児
 乳幼段階と幼稚部での指導と心理的配慮

第4章 言語発達
 言語
 手話言語
 マルチモダリティとサインシステム
 言語発達
 バイリンガルと外国語教育
 聴覚障害児の音声言語獲得
 聴覚障害児の手話言語獲得
 言語から学習へ

第5章 言語のアセスメントと指導
 言語の学習
 言語能力のアセスメント
 教育での言語へのアクセシビリティの向上
 高等教育での言語へのアクセシビリティの向上
 バイリンガル教育による言語運用能力向上の推進
 学級内でのやりとりを通した言語発達の促進
 直接的な言語指導
 言語のアセスメントと指導――現状は?

第6章 認知的発達と学習
 知能と認知
 視覚的注意と視覚認知
 記憶と学習
 実行機能とメタ認知
 社会性の認知と心の理論
 これまでの議論が意味すること

第7章 社会性・情緒の発達と学習
 社会性、情緒、学力の間の関係
 聴覚障害児の情動的発達
 社会性の発達
 メンタルヘルスとQOL
 予防要因の促進――子供・家族・学校
 ではそれについて私たちは何ができるのか?

第8章 教科の成績と指導――リテラシー
 聴覚障害児の成績の理解
 読み
 聴覚障害児へのバイリンガル教育
 書くこと

第9章 教科学習と指導――国語、算数・数学、理科の学習
 国語の指導
 算数・数学の指導
 算数・数学指導の実際
 理科の指導

第10章 コンピューター活用によるマルチメディア学習
 デジタル革命
 マルチメディア学習
 マルチメディア学習に影響する学習者の特質
 効果的なマルチメディア指導計画
 教育的支援
 聴覚障害児へのマルチメディア、コンピューター支援学習の効果
 聴覚障害児へのマルチメディア指導の未来

第11章 学習と環境
 就学の場の理解
 就学の場と学業成績
 学級運営
 では、我々はそれに対して何ができるだろうか?

第12章 これからの方向性
 聴覚障害児の指導に関わる4つの要因
 研究と実践とのギャップを意識する
 教員養成と研修――エビデンスベースの指導に向けて
 日本の聴覚障害教育の課題

 文献(英語)
 文献(日本語)
 索引

前書きなど



 現在、わが国では、インクルーシブ教育の展開と共に、聴覚障害児の教育の場の拡大や、対象となる子供たちに関わる心理的な要因が多様化しているため、教育の専門性が、特別支援学校や通常の学級などの、幅広い教育の場で強く求められている。しかし、指導に携わる教師が、専門性を学び、身につけるための研修の機会や参考書は必ずしも十分ではなく、特に、心理学を基盤として聴覚障害児の学習や指導に関して書かれた本は少ない。聴覚障害児の指導では、学習者の特性とそれに応じた指導内容を十分に理解し、効果的な指導を展開するための実践知が求められる。そのためには、単に指導のノウハウを学ぶのではなく、具体的な指導技術とそれを効果的に実現するための理論的な背景を、実践を通して融合しながら学び、考え続ける必要がある。本書は、このような考えに基づいて、聴覚障害児の学習や指導に関わる心理学と発達に関する基礎知識を提供しようとするものである。

 (…後略…)

著者プロフィール

四日市 章  (ヨッカイチ アキラ)  (

元・筑波大学教授。『オックスフォード・ハンドブック デフ・スタディーズ――ろう者の研究・言語・教育』(明石書店、2015年、四日市章・鄭仁豪・澤隆史監訳)、『リテラシーと聴覚障害』(コレール社、2009年)編著。聴覚障害児の教育と心理学が専門。

鄭 仁豪  (チョン インホ)  (

筑波大学教授。『聴覚障害児の読みのプロセスに関する実験的研究』(風間書房、1996年)著。聴覚障害児の読み、言語、認知的能力の発達、及び、国際教育が専門。

澤 隆史  (サワ タカシ)  (

東京学芸大学教授。『聴覚障害児の比喩の理解に関する実験的研究』(風間書房、1999年)著。聴覚障害児の言語と発達、記憶、及び、特別支援教育が専門。

ハリー・クノールス  (ハリー クノールス)  (

オランダ・ナイメーヘン(Nijmegen)のラドバウンド(Radboud)大学、行動科学学部教授、王立オランダ・ケンタリス(Kentalis)アカデミー理事長。専門は、心理言語学、特に聴覚障害幼児の初期言語とリテラシー、心理社会的発達、また、特殊教育とインクルーシブ教育の研究に携わっている。多くの論文・著書を出版しており、マーシャーク教授との共著論文もある。

マーク・マーシャーク  (マーク マーシャーク)  (

米国のロチェスター工科大学・国立聾工科大学教授、教育研究協力センター理事長。Journal of Deaf Studies and Deaf Educationの創刊者。アバディーン大学教授。ろう心理学、特に、言語、学習、認知発達が専門で、教育・研究に関する100以上の論文や書籍の章の執筆、また、10を超える本の編著に携わっている。日本でも『オックスフォード・ハンドブック デフ・スタディーズ――ろう者の研究・言語・教育』(明石書店、2015年)など数著が翻訳出版されている。

上記内容は本書刊行時のものです。