版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
子育て困難家庭のための多職種協働ガイド ジュリー・テイラー(著) - 明石書店
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

子育て困難家庭のための多職種協働ガイド (コソダテコンナンカテイノタメノタショクシュキョウドウガイド) 地域での専門職連携教育(IPE)の進め方 (チイキデノセンモンショクレンケイキョウイクアイピーイーノススメカタ)
原書: Collaborative Practice with Vulnerable Children and their Families

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:明石書店
A5判
184ページ
並製
価格 2,500円+税
ISBN
978-4-7503-4726-4   COPY
ISBN 13
9784750347264   COPY
ISBN 10h
4-7503-4726-4   COPY
ISBN 10
4750347264   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年9月25日
書店発売日
登録日
2018年9月14日
最終更新日
2018年9月28日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

子ども虐待対応における多職種・多機関連携の課題とは何なのか。この点での多様な実験や経験のあるイギリスの協働実践について網羅的に書かれた代表的なテキストの翻訳。解題として、イギリスの最新制度と日本での実践展開についての説明を付す。

目次

この本を読む前に読んでほしいこと
 Ⅰ 本書の概要と解説
 Ⅱ 英国の子どもの保護制度の概況と主要用語の説明
 Ⅲ 主な訳語について
 謝辞

はじめに

 著者紹介

 用語集

1 協働実践――要支援児童や家庭へのサービスの重要な構成要素
 第1節 導入――なぜこの本なのか? なぜ今なのか?
 第2節 協働して働く任務
 第3節 協働実践を支えるサービス供給組織
 第4節 子どもと家庭との協働実践のための多職種間の教育と訓練

2 追加的な支援や保護サービスを最も必要とする子どもや家庭は誰か?
 第1節 導入
 第2節 追加的なサービスが最も必要とされるのはどんな子どもや家庭か?
 第3節 どんな追加的なサービスが必要とされるのか?
 第4節 事例

3 裁判所の命令や法的ガイダンスの下で協働する
 第1節 法的な権限と義務の概要
 第2節 法令
 第3節 協働の義務
 第4節 親や年長の子どもの同意の下で提供されるサービス
 第5節 強制的な介入
 第6節 法による制限または終結命令 親の権利と責任
 第7節 犯罪捜査
 第8節 要養護児童への協働での取り組み

4 要支援児童や家庭と協働して取り組むための価値基盤
 第1節 導入――共有された専門職の価値
 第2節 専門職の倫理や基準に関する規定
 第3節 登録されている専門職
 第4節 記録の保管と守秘義務
 第5節 守秘義務と実践のなかでの情報共有

5 協働実践の知識基盤
 第1節 政策次元
 第2節 協働実践に関する調査や評価からのメッセージ
 第3節 理論と実践の文献から見えてくる問題
 第4節 結論

6 効果的な協働実践に向けて
 第1節 導入
 第2節 要支援児童や家族の援助のいくつかのアプローチ
 第3節 効果的な多職種間協働の基本的な要素
 第4節 事例で紹介した家族との活動のなかでの協働実践
 第5節 結論

 CAIPE協働実践シリーズの追記

 参考文献

前書きなど

この本を読む前に読んでほしいこと[西郷泰之]

 本書(Collaborative Practice with Vulnerable Children and their Families)の本編を読む前に、本書の特徴・構成や、内容理解の土台となる英国の要保護・要支援児童への援助システムについての基礎的な説明、そして日本との異同などについて、若干の説明をしておくことにします。

Ⅰ 本書の概要と解説

現任研修・大学院レベルでの演習・実践研究での活用に期待
 英国では「ともに取り組む(Working Together、ワーキング・トゥゲザー)」を1991年に英国政府が発表する以前から、多職種や多機関相互の連携は政策的な関心事となっています。日本でも職種間連携や機関間連携は実践上の大きな課題です。こうした協働実践の意味するところや、その実践のための根拠、そしてどのように実践のなかで取り組むべきなのかを考えることはとりわけ重要です。そのため、この本は、政策基盤のみならず、エビデンスや知識基盤で書かれているとともに、価値基盤でも書かれています。
 「協働実践」はまだその概念に混乱がありますが、新たな子ども家庭のニーズの変化とともに、民間セクターや社会的起業団体の参入など関係機関の多様化、流動化、そして情報技術の急速な発展、サービスの民間委託化や専門化などのなかでその必要性への期待は高まっていることは確かです。
 本書は今後の我が国での実践を進めるため、大学院レベルでの多分野・多専門が参加した演習や実践者の研修などで活用・応用できるばかりでなく、参考文献は協働実践に研究関心のある研究者たちにとっても極めて多くの刺激を与えてくれます。

 (…後略…)

著者プロフィール

ジュリー・テイラー  (ジュリー テイラー)  (

PhD(学術博士)、FRCN(王立看護大学特別研究員)、RN(登録看護師)、MSc(修士)、BSc(Hons)(学士(4年生))
子どもの虐待に関する看護科学の専門家。現在、バーミンガム大学の保健・人口科学部の子どもの保護に関する教授。エジンバラ大学(NSPCC子ども保護調査センター)とダンディー大学(看護助産学部)で学部長も務めていました。また3年間(20102013)、全国児童虐待防止協会(NSPCC)で戦略と開発の責任者でもありました。
ジュリーの業績は、公衆衛生分野での子どもの不適切な養育の改善に関する全国的、国際的な最先端のものです。彼女の調査プログラムは、保健とソーシャルケアの間の接点に焦点化されているとともに、増大する危害に関する論文や、多様な困難状況(家庭内虐待、親の精神保健、薬物乱用、障害など)を抱えた生活の指数関数的な影響に関するものが多くなっています。彼女の多分野への政策との関連を踏まえた業績により、これらの領域間の境界線に影響を与えているなど、子どもの保護については、分野間での学術的にも実践分野でも中心となる課題となっています。彼女は、8冊の書籍と100を超える論文を書いています。

ジュン・ソウバーン  (ジュン ソウバーン)  (

CBE(大英帝国勲章三位(コマンダー))、LittD(文学博士)
イーストアングリア大学(UEA)のソーシャルワーク領域の名誉教授。1963年にソーシャルワーカーとして資格を取得、英国やカナダの地方政府の子ども家庭ソーシャルワークや包括的実践部門で働いています。その後1979年にUEAに在籍しながらノーフォーク州政府からの任命も受けています。彼女は、UEA子ども家庭研究センターと共同研究推進機構の創設責任者であったことから、ソーシャルワーカーの実践で培われた知識を使って、ソーシャルワーカーを支援する新たな方法を見出すことに特に関心を持っています。彼女の教育や研究は、地域における子どもや家族のための、家族支援や子どもの保護サービス、そして家族・里親・養子縁組などの家庭から離れて生活している子どもたちへのサービス等を包括しています。

西郷 泰之  (サイゴウ ヤスユキ)  (

全国社会福祉協議会、玉川大学文学部教育学科助教授、英国イーストアングリア大学客員研究員等を経て現在、大正大学児童福祉プロジェクト研究所教授、放送大学客員主任教授。専門は、社会福祉学、子ども家庭福祉論、地域福祉、国際福祉。
〈主な著書〉
『児童館の歴史と未来 児童館の実践概念に関する研究』(明石書店、2017年)
『ホーム・ビジティング 訪問型子育て支援の実際』(筒井書房、2007年)
『ホームビジティングの挑戦』(八千代出版、2006年)
『子どもと家庭の福祉』(ヘルスシステム研究所、2004年)

上記内容は本書刊行時のものです。