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子育て困難家庭のための多職種協働ガイド
地域での専門職連携教育(IPE)の進め方
原書: Collaborative Practice with Vulnerable Children and their Families
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2018年9月25日
- 書店発売日
- 2018年9月25日
- 登録日
- 2018年9月14日
- 最終更新日
- 2018年9月28日
紹介
子ども虐待対応における多職種・多機関連携の課題とは何なのか。この点での多様な実験や経験のあるイギリスの協働実践について網羅的に書かれた代表的なテキストの翻訳。解題として、イギリスの最新制度と日本での実践展開についての説明を付す。
目次
この本を読む前に読んでほしいこと
Ⅰ 本書の概要と解説
Ⅱ 英国の子どもの保護制度の概況と主要用語の説明
Ⅲ 主な訳語について
謝辞
はじめに
著者紹介
用語集
1 協働実践――要支援児童や家庭へのサービスの重要な構成要素
第1節 導入――なぜこの本なのか? なぜ今なのか?
第2節 協働して働く任務
第3節 協働実践を支えるサービス供給組織
第4節 子どもと家庭との協働実践のための多職種間の教育と訓練
2 追加的な支援や保護サービスを最も必要とする子どもや家庭は誰か?
第1節 導入
第2節 追加的なサービスが最も必要とされるのはどんな子どもや家庭か?
第3節 どんな追加的なサービスが必要とされるのか?
第4節 事例
3 裁判所の命令や法的ガイダンスの下で協働する
第1節 法的な権限と義務の概要
第2節 法令
第3節 協働の義務
第4節 親や年長の子どもの同意の下で提供されるサービス
第5節 強制的な介入
第6節 法による制限または終結命令 親の権利と責任
第7節 犯罪捜査
第8節 要養護児童への協働での取り組み
4 要支援児童や家庭と協働して取り組むための価値基盤
第1節 導入――共有された専門職の価値
第2節 専門職の倫理や基準に関する規定
第3節 登録されている専門職
第4節 記録の保管と守秘義務
第5節 守秘義務と実践のなかでの情報共有
5 協働実践の知識基盤
第1節 政策次元
第2節 協働実践に関する調査や評価からのメッセージ
第3節 理論と実践の文献から見えてくる問題
第4節 結論
6 効果的な協働実践に向けて
第1節 導入
第2節 要支援児童や家族の援助のいくつかのアプローチ
第3節 効果的な多職種間協働の基本的な要素
第4節 事例で紹介した家族との活動のなかでの協働実践
第5節 結論
CAIPE協働実践シリーズの追記
参考文献
前書きなど
この本を読む前に読んでほしいこと[西郷泰之]
本書(Collaborative Practice with Vulnerable Children and their Families)の本編を読む前に、本書の特徴・構成や、内容理解の土台となる英国の要保護・要支援児童への援助システムについての基礎的な説明、そして日本との異同などについて、若干の説明をしておくことにします。
Ⅰ 本書の概要と解説
現任研修・大学院レベルでの演習・実践研究での活用に期待
英国では「ともに取り組む(Working Together、ワーキング・トゥゲザー)」を1991年に英国政府が発表する以前から、多職種や多機関相互の連携は政策的な関心事となっています。日本でも職種間連携や機関間連携は実践上の大きな課題です。こうした協働実践の意味するところや、その実践のための根拠、そしてどのように実践のなかで取り組むべきなのかを考えることはとりわけ重要です。そのため、この本は、政策基盤のみならず、エビデンスや知識基盤で書かれているとともに、価値基盤でも書かれています。
「協働実践」はまだその概念に混乱がありますが、新たな子ども家庭のニーズの変化とともに、民間セクターや社会的起業団体の参入など関係機関の多様化、流動化、そして情報技術の急速な発展、サービスの民間委託化や専門化などのなかでその必要性への期待は高まっていることは確かです。
本書は今後の我が国での実践を進めるため、大学院レベルでの多分野・多専門が参加した演習や実践者の研修などで活用・応用できるばかりでなく、参考文献は協働実践に研究関心のある研究者たちにとっても極めて多くの刺激を与えてくれます。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。