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アメリカ史のなかのアーミッシュ 大河原 眞美(著) - 明石書店
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アメリカ史のなかのアーミッシュ (アメリカシノナカノアーミッシュ) 成立の起源から「社会的忌避」をめぐる分裂・分立の歴史まで (セイリツノキゲンカラシャカイテキキヒヲメグルブンレツブンリツノレキシマデ)

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発行:明石書店
四六判
232ページ
並製
価格 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-4635-9   COPY
ISBN 13
9784750346359   COPY
ISBN 10h
4-7503-4635-7   COPY
ISBN 10
4750346357   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年3月
書店発売日
登録日
2018年3月27日
最終更新日
2018年4月6日
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紹介

信教の自由を求めて新大陸に渡ったアーミッシュにアメリカ建国神話のピューリタンを重ね合わせながら、アメリカにおけるアーミッシュの隆盛の歴史をたどる。ドイツ系移民の背景を踏まえ、アメリカの宗教的特質、地理的特質の中で、アーミッシュにとっての“もうひとつのアメリカ”を明らかにする。

目次

 はじめに

第1章 アーミッシュの概要
 1 アーミッシュの起源
 (1)スイス・ブレザレン
 (2)忌避
 (3)メノナイト
 2 アーミッシュの成立
 (1)社会的忌避を巡る論争
 (2)アーミッシュの分立
 3 アーミッシュの職業
 (1)職業観
 (2)農業
 (3)工業
 4 アーミッシュの言語
 (1)ペンシルヴァニア・ジャーマン
 (2)小学校の統合化
 (3)アーミッシュの3言語社会
 5 アーミッシュの教会組織
 (1)アーミッシュの教区
 (2)アーミッシュの教会戒律
 6 アーミッシュの結束
 (1)破門
 (2)転会状
 7 むすび
 Column トラクセルヴァルト城

第2章 ヤコブ・アマンの軌跡(1644年?~1730年?)
 1 ヤコブ・アマンの位置づけ
 2 ヤコブ・アマンの生年月日と生地
 (1)「アマン」の綴り
 (2)アマンの生年月日と生地
 3 ヤコブ・アマンの宗教的背景
 4 エアレンバッハ追放後のヤコブ・アマン
 (1)ボヴィル説
 (2)オーバーホーフェン説
 (3)シュテフィスブルグ説
 5 アルザスでのヤコブ・アマン
 (1)セレスタ近辺のヤコブ・アマン
 (2)マルキルヒのヤコブ・アマン
 (3)ヤコブ・アマンの娘の証言
 6 1712年以後のヤコブ・アマンの足跡
 (1)オランダからペンシルヴァニアへ
 (2)ペンシルヴァニアからノースカロライナへ
 (3)先住民の襲撃
 7 むすび

第3章 アーミッシュの成立(1693年)
 1 アーミッシュ分立の記録
 2 17世紀後半のスイス・メノナイト
 3 アマン・ライスト論争
 (1)ハンス・ライスト
 (2)洗足式
 (3)アマンの巡業
 (4)アマンとライストの論争
 4 アーミッシュの分立
 5 むすび

第4章 アメリカに渡ったヨーロッパ人(16世紀から18世紀)
 1 アメリカの植民地
 (1)初期の英国人の入植
 (2)ピューリタン
 (3)ウィリアム・ペン
 2 アーミッシュの第一波アメリカ移住(1727年から1770年まで)
 (1)メノナイトの移住
 (2)アーミッシュの移住
 (3)乗船名簿のアーミッシュ
 (4)第一波アーミッシュの特色
 3 むすび
 Column アムトラック

第5章 アメリカの建国に向けて
 1 フレンチ・インディアン戦争
 2 スコットランド系アイルランド人
 3 先住民の襲撃
 (1)ホクステトラー一家虐殺事件
 (2)マックニット家事件
 4 アーミッシュの独立戦争
 (1)裏切者の烙印
 (2)改宗者の増加
 (3)反戦の姿勢
 5 むすび

第6章 アメリカに来たアーミッシュとヨーロッパに残ったアーミッシュ(19世紀)
 1 19世紀のアーミッシュ
 2 第二波のアーミッシュのアメリカ移住
 (1)ヨーロッパの出身地域とアメリカの移住先
 (2)第一波と第二波の互助関係
 (3)移動に移動を重ねて
 3 ヨーロッパに残ったアーミッシュ
 (1)ヨーロッパのアーミッシュ
 (2)ルイ14世の追放令
 (3)スイス
 (4)ドイツ
 (5)オランダ
 (6)東欧
 (7)最後のアーミッシュ
 4 むすび

第7章 フロンティアの西方移動
 1 フロンティアの移動
 2 ルイジアナ購入(1803年)
 3 先住民の土地の争奪
 (1)アメリカ白人
 (2)アーミッシュ
 4 アメリカ白人とアーミッシュの交錯
 (1)アーミッシュ教役者の管理強化
 (2)信仰への立ち返り
 (3)宗教の勧誘
 (4)教会堂
 (5)生活様式
 (6)政治活動
 (7)開拓民としてのアーミッシュ
 5 むすび

第8章 分裂
 1 国家の分裂
 (1)アメリカ白人の南北戦争
 (2)アーミッシュの南北戦争
 2 アーミッシュの分裂
 (1)分裂
 (2)全教役者会議
 3 むすび

第9章 さらなる分裂
 1 エグリ・アーミッシュ
 2 スタッキー・アーミッシュ
 3 シュヴッツェントルバー・アーミッシュ
 4 新派アーミッシュ
 5 ビーチー・アーミッシュ
 6 むすび
 Column バンドリング

第10章 ビッグヴァリーのアーミッシュ
 1 ビッグヴァリー
 2 ビッグヴァリーの再洗礼派の概観
 3 ビッグヴァリーの12の再洗礼派のグループ
 (1)ネブラスカ・アーミッシュⅠ
 (2)ネブラスカ・アーミッシュⅡ
 (3)バイラー・アーミッシュ
 (4)レノ・アーミッシュ
 (5)ニュー・アーミッシュ
 (6)ズーク・アーミッシュ
 (7)ベセル・メノナイト教会
 (8)ホルドマン・メノナイト教会
 (9)アレンヴィル・メノナイト教会
 (10)ローカスト・グローヴ・メノナイト教会
 (11)ブレザレン・イン・クライスト教会
 (12)メイプル・グローヴ・メノナイト教会
 4 むすび

第11章 アーミッシュの社会的制裁
 1 社会的忌避の事件
 2 アンドリュー・ヨーダー事件
 (1)事件の概要
 (2)社会的忌避の結末
 3 サミュエル・ホクステトラー事件
 (1)事件の概要
 (2)社会的忌避の回避
 4 むすび

第12章 人口増加
 1 自然増
 (1)人口増加
 (2)人口構成
 2 転出者
 3 転入者
 4 むすび

 参考文献

 おわりに

 索引

前書きなど

はじめに

 アメリカに電話や電気を使わず、車の代わりに馬車に乗るアーミッシュと呼ばれる人々がいることは、日本でも知られている。ハイテク産業の先端をいくアメリカにおいて近代文明に背を向けたアーミッシュの姿は特異で、アメリカだけでなく海外からも注目を集めている。本書では、このアーミッシュを歴史的に考察して、アメリカ人とは思えないアーミッシュが実はアメリカに移民したからこそ存続しており、一つのマイノリティーとしてアメリカの多様性を体現していることを、アメリカ史と重ね合わせながら示す。

 (…後略…)

著者プロフィール

大河原 眞美  (オオカワラ マミ)  (

上智大学外国語学部英語学科、ウィスコンシン大学マディソン校(英語言語学修士)、シドニー大学(法言語学博士)。高崎経済大学地域政策学部教授・国際交流センター長。家事調停委員、群馬県労働委員会公益委員。
現代アメリカ社会で18世紀の生活を堅持しているアーミッシュの英語とドイツ語の使用の研究をしているうちに、アーミッシュが当事者となった裁判を目の当たりにする。それを契機にアーミッシュの裁判に関心を持つようになる。
著書に、『裁判からみたアメリカ社会』(明石書店、1998年)、『市民から見た裁判員裁判』(明石書店、2008年)、『裁判おもしろことば学』(大修館書店、2009年)、『みんなが知らない“裁判ギョーカイ”ウラ話』(清流出版、2010年)、『法廷の中のアーミッシュ――国家は法で闘い、アーミッシュは聖書で闘う』(明石書店、2014年)、翻訳書に、『アメリカ・ロースクールの凋落』(ブライアン・タマハナ著、樋口和彦共訳、花伝社、2013年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。