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学力・リテラシーを伸ばす ろう、難聴児教育 パトリシア・エリザベス・スペンサー(著) - 明石書店
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学力・リテラシーを伸ばす ろう、難聴児教育 (ガクリョクリテラシーヲノバスロウナンチョウジキョウイク) エビデンスに基づいた教育実践 (エビデンスニモトヅイタキョウイクジッセン)

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発行:明石書店
A5判
280ページ
並製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-7503-4521-5   COPY
ISBN 13
9784750345215   COPY
ISBN 10h
4-7503-4521-0   COPY
ISBN 10
4750345210   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年5月
書店発売日
登録日
2017年5月25日
最終更新日
2017年5月25日
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紹介

ろう、難聴児教育のリテラシーや学力の問題について従来の膨大な研究を批判的に捉え、エビデンスに基づく点、また欠けている点を検証。教師、専門家、研究者や大学生に、ろう、難聴児の生涯にわたる学習を支える方法を探るために必要とされる視点を提示する。

目次

 序文

第1章 導入と主要な結果一覧
 主要な結果のまとめ一覧

第2章 ろう児の人口統計、多様性とろう教育の基礎的課題
 頻度の少ない障害
 経済的開発途上国でのろう、難聴児
 重複障害を持つ子ども
 発達への課題
  ・学業成績
  ・社会的、情緒的発達
 ろう、難聴児の発達に関する進展
  ・評価の手順
 まとめ――聴力損失を持つ子どもの理解と教育

第3章 ろう教育の実態の評価――信用でき役に立つ情報を得る方法
 教育実践や結果についての研究と評価の方法
  ・無作為的臨床試行研究、実験的研究
  ・準実験的研究
  ・相関分析研究
  ・定性的研究
  ・実践に基づいた知識
 本書で取り上げた研究についての考察
 まとめ――分かっていることをどのように知るか

第4章 聴力損失の早期診断と早期介入――言語と学習への関わり
 新生児聴力検査と家族の反応
 早期診断による発達の促進
  ・早期診断の適期――どのくらい早期ならよいのか
 よい発達結果をもたらす早期介入の特質
 まとめ――早期診断と早期介入は経済的

第5章 言語発達、言語、言語システム
 言語発達とろう児に関する展望
 言語発達の聴覚・口話の側面を強調した取り組み
  ・聴覚口話法と言語発達
  ・聴覚音声療法(AVT)
  ・キュードスピーチ
 言語発達の視覚・手話側面を重視した取り組み
  ・TCプログラムで用いられる手指を用いるサインシステム
  ・手話、手話二言語、二言語二文化プログラム
 まとめ――音声語と手話による言語学習

第6章 リテラシーに関わる諸技能の獲得と発達
 読みの諸技能に影響があると考えられる種々の要因
  ・リテラシー発達を支える初期の相互交渉と前言語経験
  ・音韻意識、フォニックスとリテラシー諸技能
  ・語彙とリテラシーの発達
  ・統語論の知識と読み
  ・第二言語のリテラシーの基礎としての第一言語の知識
  ・指導方法と読解の発達
 書くこと
 まとめ――リテラシーへの継続する課題

第7章 認知、知覚と学習様式
 学習の基礎――遊びと心の理論
  ・遊び
  ・心の理論
 視覚による注意、言語とコミュニケーション
 記憶処理過程と、知覚、学習
 情報の統合と問題解決手段の使用
 認知的介入への反応
 まとめ――思考と学習について

第8章 数学と理科の成績
 数学
  ・初期の発達
  ・学齢期の数学の発達
  ・数学学習の構成要素
  ・ろう、難聴生徒への数学指導
  ・数学的概念とスキルの発達――現在分かっていること
  ・理科教育とその成績
 ろう、難聴生徒の理科学習の促進
 まとめ――数学と理科で気づいたこと

第9章 教育措置の決定とその結果
 生徒の特性、ニーズと就学形態
 社会的、情緒的機能と共同教育
 就学先とその結果
  ・共同教育のモデル
  ・音声言語を使う生徒のための統合教育
  ・特別支援学級、センター、学校――手話二言語教育
 教室の設備と音響環境
 教室での通訳と同時筆記
 まとめ――就学に関する人、物、場所

第10章 重複障害を持つ子どものための指導計画
 重複障害を持つろう、難聴児の多様性
 認知的、知的障害を持つ子ども
  ・人工内耳装用、認知の遅れと言語発達
  ・習障害と注意欠如多動症
  ・注意欠如多動症
 自閉スペクトラム症
 盲・ろう児
  ・先天性風疹症候群(CRS)
  ・遺伝性染色体異常(GCS)
 広い視野からの見解
 まとめ――重複障害を持つ子どもの支援

第11章 最良の実践への課題と動向

 参考文献
 訳者あとがき
 索引

前書きなど

訳者あとがき

 (…前略…)

 この本は、ろう、難聴児教育の中心的課題であるリテラシーや学力の問題について、従来の多くの本のように概説をするのではなく、最近急速に増えてきているいろいろな研究を批判的に検討して、それを否定するのではなく、何がevidence basedなのか、どこがevidenceに欠けているのかを検討し、ろう、難聴児の発達を、その可能性一杯に伸ばすために必要な教育的介入に導くような資料をまとめ、今後さらにどんな研究や実践が必要なのかを探しています。
 教師その他の専門家、特に若手の研究者や大学生に、ろう、難聴児の発達についてより深く知り、彼らの生涯にわたる学習を支える方法を探るために必要とされる視点を提示しています。引用文献が600点を超える専門書もあまり見当たらないことでしょう。自分の関心のある領域の文献を探るのには大変便利な本であると思います。本文から関連する文献を見つけやすくするために、原本にはありませんが文献には著者名順に番号をつけました。本文での引用の表記には、その番号を用いました。読者はまず第11章から読んで、この本が何をいおうとしているのかを把握した上で、関心のある箇所へ読み進むのがよいと思います。そして自分の持っている課題の解決へ一歩踏み出して欲しいと思います。その手がかりが得られる本であると信じています。

 (…後略…)

著者プロフィール

パトリシア・エリザベス・スペンサー  (パトリシア エリザベス スペンサー)  (

パトリシア・エリザベス・スペンサー博士は、公立学校の教師として科学教科書の編集に携わり、その後、ギャローデット大学(Gallaudet University)で、診断-指導クラスの教師、アセスメントセンターの理事、研究者、社会福祉学科の教授として活躍した。ギャローデット大学を退職した現在も、ろうや難聴の子どもたちの教育や発達の分野で、著作や講演などで活躍し続けている。

マーク・マーシャーク  (マーク マーシャーク)  (

マーク・マーシャーク博士は、ロチェスター工科大学(Rochester Institute of Technology)の国立聾工科大学(NTID: National Technical Institute for the Deaf)の教授で、教育研究共同センター(Center for Education Research Partnerships)の理事をしている。そこでJournal of Deaf Studies and Deaf Edu-cationを創刊し編集を担当している。

松下 淑  (マツシタ フカシ)  (

東北大学教育学部(特殊教育学)卒業。
元愛知教育大学教育学部(障害児教育学)教授。

坂本 幸  (サカモト ユキ)  (

東北大学文学部(心理学)卒業。カリフォルニア州立大学修士課程(聴覚障害専攻)修了。
元宮城教育大学教育学部(聴覚言語障害学)教授。
現在、北杜学園仙台医療福祉専門学校(言語聴覚学科)非常勤講師。

上記内容は本書刊行時のものです。