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日本の大学、崩壊か大再編か
財務の視点から見えてくる大学の実態と将来像
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年10月
- 書店発売日
- 2016年10月31日
- 登録日
- 2016年10月24日
- 最終更新日
- 2016年10月24日
紹介
18歳人口減少下での入学者集め、在籍学生数減での経営維持、資産の有効活用、経営資源の投入先等々、現在の日本の私立大学は多くの課題に直面している。本書は、中小規模私立大学を中心に大学の実態と課題を財務の視点から概観するとともに、日本の大学が目指すべき、より良い方向性を示唆する。
目次
はじめに
第1章 私立大学の経営状況
一.日本の大学の経営環境
二.大学間の経営格差・財務格差
三.大学が今やるべきこと
第2章 私立大学の財務状況
一.大学法人・短大法人の数と収支構造
二.私立大学の収支の状況(消費収支計算書の分析)
三.資産・負債・自己資金の状況(貸借対照表の分析)
四.最近の出来事と経営への影響(消費収支計算書と貸借対照表双方の分析)
五.学校間の財務格差
六.私立大学関係者の意識
第3章 大学入学による東京圏への人口集中
一.東京圏の大学へ集中する入学者
二.東京圏大学法人・短大法人の財務状況
第4章 小粒化する大学
一.大学・短大の入学者数はピークを過ぎた
二.高校卒業者の大学・短大への入学志願状況
三.厳しくなる大学法人・短大法人の収支状況
四.地方ほど激しく減少する一八歳人口
五.低下している大学の教育研究力
第5章 これからの大学の経営像
一.大学の役割と大学を巡る環境変化
二.個々の大学での当面の対応策
三.中小規模私立大学の生きる途
四.将来に向けた大学の更なる対応策
五.大学関係者の意識改革
第6章 私立大学の財務の仕組み
一.私立大学と経常費補助金
二.学校法人の決算書
三.学校法人の決算書を見るときに気をつける点
前書きなど
はじめに
(…前略…)
本書は全体を六章に分け、大学法人の財務力については主に第2章で述べている。全国の大学法人を合計すると財務状況は極めて良好ではあるが、個々には問題ある大学法人が多い実態についても触れる。第3章では、大学進学を機に毎年東京圏へ大規模な人口移動が起こっている現実と、東京圏の大学法人が財務基盤を強化してきた事実を述べる。第4章では日本の大学が小粒化している実態を、第5章ではこれらを踏まえて今後日本の大学はどうしたら良いかを考えていくことにする。本書は私立大学の仕組みや財務についてある程度の知識を持って読んだほうが分かりやすいので、最終の第6章に、学校法人と私立大学との関係ならびに私立大学の財務の仕組みや特徴をまとめた。
本書から、一般の方には中小規模私立大学を中心とした大学の実態と課題を知っていただき、また大学関係者の方には課題解決方策を考えていただきたいと願っている。本書が日本の大学がより良い方向に向かう一助になれば幸いである。
上記内容は本書刊行時のものです。