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難民を知るための基礎知識 政治と人権の葛藤を越えて

滝澤 三郎(編著 | 編著), 山田 満(編著 | 編著)
発行:明石書店

四六判   376頁  並製
価格 2,500円+税

ISBN 978-4-7503-4416-4   C0036
在庫あり(出版社情報)

奥付の初版発行年月 2017年1月
書店発売日 2017年1月31日
登録日 2017年1月24日

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書評掲載情報

2017-02-12 東京新聞/中日新聞  朝刊

紹介

難民問題は、現在、欧州の反移民・反難民感情を巻き起こすと同時にEUの政治危機の原因にもなっている。「難民」について、法律学・政治学・経済学・社会学など学際的なアプローチで、理論的な問題から世界各地の現状と取り組み、さらに支援の在り方までを概説する。

目次

 本書の刊行に寄せて[フィリッポ・グランディ]
 はじめに[滝澤三郎]

第1部 国際政治と難民問題[山田満]

第1章 国民国家と難民
第2章 冷戦後の世界と難民
第3章 難民問題の政治経済学
コラム 「難民」として日本で暮らした経験から思うこと[その1] 日本における「難民」受け入れの教育・社会問題[ミョウ・ミン・スウェ]

第2部 難民と強制移動のダイナミズム[山本剛]

第4章 難民「問題」から難民「危機」へ
第5章 紛争と難民
第6章 環境と難民
第7章 経済開発と難民
コラム 「難民」として日本で暮らした経験から思うこと[その2] 難民との共存・共生を目指した日本社会を求めたい[ミョウ・ミン・スウェ]

第3部 国際機関と難民[堀江正伸]

第8章 難民救援機関としてのUNHCR
第9章 難民と国内避難民
第10章 国内避難民救援機関とは何か
第11章 保護クラスターをめぐる国際人道支援機関

第4部 難民の社会統合[人見泰弘]

第12章 難民受け入れと法的保護──法的地位の多様化と階層化
第13章 難民受け入れと就労──エスニック・コミュニティと経済的自立への道
第14章 難民受け入れと難民二世の教育──教育達成経路の多様化
第15章 難民受け入れとジェンダー──ジェンダー規範への挑戦・強化・再生産
コラム 「ファンドレイザー」という職業について[鳥井淳司]

第5部 第三世界の難民[佐藤滋之]

第16章 第三世界の国々での難民流入への対応
第17章 第三世界における難民問題の現状
第18章 アジア太平洋地域の難民
第19章 アフリカ・中東地域の難民
コラム 「食」を通じた難民支援を目指して[テュアン シャンカイ]

第6部 ヨーロッパの難民問題[橋本直子]

第20章 二つのヨーロッパ
第21章 欧州連合(EU)の難民政策
第22章 欧州評議会(Council of Europe)の難民政策
第23章 最近の欧州における「難民危機」

第7部 米国の難民問題[佐原彩子]

第24章 米国における難民概念──難民概念の変遷とその意味
第25章 米国国境を越える中米難民──米国政府の取り組みと課題
第26章 米国の難民政策──その現状と課題
第27章 米国における移民問題と難民問題──非合法移民問題と退去強制
コラム 難民交流プロジェクト──早稲田発フットサルを通じた難民交流[酒井亮圭]

第8部 日本の難民問題[滝澤三郎]

第28章 日本の難民受け入れの歴史(インドシナ難民の受け入れ)
第29章 インドシナ難民の定住・社会統合状況
第30章 第三国再定住の試み
第31章 日本の難民政策の問題点
コラム 難民支援・研究団体 PASTEL[尾関花保]

第9部 難民と人間の安全保障[山本哲史]

第32章 「保護する責任」と難民
第33章 テロリズムと難民
第34章 難民と人間開発
第35章 難民支援の多角的アプローチ

 あとがき[山田満]
 編著者紹介

前書きなど

はじめに

 (…前略…)

本書について

 複雑な難民問題について理解をするのは容易ではなく、「誤解」も生じやすい。また誤解はさらに難民問題に対する対応と政策を誤らせる原因ともなる。にもかかわらず、大学生が基本的な理解を得るために使うのにふさわしい教科書がないのが現状である。
 本書は、難民問題の理解を、法律学、政治学、経済学、社会学などインターディシプリナリーなアプローチで深めることを目指す。第1部から第4部までは「難民問題」の理論的な問題を扱い、次の第5部から第8部までは世界各地域の取り組みを考察する。最後の第9部では再び難民支援のあり方を論じる。

 (…中略…)

 以上が本書の各部章の内容と位置づけである。同様な内容を各章で扱う場合もあるが、そのアプローチはそれぞれ異なり、難民問題の多面的な側面を理解するうえで有益と考える。その他、難民支援に関わる若者の活動報告やUNHCRの公式支援窓口になっている国連UNHCR協会の活動をコラムで紹介している。なお、1番目と2番目のコラムは実際に難民認定を受け日本で生活を送ったミョウ・ミン・スウェ氏(ミャンマー人)のエッセーである。
 日本の気鋭の若手研究者・実務家が参集して書き下ろした教科書であり、編著者として読者の反応を期待するところである。

著者プロフィール

滝澤 三郎(タキザワ サブロウ)

カリフォルニア大学バークレー経営大学院修了(MBA)。UNHCR駐日代表、東洋英和女学院大学教授を経て、現在、認定NPO法人国連UNHCR協会理事長。専門は、日本の難民政策。
〔主な著書・論文〕
「急増する難民の保護と救済」『世界福祉年鑑』旬報社、2016年
「世界の難民問題と我が国の難民問題」『法律のひろば』第69巻第6号、ぎょうせい、2016年
「Financial Governance of UNHCR」『東洋英和女学院大学大学院紀要』第12号、2016年
“The Japanese pilot resettlement programme: identifying constraints do domestic integration of refugees from Burma,” in Koizumi, Hoffstaedter eds., Urban Refugees: Challenges in protection, services and policy, Rutledge, 2015

山田 満(ヤマダ ミツル)

オハイオ大学大学院国際関係学研究科修士課程修了。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程政治学専攻単位取得退学。2000年に神戸大学博士(政治学)を取得。東ティモール国立大学客員研究員、埼玉大学教養学部教授、東洋英和女学院大学大学院国際協力研究科教授などを経て、2009年4月より早稲田大学社会科学総合学術院教授。同大学地域・地域間研究機構アジア・ヒューマンコミュニティー(AHC)研究所長。一般社団法人日本東ティモール協会副会長、国連UNHCR協会理事、難民自立支援機構理事などNGO活動や国際ボランティア活動にも従事。専攻は、国際関係論、国際協力論、平和構築論。
〔主な著書・論文〕
『多民族国家マレーシアの国民統合――インド人の周辺化問題』大学教育出版、2000年
『「平和構築」とは何か――紛争地域の再生のために』平凡社新書、2003年
『東ティモールを知るための50章』(編著)明石書店、2006年
『市民社会からみたアジア』(責任編集)『国際政治』第169号、2012年
『東南アジアの紛争予防と「人間の安全保障」――武力紛争、難民、災害、社会的排除への対応と解決に向けて』(編著)明石書店、2016年

上記内容は本書刊行時のものです。