..
【利用不可】
書店員向け情報 HELP
出版者情報
平安京はいらなかった
古代の夢を喰らう中世
発行:吉川弘文館
四六判
288ページ
定価
1,800円+税
- 書店発売日
- 2016年11月21日
- 登録日
- 2016年10月13日
- 最終更新日
- 2016年11月2日
書評掲載情報
2017-01-22 |
読売新聞
朝刊 評者: 出口治明(ライフネット生命会長) |
MORE | |
LESS |
紹介
平安京は本当に必要だったのか―。朝廷の壮大な理念が優先され、住む側にとっては不便きわまりなかった都市。儀礼を演じる劇場として巨大化した“理想の都”は、ついに天皇でさえも空間を持てあまし、やがて縮小をくり返しながら中世京都へと脱皮していく。「使いにくさ」に目を向け平安京を捉え直した、“千年の都”の本質に迫る刺激的な一冊。
目次
中世からは見えない中世京都―プロローグ/平安京の規格と理念(古代のミヤコと中国の都城─律令国家が求めたもの/平安京の規格─座標系に投影された身分秩序の写像/日本の身分制度―ラベルとしての位階官職、原点としての天皇/平安京の構造と身分制度―観念的な秩序の実体化)/実用性なき平安京(平安京を守る朝廷、平安京を破壊する住人/平安京は日本の実情に合わせて造られたか/実用性なき主要街路・朱雀大路/外交の〝舞台〟としての朱雀大路/祭礼の〝舞台〟としての朱雀大路)/大きすぎた平安京―〝平安京図〟という妄想(未完成の平安京/衰退する右京/成長する左京/土地があり余る平安京/平安京を埋められない人口/縮小する政務、引きこもる天皇)/平安京の解体と〝京都〟への転生(摂関政治と平安京の再利用―平安京の終わりの始まり/持て余す大内裏、快適な里内裏─仮住まいに永住する天皇/院政が捨てた大内裏―中世京都への脱皮、抜け殻としての平安京/大内裏を諦めなかった男・信西―選択と淘汰の大内裏再建/信西の中世国家設計と正面観主義―〝背景セット〟としての平安京・大内裏)/内裏の適正サイズと大内裏の中世的〝有効活用〟―エピローグ
上記内容は本書刊行時のものです。