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出版者情報
演技する道化 サダキチ・ハートマン伝
東と西の精神誌
- 書店発売日
- 2018年1月30日
- 登録日
- 2017年12月14日
- 最終更新日
- 2017年12月14日
書評掲載情報
2018-03-18 | 毎日新聞 朝刊 |
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紹介
幕末長崎出島で生まれたサダキチ・ハートマン。14歳でアメリカに移住後、渡欧を繰り返し、当時の芸術家と交流する。その後ニューヨークを拠点として日本文化を紹介、チャップリンらと知り合いハリウッド映画に出演する。その人生は放浪と女性、借金などのトラブルの繰り返しだった。しかし、それは、道化を演技した生涯だったのではないか。20世紀初頭「ボヘミアンの王」として名を馳せた、日独の血を引いた知られざる人物の生涯を追う。
目次
序 章 サダキチ・ハートマンとは何者なのか?
1 波乱万丈の人生
2 稀代のトラブル・メーカー
3 現代芸術の先駆者
第1章 サダキチ・ハートマンの生い立ち
1 ハートマン、出島で生まれる
2 若き貿易商人
3 死の商人として暗躍
4 ハンブルグの幼年時代
第2章 サダキチ・ハートマンとウォルト・ホイットマン
1 ホイットマンとの出会い
2 ホイットマンとボストンの文人たち
3 ホイットマンとの深まる交流
4 ホイットマンをめぐる論争
第3章 若き芸術家の誕生
1 美術評論家として出発
2 戯曲家としてのハートマン
3 シカゴ万国博のルポルタージュ
第4章 ハートマンのアメリカ美術論
1 アメリカ美術の探求
2 風景画家たち
3 旧派の画家たち
4 新派の画家たち
5 アメリカの彫刻とグラフィック・アート
6 ヨーロッパにおけるアメリカ美術
7 最新のアメリカ美術
第5章 ハートマンの日本美術論
1 いかにして『日本の美術』を書いたか
2 初期の宗教画
3 土佐絵から大和絵へ
4 日本美術のルネサンス
5 浮世絵というリアリズム運動
6 日本美術の西洋文明への影響
7 日本の建築と彫刻
8 日本の装飾芸術
9 現代日本美術
第6章 躍動する才能
1 ハートマン―詩人
2 ハートマン―小説家
3 ハートマン―写真評論家
4 ハートマンとスティーグリッツの確執
第7章 ハートマン、アメリカ人になる?
1 アイデンティティーの問題
2 ハートマン対ワスプ体制
3 ハートマンと大逆事件
4 ハートマンの平和論=反戦論
第8章 ホイッスラーを通じてのアイデンティティーの追求
1 ホイッスラーとの出会い
2 ホイッスラーとジャポニスム
3 進化するホイッスラー
4 ピーコック・ルーム(孔雀の間)について
第9章 ジャポニスムの実践によるアイデンティティーの確立
1 ジャパノロジストとしてのハートマン
2 歌人、俳人としてのハートマン
3 ハートマンとモダニズム
第10章 ハリウッドのハートマン
1 新天地を求めて
2 映画の世界への憧れ
3 『バグダッドの盗賊』に出演する
4 映画は芸術なのか?
終 章 演技する道化の最期
1 最晩年のハートマン
2 『キリストの最後の30日』を読み解く
3 未完に終わったライフワーク
4 バンディー・ドライヴ・ボーイズたちとの交流
注
サダキチ・ハートマンの著作
参考文献
あとがき
サダキチ・ハートマン略年譜
人名・事項・作品索引
上記内容は本書刊行時のものです。