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出版者情報
子どもは描きながら世界をつくる
エピソードで読む描画のはじまり
- 書店発売日
- 2016年4月15日
- 登録日
- 2016年4月12日
- 最終更新日
- 2018年9月6日
紹介
本書からは、保護者には子育てのヒントが、保育者には保育のヒントが、研究者には新しい研究の視点と研究方法のヒントが得られるに違いありません。――鯨岡 峻氏(京都大学名誉教授)
育ちの初期段階で「描く」ことを通して子どもの内面で育まれるものとは何でしょうか? また、小さな手で描かれる「痕跡の描画」がだんだんと「絵」に近づく過程からは、どのような育ちの姿が捉えられるのでしょうか? 本書では、大人との関係の中で子どもの描画活動を充実させる実践をしてきた著者が、詳細なエピソード記述からその過程を丁寧に読み解きます。
目次
本書を読んで──推薦のことば
はじめに
本書のエピソードについて
第1章 描画のはじまり
1 初めて描く──手を動かした痕を見つける
2 目の前の景色を変える──自分の意思で描く
3 見ていてほしい──描きながら振り向く
4 わたしはここにいます──存在を主張する
5 にじみ出る個性──「描く」に向かって力を発揮する
6 「描く」とその周辺の表現から
第2章 「あなた」とのあいだに生まれる「え」
1 「わたし」と「あなた」をつなぐ「もの」──三項関係の中で承認を求める
2 あいだにあるもの──お互いの思いを感じる
3 わくわくする──楽しい気分が作用し合う
4 いっしょに描いて── 一緒に遊ぶ場面をつくる
5 きれいだね──「え」の価値を知る
6 「あなた」とのやりとりから
第3章 主張する「え」
1 どうしてもほしい──自分の意思を押し通す
2 泣いて「わたし」になる──自分の気持ちを表明する
3 わたしだって描く── 線を重ねる
4 「わたしが」してあげる──描き方、遊び方を先導する
5 「わたしが」描きたい──描く主体が「あなた」と分かれる
6 主張する姿から
第4章 ぐるぐる線から構成へ
1 まわせ、まわせ──活動力を発揮する
2 回転させたい──気持ちに従って体を動かす
3 形の発見──形を描いて主張する
4 ぐるぐるを並べたい──円錯画を構成する
5 円錯画を描く姿から
第5章 「わたしたち」から物語をはじめる
1 「わたし」の思い──気持ちがことばになる
2 「わたしたち」をつなぐことば──ことばでつながる
3 「わたしも」話せる──ことばを交わす
4 物語のはじまり──イメージを語る
5 「わたしたち」の絵──イメージをともにして遊ぶ
6 ことばを発し、イメージを語る姿から
第6章 感じる主体として描くということ
1 体と心で感じ取る──両手を使って描く
2 「いま、この場」の喜び── 体の「感じ」を求める
3 力をこめる──だんだん主体を立ち上げる
4 こわいけどやる──感じ方が転換する
5 「感じる」から価値の体験へ
記録──子どもの体験を見つめる大人のプロセス
文献一覧
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。