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大気を変える錬金術 新装版 ハーバー、ボッシュと化学の世紀

自然科学 ラノベ

トーマス・ヘイガー(著/文), 渡会圭子(翻訳), 白川英樹(解説)
発行:みすず書房

四六判   344頁 
定価 4,400円+税

ISBN 978-4-622-08658-1   C1043

書店発売日 2017年9月8日
登録日 2017年8月24日

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紹介

空気から固定窒素をつくるハーバー=ボッシュ法の発明は、化学の力で文字どおり世界を一変する半世紀をひらいた。固定窒素は“賢者の石”であり、「それを探そうとする者はそれぞれ強迫的な思いにとりつかれ、それぞれの悲劇を味わった」
発明の前史から説き起こしているが、本書の中心はハーバーとボッシュ、とりわけカール・ボッシュの物語だ。アンモニア合成法の発明によって物質変換の威力の虜となり、一個人には背負いきれないほどの社会的責任を担ってしまった一人の天才的なエンジニアとして、ボッシュの人物像が浮かび上がる。彼が直接間接にかかわった無数の命の重さを考えれば、ときに表層的とも思える描像ではあるが、にもかかわらず読む者を何度も戦慄させるに足る事実がここには書かれている。将来、エネルギーと環境の問題を克服する夢の科学技術が現れるなら、それこそは、人類が絶対にあけてはならないパンドラの箱かもしれない。
大量の固定窒素が生物圏全体を変質させ、戦争の形態を変え、ヨーロッパの政治経済を大きく変容させた。発展の裏で人々にもたらされた悲惨、環境への負荷の大きさもまた、計りしれない。最終章では窒素サイクルを変えた人類へのしっぺ返しともいうべき、グローバルな環境影響が明かされる。今日の繁栄の代償の大きさに言葉を失う。

目次

はじめに 空気の産物

第I部 地球の終焉
1 危機の予測
2 硝石の価値
3 グアノの島
4 硝石戦争
5 チリ硝石の時代

第II部 賢者の石
6 ユダヤ人、フリッツ・ハーバー
7 BASFの賭け
8 ターニングポイント
9 促進剤(プロモーター)
10 ボッシュの解決法
11 アンモニアの奔流
12 戦争のための固定窒素

第III部 SYN
13 ハーバーの毒ガス戦
14 敗戦の屈辱
15 献身、犠牲、迷走
16 不確実性の門
17 合成ガソリン
18 ファルベンとロイナ工場の夢
19 大恐慌のなかで
20 ハーバー、ボッシュとヒトラー
21 悪魔との契約
22 窒素サイクルの改変

エピローグ

解説(白川英樹)
参考文献
出典について
索引

著者プロフィール

トーマス・ヘイガー(トーマスヘイガー)

アメリカ、オレゴン州ユージーン在住の医化学系ジャーナリスト。医微生物学と免疫学を修めたのち、米国国立癌研究所の広報担当を経てフリーランスのライターとなり、医療関連の記事をAmerican Health, Journal of the American Medical Associationなどに寄稿。Oregon Quarterlyの創刊に関わり現在まで10年以上エディターを務め続けるなど、地元を中心に活動している。オレゴン大学ではコミュニケーション/マーケティング部門長を務めた。Readers Digest, Self, Wall Street Journal, Medical Tribune, Shanghai Dailyなどに100本以上の記事を発表している。

渡会圭子(ワタライケイコ)

翻訳者。上智大学文学部卒業。訳書に、ガブリエル・ウォーカー『スノーボール・アース』(2004)『大気の海』(2008)(以上、早川書房)、ピアーズ・ビゾニー『ATOM』(近代科学社、2010)、コリン・エラード『イマココ』(早川書房、2010)、トーマス・ヘイガー『大気を変える錬金術』(みすず書房、2010)、ロバート・ヘイゼン『地球進化46億年の物語』(講談社ブルーバックス、2014)、マーリン・ズック『私たちはいまでも進化しているのか?』(2015)、マイケル・ルイス『かくて行動経済学は生まれり』(2017)(以上、文藝春秋)などがある。

白川英樹(シラカワヒデキ)

1936年生まれ。筑波大学名誉教授。導電性高分子(ポリアセチレン)を発見し、先駆的な開発を主導した。1983年高分子学会賞受賞。2000年、アラン・J・ヒーガー博士、アラン・G・マクダイアミッド博士とともにノーベル化学賞受賞。同年、文化勲章受賞。日本科学未来館などで実験教室を開き、子どもたちに科学実験の楽しさを伝える活動も続けている。

上記内容は本書刊行時のものです。