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a:9:{s:12:"shoshi_title";s:66:"アウグスティヌスとトマス・アクィナス 新装版";s:11:"shoshi_isbn";s:17:"978-4-622-08656-7";s:16:"shoshi_publisher";N;s:11:"description";s:1848:"ヨーロッパ精神史に聳える二人の思想家が目ざしたものは何であったか。碩学による中世思想への最良の道案内。「アウグスティヌスは魅力的な個性の持ち主であったにちがいない。……かれのカルタゴ的灼熱と情熱は、寛大さと人間的理解により浄化されていた。かれは人間の心の深淵を測ったのであったが、しかし卓越性も洞察したのであった。かれを象徴するものは燃えるような心であり、高みへむけられたまなざしである。」「聖トマスは静かで瞑想的な性格であったにちがいない。かれの人生は直線的で明白な軌道をたどり、かれの労力はひたすら学問にのみあてられた。すべて高貴なもの、善きもの、真なるものに開かれていたかれの魂は、自己自身の経験にもとづく人間的深淵の深みを知ることはなかった。……人間の精神には見通すことのできない神秘が与えられているということを知っているのではあるが、にもかかわらず、存在と世界秩序の合理性への確固とした信頼によってささえられている。」ローマ帝国没落のさなか、キリスト教思想形成期に生きたアウグスティヌスと、中世キリスト教界の円熟期に生きたトマス・アクィナス――対照的な個性の相違をもってヨーロッパ精神史に聳えるこの二人の思想家が目ざしたものは何であったのか。中世哲学史の碩学による本書は、テキストに即して両者の思考過程をたどりつつ、現代におけるその意義を描き出し、キリスト教ヒューマニズムを基調とする中世思想への最良の道案内となっている。";s:6:"author";s:52:"エティエンヌ・ジルソン(著/文)…他3名";s:10:"publishers";s:15:"みすず書房";s:9:"publisher";N;s:9:"productor";s:15:"みすず書房";s:12:"release_date";i:1504796400;}

アウグスティヌスとトマス・アクィナス 新装版

哲学・宗教 ラノベ

エティエンヌ・ジルソン(著/文), フィロテウス・ベーナー(著/文), 服部英次郎(翻訳), 藤本雄三(翻訳)
発行:みすず書房

四六判   328頁 
定価 4,200円+税

ISBN 978-4-622-08656-7   C1010

書店発売日 2017年9月8日
登録日 2017年8月24日

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紹介

ヨーロッパ精神史に聳える二人の思想家が目ざしたものは何であったか。碩学による中世思想への最良の道案内。

「アウグスティヌスは魅力的な個性の持ち主であったにちがいない。……かれのカルタゴ的灼熱と情熱は、寛大さと人間的理解により浄化されていた。かれは人間の心の深淵を測ったのであったが、しかし卓越性も洞察したのであった。かれを象徴するものは燃えるような心であり、高みへむけられたまなざしである。」
「聖トマスは静かで瞑想的な性格であったにちがいない。かれの人生は直線的で明白な軌道をたどり、かれの労力はひたすら学問にのみあてられた。すべて高貴なもの、善きもの、真なるものに開かれていたかれの魂は、自己自身の経験にもとづく人間的深淵の深みを知ることはなかった。……人間の精神には見通すことのできない神秘が与えられているということを知っているのではあるが、にもかかわらず、存在と世界秩序の合理性への確固とした信頼によってささえられている。」
ローマ帝国没落のさなか、キリスト教思想形成期に生きたアウグスティヌスと、中世キリスト教界の円熟期に生きたトマス・アクィナス――対照的な個性の相違をもってヨーロッパ精神史に聳えるこの二人の思想家が目ざしたものは何であったのか。中世哲学史の碩学による本書は、テキストに即して両者の思考過程をたどりつつ、現代におけるその意義を描き出し、キリスト教ヒューマニズムを基調とする中世思想への最良の道案内となっている。

目次

第一部 アウグスティヌス――西洋の教師
生涯
著作

一 アウグスティヌスの哲学的解放
1 アウグスティヌスの哲学的体験
2 アウグスティヌスの解放
  I 合理主義からの解放
  II 唯物論からの解放
  III 懐疑論からの解放
   1 真理の経験
   2 懐疑論への反証

二 神の探究へ
1 神の存在証明
  I 証明の前提
   1 善い意志が第一の前提である
   2 信仰が第二の前提である
  II 証明の出発点
  III 神の証明に関する証明の諸段階
   1 根源的事実における序列または段階
   2 感覚認識における序列
   3 理性認識における序列
  IV アウグスティヌスの証明の特色
2 認識および照明説
  I 感覚認識
   1 アウグスティヌスの主たる配慮は、認識対象を、それを認識するわれわれの認識から分かつことにある
   2 感覚の可能性
   3 魂が感覚の感受を生む
   4 感覚という事象はつぎのような経過をとる
  II 思惟と真理
   1 思惟の内面性
   2 内なる教師
   3 照明説
3 神の探究における愛
  I 神に対する魂の不安
   1 求めるという問題
   2 魂の探究へ
   3 神の探究
   4 魂の内なる神
  II キリスト教的知恵
   1 高い理性と低い理性
   2 知恵
   3 知恵における知識の課題

三 宇宙
1 神、創造者
  I 神
   1 神の不可捉性
   2 神の属性と神の絶対的単一性
  II 創造者
   1 無からの創造
   2 神の創造行為の因
   3 創造とイデア
2 被造物
  I 被造物一般
   1 時間
   2 資料と形相
   3 種子的原理
  II 人間
   1 人間の本質
   2 人間の魂
   3 魂と肉体
3 被造物への神への帰還
  I 被造物における神の類比
   神の以像としての魂
  II 神への帰還

四 道徳的および社会的秩序
1 道徳的秩序
  I 愛とカリタス
   1 愛はわれわれの意志の原動力である
   2 カリタスの愛
   3 道徳の中心点としてのカリタスの愛
  II 自由意志と自由
   1 善あるいは悪に自ら自由に決定する意思の能力は、幸福に与りうるという可能性に基礎をおいている
   2 自由は善い意志である
  III 愛(カリタス)の秩序
   1 「利用」と「享受」
   2 愛における価値の段階
   3 自由における愛の完成
2 社会的秩序・神の国
  I 愛における共同体および社会の基礎づけ
   1 愛は共同体を形成するものである
   2 すべての社会の目的は平和である
   3 正しい平和の条件は秩序である
  II 神の国と悪魔の国
   1 民族および国家の定義
   2 神の国とこの世の国の区別
   3 神の国とこの世の国の共在
  III 人類の歴史は神の国と悪魔の国との関係の歴史である
   1 古い人と新しい人の発展と二つの国
   2 歴史の意義

評価
付録
   美における永遠なるもの
   歴史の意味について
   理性(形而上学)と愛(倫理学)は神を求める


第二部 トマス・アクィナス――公同の博士
生涯
著作

1 哲学と神学
  I 哲学と神学との区別
   1 哲学と神学とは目的によって区別せられる
   2 哲学と神学とは方法において区別せられる
  II 哲学と神学の協力
   1 信仰と知識の調和
   2 理性にとっての信仰の必要性
   3 神学にとっての哲学の価値
2 神
  I 神の存在
   1 第一動者の証明
   2 第一作用因の証明
   3 必然的に存在するものの証明
   4 存在の諸段階からの証明/
   5 事物の最高の統宰者の証明
  II 神の属性
   1 神の本性についての否定的知
   2 神についてのアナロギア的知
3 創造
  I イデア説
   1 イデアは被造物の原型である
   2 イデアは神の本質と同一である
  II 世界の時間における始まり
   1 世界の時間性のためになされる論証の否定
   2 聖トマスの歴史上の位置
  III 被造物の能動性
   1 被造物の神への依存性
   2 被造物の固有の能動性
  IV 世界の完全性と悪
   1 世界の完全性/2 世界の不完全性と悪
4 人間
  I 人間の統一性
   1 実体的合一
   2 現実態化の根源としての魂
  II 形相の領域における魂
   1 魂は霊的形相のうちの最下位のものである
   2 魂は物体的形相を凌駕する
5 認識論
  I 感覚認識
   1 固有感覚
   2 共通感覚
   3 想像力または表象力
   4 記憶力と想起
   5 個別的理性および思考能力
  II 知性能力
   1 可能的知性と能動的知性
   2 感覚認識の先位性
   3 認識の過程、抽象作用
   4 魂と神についての認識
  III 真理の問題
   1 概念の形成は自然本性的な事象である
   2 真理は判断においてのみ存在する
6 倫理学
  I 人間的行為の本質
   1 意志の必然的な対象は一般的な善または至福である
   2 自由な意志
   3 人間の行為の構造
  II 人間の行為の道徳性
   1 道徳的善性の本質
   2 徳
  III 法
   1 法の本質
   2 個別的法の秩序
   3 法の裁可、報賞と罰
評価
付録
   認識における第二原因の能動性

訳者あとがき

著者プロフィール

エティエンヌ・ジルソン(エティエンヌジルソン)

1884-1978。現代フランスのもっとも卓越した哲学者であり、とくに中世哲学思想研究では世界的権威として知られている。パリに生まれ、ソルボンヌの哲学史教授。コレジュ・ド・フランスの中世哲学史教授を経て、その後長年、カナダのトロント中世研究所の所長を勤める。その間、アメリカ、イギリスの諸大学へ招かれて講義をおこない、それをもとに数々の名著を生み出した。『デカルト体系の形成における中世思想の役割』をはじめとするデカルト研究において中世思想と近代思想の対話をこころみた。また、『中世哲学史』、『中世哲学の精神』など中世哲学全般に関する著書を著わすとともに、アウグスティヌス、トマス・アクィナス、ボナウェントゥラなど個々の思想家についてもすぐれた著書や論文を残した。

フィロテウス・ベーナー(フィロテウスベーナー)

ニューヨークのフランシスコ会の研究所のすぐれた中世思想研究家であり、とくに後期スコラ学派のウィリアム・オッカムの論文集編纂や、『中世の論理学』(Medieval Logic. An Outline of Its Development from 1250 to c.1400,1952)の著書、また、ボナウェントゥラの注解付訳などの業績によって知られている。

服部英次郎(ハットリエイジロウ)

1905年和歌山県に生まれる。京都大学文学部哲学科卒業。神戸大学、名古屋大学、奈良女子大学、関西大学教授を歴任。1986年歿。著訳書 アウグスティヌス『告白』(岩波文庫)、トマス・アクィナス『神学大全』抄(河出書房)、ベーコン『学問の進歩』(共訳、岩波文庫)、ジルソン『中世哲学の精神』(筑摩書房)『アウグスティヌス』(勁草書房)、ジルソン/べーナー『アウグスティヌスとトマス・アクィナス』(共訳、みすず書房)。

藤本雄三(フジモトユウゾウ)

1936年大阪市に生まれる。関西大学文学部哲学科卒業・京都大学大学院研究科修士・博士過程修了。元武庫川女子大学文学部教授。著訳書『アウグスティヌス告白入門』(有斐閣新書)、『アウグスティヌス 神の国(4)(5)』(岩波文庫)、シュトルツ『聖アウグスティヌスの哲学』(南窓杜)、『アウグスティヌス神の国論――平和の秩序』(行路社)、ジルソン/べーナー『アウグスティヌスとトマス・アクィナス』(共訳、みすず書房)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。