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出版者情報
ゾルゲの見た日本 新装版
発行:みすず書房
四六判
234ページ
定価
2,600円+税
- 書店発売日
- 2017年7月11日
- 登録日
- 2017年6月28日
- 最終更新日
- 2017年7月12日
紹介
〈もし私が平和な社会状態と、平和な政治的環境のもとに生きていたとしたら、たぶん私は学者になっていただろう――少なくとも諜報員になっていなかったことだけは確かである〉
1930年代、日本を舞台に世界を変えた男、リヒャルト・ゾルゲ。スパイとして、ジャーナリストとして、知識人として、ゾルゲは戦前の日本、われわれが失いつつある「昭和」の時代に何を見たか。
「日本の軍部」、二・二六事件を鮮やかに描いた「東京における軍隊の叛乱」、研究と調査の結果にゾルゲの思いを記した「日本の農業問題」はじめ、ドイツの新聞の特派員、ナチス党員を装いながら、ドイツの雑誌に発表した日本についての論考6編に、獄中手記の一部である「日本における私の調査」を収録。さらに付録として、ナチス・ドイツのソ連侵攻、すなわち1941年6月22日のバルバロッサ作戦についての諜報をピークに、ゾルゲがモスクワに宛てた「秘密通信」を加えた。
巻末には、戦後の冷戦構造にまで影響をあたえた「ゾルゲ事件」の全体像を包んだ、小尾俊人「歴史のなかでの「ゾルゲ事件」」を付す。
目次
1 日本の軍部
2 東京における軍隊の叛乱(二・二六事件)
3 日本の農業問題
4 日中戦争中の日本経済
5 日本の膨脹
6 日本の政治指導
7 日本における私の調査
付 秘密通信(東京―モスクワ)
歴史のなかでの「ゾルゲ事件」 小尾俊人
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。