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中井久夫集3――世界における索引と徴候 1987-1991

哲学・宗教 ラノベ

中井久夫(著/文), 最相葉月(解説)
発行:みすず書房

四六判   352頁 
定価 3,200円+税

ISBN 978-4-622-08573-7   C0311

書店発売日 2017年7月11日
登録日 2017年6月13日

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紹介

明仁天皇は、「ありがたみ」を求める人には影の薄い天皇に見えるかもしれないが、それは明仁天皇のほうで願い下げにしたい「ひいきの引き倒し」である。実際には強い意見の人man of strong opinionであり、しかも自己の影響力と、さらに重要なことに、この特性と限界とを自覚し、するどい質問の形で自己の見解を表明すると明言し、その指向するところ、社会の主流に対して、その「副作用」を警告し、これを滅殺することを自己の使命と規定しておられると思う。実際、発展developmentに生存survivalより高い優先順位を置いてきた戦後の日本に対して、機会あるごとに牽制球を投げ、また、戦争の後遺症を癒す努力を自己に課しておられると私は思う。
(「「昭和」を送る」 1989)

「死なないためにだ。俺は、死なないためにやっているのだ。芸術?そんなのんきなものじゃない」。私は、私の患者たちが描く、時として哀切な美しい画を思った。治癒するとみな平凡な画になる。しかし、才能が涸渇するのではない、必要がなくなるのだ。私の患者たちも「死なないために」やっているのだ。名古屋弁でいえば「必死こいて」――。
(「荒川修作との一夜」 1990)

第3巻には、多様な分野をテーマに精神科以外の読者を獲得していた時期の文章、長短26編を収録。

目次

家族の表象――家族とかかわる者より
治療のジンクスなど――精神科医のダグアウト 1
私の入院――精神科医のダグアウト 2
神戸の精神医療の初体験――精神科医のダグアウト 3
知命の年に――精神科医のダグアウト 4
ジンクスとサイクルと世に棲む仕方と――精神科医のダグアウト 5
神戸の額縁
名谷に住む
住む場所の力
大戦下からのヴェルヌ
日本の家族と精神医療
「つながり」の精神病理――対人相互作用のさまざま
島の病院
あるドイツ人老教授の思い出
神戸の光と影
笑いの機構と心身への効果
私の日本語作法
現代中年論
日本語を書く
たそがれ
信濃川の河口にて
龍安寺にて
ドイツの同世代の医師
N氏の手紙
過ぎた桜の花
ある応接間にて
日本人の宗教
日本の医学教育
きのこの匂いについて
関係念慮とアンテナ感覚――急性患者との対話における一種の座標変換とその意味について
治療文化と精神科医
精神科医からみた子どもの問題
「伝える」ことと「伝わる」こと
親の成熟と子どもの自立
精神科医の「弁明」――社会変動と精神科の病を論じて国際化の心理的帰結に至ろうとする
世に棲む老い人

解説2 最相葉月
掲載文・書誌一覧

著者プロフィール

中井久夫(ナカイヒサオ)

1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医。文化功労者(2013年度)。

上記内容は本書刊行時のものです。