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出版者情報
夢遊病者たち 2
第一次世界大戦はいかにして始まったか
- 書店発売日
- 2017年1月26日
- 登録日
- 2016年12月21日
- 最終更新日
- 2017年1月31日
書評掲載情報
2017-12-24 |
読売新聞
朝刊 評者: 出口治明(ライフネット生命創業者) |
2017-04-22 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 板橋拓己(成蹊大学教授) |
2017-04-02 |
朝日新聞
朝刊 評者: 出口治明(ライフネット生命保険会長) |
2017-03-19 |
毎日新聞
朝刊 評者: 池内紀(独文学者) |
2017-02-26 |
読売新聞
朝刊 評者: 奈良岡聰智(政治史学者、京都大学教授) |
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紹介
第一次世界大戦勃発の過程をこれほど克明に描いたものはないというだけでなく、本書が大きな注目を浴びた理由は、ドイツの戦争責任を強調する従来の定説を覆したことである。イギリス、フランス、オーストリア、ロシア、そしてセルビアといった国々、それらの政治指導者たち、国内情勢と外交関係の相互影響にまで射程を拡げ、公正な立場から考察したことは、著者の稀有な手腕を示すのみならず、激しい論争を呼び起こした。論争は今も続いており、第一次世界大戦が極めて現代の問題であることを証している。
時代や状況に強く規定されながらも、そこに生きる個々の人びとこそが歴史を動かしている姿が、本書を読み終えたとき、慄然と浮かび上がるだろう。全2巻。
――間違いなくこのテーマに関する決定版。微に入り細を穿った検証と、流麗な文章が結びついた稀有の書。圧倒的な質の高さに驚嘆と畏敬の念を禁じえない。学究の徒は銘記すべし、一級の史書(ヒストリー)は一級の物語(ストーリー)足りうる、と。
(ワシントン・ポスト)
目次
第五章 バルカンの混迷
リビアへの空爆/しっちゃかめっちゃかのバルカン/優柔不断の徒/1912-13年の冬におけるバルカン危機/ブルガリアか、それともセルビアか/オーストリアの悩みの種/露仏同盟のバルカン化/パリ、歩調を早める/重圧を受けるポワンカレ
第六章 最後のチャンス――緊張緩和と危機 1912-14
デタントの限界/「今しかない」/ボスポラス海峡のドイツ人/バルカンを着火点とするシナリオ/男らしさの危機?/未来はいかに?
第三部 危機
第七章 サライェヴォの殺人
暗殺/閃光の瞬間/捜査開始/セルビアの応答/何をなすべきか
第八章 広がる輪
諸外国の反応/ホヨス伯、ベルリンに行く/オーストリアが最後通牒へと至る道/ニコライ・ガルトヴィクの奇怪な死
第九章 サンクトペテルブルクのフランス人
ド・ロビアン伯、列車を乗り換える/ポワンカレ氏、ロシアに船出す/ポーカー勝負
第十章 最後通牒
オーストリア、要求する/セルビア、応酬する/「局地戦」、始まる
第十一章 威嚇射撃
断固たる姿勢の蔓延/「いよいよ戦争だ」/ロシアの事情
第十二章 最期の日々
妖しい一筋の光がヨーロッパの地図に降り注ぐ/ポワンカレ、パリに帰る/ロシア、軍事動員する/暗闇への跳躍/「何らかの誤解が生じたに違いありません」/ポール・カンボンの患難/イギリス、干渉する/ベルギー/軍靴
結論
訳者あとがき
原註
事項索引
人名索引
上記内容は本書刊行時のものです。