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トリエステの亡霊 ジョーゼフ・ケアリー(著/文) - みすず書房
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トリエステの亡霊 (トリエステノボウレイ) サーバ、ジョイス、ズヴェーヴォ (サーバジョイスズヴェーヴォ)

文芸
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発行:みすず書房
A5変型判
336ページ
定価 5,400円+税
ISBN
978-4-622-08540-9   COPY
ISBN 13
9784622085409   COPY
ISBN 10h
4-622-08540-2   COPY
ISBN 10
4622085402   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年1月23日
最終更新日
2017年2月14日
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紹介

アドリア海に面した港湾都市トリエステ。この町の名は、須賀敦子の本を通してよく知られている。オーストリア=ハンガリー帝国支配下、過ぎし日の栄光と繁栄が消え残る20世紀初頭、ここに三人の詩人と小説家がいた。

「イタロ・ズヴェーヴォ、ジェイムズ・ジョイス、ウンベルト・サーバ……私がトリエステに到着した時点では、もちろん、彼らが亡くなってからずいぶんたっていた。リテラリー・トリエステ。そのテーマで私は本を書くつもりだった。ヴィジョンを喚起する力があったなら、私には本でできた町が見えていたことだろう。『老年』『トリエステとひとりの女』『ジアコモ・ジョイス』『ポームズ・ペニーチ』『ゼーノの意識』、そして、これらの本に関する本。私はまだ読んだことがなかったが、奇妙な名前をもった作家たちの本。ベンコ、ズラタペル、バズレン、ミヒェルシュテッテル、ジョッティ、ストゥパリヒ、マリン……。ようするに本書は、亡霊の町について亡霊が語ったゴースト・ストーリーである。それは、ほとんど本を通じて知ったにすぎない過去を思い出しながら、温かな暮らしが流れてゆく姿を見る物語。そのムードは、めまぐるしく姿を変える幻影のよう。ただし、マ・ノン・トロッポ。ほどほどに」(本文より)

歴史・言語・芸術の枠をこえ、ミステリーの雰囲気とマニアックな学識をただよわせる、文学紀行の名品。

目次

まえがき
いくつかの重要な日付
ミラマーレ
上へ
三つのトリエステ
地図製作の愉しみ
トリエステの三人の殉教者
忠実に待つ
タブロー・モール
フェアヴューのぬかるみ
見出されたトリエステ
市民庭園の三巨匠
三つの別れ

付録
翻訳
登場人物名簿
リテラリー・トリエステ、その存在証拠

原注
参考文献
謝辞

トリエステ関連年表補遺(訳者あとがきに代えて)

著者プロフィール

ジョーゼフ・ケアリー  (ジョーゼフ ケアリー)  (著/文

1927年生まれ。コネティカット大学、英文学・比較文学の名誉教授。著書に『トリエステの亡霊 サーバ、ジョイス、ズヴェーヴォ』『三人の現代イタリア詩人 サーバ、ウンガレッティ、モンターレ』(ともにシカゴ大学出版)がある。

鈴木昭裕  (スズキアキヒロ)  (翻訳

翻訳家。1959年、東京生まれ。仙台市在住。東京大学大学院修士課程中退(イタリア文学専攻)。訳書 タブッキ『レクイエム』、バリッコ『絹』、マウレンシグ『復讐のディフェンス』(以上、白水社)、ペトリニャーニ『ヴェネツィアを思う母』(文藝春秋)、メレゲッティ『MOVIE: BOX 映画がひらく夢の扉』(青幻舎)、ケアリー『トリエステの亡霊 サーバ、ジョイス、ズヴェーヴォ』(みすず書房)ほか。共著に『古楽CD100ガイド』(国書刊行会)。

上記内容は本書刊行時のものです。