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貧困と闘う知 エステル・デュフロ(著/文) - みすず書房
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【利用不可】

貧困と闘う知 (ヒンコントタタカウチ) 教育、医療、金融、ガバナンス (キョウイクイリョウキンユウガバナンス)

社会科学
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発行:みすず書房
四六判
216ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-622-07983-5   COPY
ISBN 13
9784622079835   COPY
ISBN 10h
4-622-07983-6   COPY
ISBN 10
4622079836   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C1033  
1:教養 0:単行本 33:経済・財政・統計
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年1月23日
最終更新日
2017年2月14日
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書評掲載情報

2023-04-15 日本経済新聞  朝刊
評者: 大槻奈那氏(規制改革推進会議議長)
2017-04-09 読売新聞  朝刊
評者: 柳川範之(経済学者、東京大学教授)
2017-03-12 毎日新聞  朝刊
評者: 大竹文雄(大阪大学教授・労働経済学)
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紹介

インド、マラウィ、ケニア、メキシコ、バングラデシュでの実践が明らかにしたのは……ワクチン接種キャンペーンをもっと効果的にするには? 低コストで子どもたちの教育を改善するには? 出勤しない教師や看護師にどう対応する? マイクロクレジットは貧農を救う魔法の処方箋か? 村落集会はほんとうにコミュニティの自己決定を強化しているのか?

「そのコンセプトの明快さ、その柔軟性、そしてそれが政策と研究の交差点に位置していることによって、ランダム化比較実験は特別に豊かで汎用性が高い道具になった。…本書では、こうした実験について報告することで、人間開発の挑戦に新たな光を当てることにしたい。私たちは、伝統的な政策はどの程度まで目的を果たすことができたのか、そして、これほどまでに進歩が遅いのはなぜなのかを、理解しようと試みる。この探究を進めるにあたって、私たちはアクターの行動や動機の豊かさを明らかにしようと試みる。これらをよく理解することによって、私たちは、より効果的な政策を立案するための道筋を提案できることになるだろう」(第 I 部の序)

生活水準のみならず、市民的自由の前提でもある、教育、医療、金融、ガバナンスについての最新の研究成果を凝縮。

目次

謝辞

第 I 部 人間開発
第 I 部の序

第1章 教育――通わせるか、学ばせるか
教育を普及させる――伝統的アプローチ
  学校教育に補助金を出す/親に支払う/伝統的アプローチの限界
学校教育への参加を促す
  教育の価値を知らせる/生徒たちの健康状態/費用と便益
知識の伝播
  「同じものを増やす」という失敗/追加的な資源を利用して教育法とモチベーションを変える/教員にモチベーションを与える――金銭的インセンティブが果たす役割
制度を改革する
  親にすべての権力を?/学校の民営化?
学校を改革する

第2章 健康――行動と制度
ウダイプルにおける保健医療
保健医療の供給と需要――切り離せない諸要因
  階層的アプローチ/利用者の動員/良質なサービスに対する需要が弱いのはなぜか
予防行動の価格感受性が強いのはなぜか
予防医学に関する情報の伝達――戦略、成功、失敗
保健医療政策にかかわる含意

第 I 部の結論

第II部 自立政策
第II部の序

第3章 マイクロファイナンスを問い直す
貧困と、融資へのアクセス
  信用市場の経済分析/高い金利で需要は縮小するのか/高い金利は信用の質を悪化させるか
マイクロファイナンスの成功の秘訣
  女性にお金を貸す/毎週の返済/連帯責任による貸付/グループでお金を借りる/マイクロファイナンスと取引費用
マイクロクレジットのインパクト
クレジットを超えて
  強制的な規律/保険の効力/マイクロファイナンスにはどのような未来があるか

第4章 ガバナンスと汚職
どうやって汚職と闘うか
  汚職を計測する/汚職を理解する/汚職と闘う
地方のガバナンスを改善する
  地方分権の利点と弱点/民衆参加の効率性/ルールと政策決定/クオータ制によって女性蔑視を緩和することができるか/能力か、イデオロギーか
ガバナンスと、貧困に対する闘い

第II部の結論

訳者解説
原注

著者プロフィール

エステル・デュフロ  (エステルデュフロ)  (著/文

MIT(マサチューセッツ工科大学)経済学部で貧困削減開発経済学担当のアブドゥル・ラティーフ・ジャミール教授。アブドゥル・ラティーフ・ジャミール貧困アクション研究所(J-PAL)の共同創設者、共同所長。研究では、貧困層の経済生活を理解し、それを社会政策の設計、評価につなげることを目指している。研究領域は、健康、教育、金融的包摂、環境、ガバナンス。パリ高等師範学校で史学の学位を取得後、MITで学び、1999年の博士号取得とともにMIT助教となって現在に至る。全米芸術科学アカデミーおよび計量経済学会のフェロー。2010年には40歳以下で最高のアメリカの経済学者に授与されるジョン・ベイツ・クラークメダル、2009年にはマッカーサー「天才」フェローシップ、2010年初代カルヴォ・アルメンゴル国際賞(Calvo-Armengol International Prize)など受賞歴多数。著書『貧乏人の経済学』(アビジット・V・バナジーと共著、2011〔山形浩生訳、みすず書房、2012〕)、『貧困と闘う知』(2010〔峯/アリーン訳、みすず書房、2017〕)ほか。

峯陽一  (ミネヨウイチ)  (翻訳

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専門はアフリカ地域研究、人間の安全保障研究。著書『南アフリカ――「虹の国」への歩み』(岩波新書、1996)『現代アフリカと開発経済学――市場経済の荒波のなかで』(日本評論社、1999) 編著『南アフリカを知るための60章』(明石書店、2010)Preventing Violent Conflict in Africa(Palgrave, 2013) 訳書 デュフロ『貧困と闘う知』(共訳、みすず書房、2017) 監訳書 マンデラ『自由への容易な道はない』(青土社、2014)ほか。

コザ・アリーン  (コザ アリーン)  (翻訳

リール生。技術翻訳家。共訳書 マゴナ『母から母へ』(現代企画室、2002)、デュフロ『貧困と闘う知』(みすず書房、2017)。

上記内容は本書刊行時のものです。