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民主主義に未来はあるのか?
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年7月18日
- 書店発売日
- 2022年7月18日
- 登録日
- 2022年5月24日
- 最終更新日
- 2022年7月19日
書評掲載情報
2022-10-22 |
朝日新聞
評者: 犬塚元 |
2022-10-08 |
図書新聞
評者: 臼井陽一郎 |
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紹介
アメリカやヨーロッパをはじめ世界各地にポピュリズムが拡がり、中国やロシアでは権威主義体制が強まる現在、民主主義があらためて問われている。自由民主主義ははたして最適な制度なのか、そして持続可能なのだろうか。政治理論、政治思想史、比較政治、国際政治史、社会学の気鋭の研究者10名が、それぞれの視点から民主主義の未来について構想する。
目次
序論 民主主義の危機をめぐる言説圏の系譜学【山崎 望】
第I部 自由民主主義の実像
第1章 エリート主義的民主主義論の成立過程について【早川 誠】
第2章 戦後日本の政治学と「二つの民主主義」
―一九六〇年代前半を中心に【森 政稔】
第II部 自由民主主義の危機と代替構想(1)――形骸化をめぐって
第3章 ポストナショナルな経済危機と民主主義 ―ヨーロッパ政治の縮減・再生・拡散【小川有美】
第4章 グローバル・ガバナンスにおける非国家主体の正統性と政治的CSR【松尾隆佑】
第5章 「民主主義の危機」を超える民主主義の未来 ―私たちのあいだで紡ぎだす正当化実践の価値と制度【内田 智】
第III部 自由民主主義の危機と代替構想(2)――対立をめぐって
第6章 現代ドイツの右翼ポピュリズム ―その歴史と世界観【板橋拓己】
第7章 代表制民主主義の危機と戦闘的民主主義【大竹弘二】
第8章 アゴニズムを制度化する
―熟議/闘技論争の第二ラウンドのために【山本 圭】
第IV部 自由民主主義と代表をめぐるアポリア――政治/社会運動をめぐって
第9章 自由民主主義とBLM/右派運動
―ベンヤミンの暴力論の視座から【山崎 望】
第10章 現代のアクティヴィズムにおいて「代表」は機能しているのか
―「代表」しているのは誰なのか、あるいは「代表」されないのは誰なのか【富永京子】
あとがき
追記
執筆者略歴(執筆順)
早川 誠(はやかわ まこと)第1章
立正大学法学部教授(現代政治理論)
主な業績:『代表制という思想』風行社、2014年、「国民投票は直接民主制か?」『現代思想』第50巻第3号、2022年ほか。
森 政稔(もり まさとし)第2章
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授(社会思想史)
主な業績:『変貌する民主主義』ちくま新書、2008年、『戦後「社会科学」の思想――丸山眞男から新保守主義まで』NHKブックス、2020年ほか。
小川有美(おがわ ありよし)第3章
立教大学法学部(ヨーロッパ政治論)
主な業績:『ポスト代表制の比較政治――熟議と参加のデモクラシー』(編著)早稲田大学出版部、2007年、『ヨーロッパ・デモクラシー――危機と転換』(共編著)岩波書店、2018年ほか。
松尾隆佑(まつお りゅうすけ)第4章
宮崎大学テニュアトラック推進室講師(政治学、政治理論)
主な業績:『ポスト政治の政治理論――ステークホルダー・デモクラシーを編む』法政大学出版局、2019年、『3・11の政治理論――原発避難者支援と汚染廃棄物処理をめぐって』明石書店、2022年ほか。
内田 智(うちだ さとし)第5章
早稲田大学政治経済学術院招聘特別研究員、青山学院大学ほか非常勤講師(現代政治理論、国際政治思想)
主な業績:「現代デモクラシー論における熟議の認知的価値――政治における『理由づけ』の機能とその意義をめぐる検討」『政治思想研究』第19号、風行社、2019年、「もうひとつのグローバルな『批判的=政治的』正義論の可能性――分配的正義論と政治的リアリズムを超えて」『思想』第1155号、岩波書店、2020年ほか。
板橋拓己(いたばし たくみ)第6章
東京大学法学部教授(国際政治史)
主な業績:『中欧の模索』創文社、2010年、『アデナウアー』中公新書、2014年、『黒いヨーロッパ』吉田書店、2016年ほか。
大竹弘二(おおたけ こうじ)第7章
南山大学国際教養学部准教授(近現代ドイツ政治思想)
主な業績:『正戦と内戦――カール・シュミットの国際秩序思想』以文社、2009年、『公開性の根源――秘密政治の系譜学』太田出版、2018年ほか。
山本 圭(やまもと けい)第8章
立命館大学法学部准教授(現代政治理論、民主主義論)
主な業績:『不審者のデモクラシー――ラクラウの政治思想』岩波書店、2016年、『アンタゴニズムス――ポピュリズム〈以後〉の民主主義』共和国、2020年、『現代民主主義――指導者論から熟議、ポピュリズムまで』中公新書、2021年ほか。
富永京子(とみなが きょうこ)第10章
立命館大学産業社会学部准教授(社会運動論)
主な業績:『社会運動のサブカルチャー化――G8サミット抗議行動の経験分析』、せりか書房、2016年、『社会運動と若者――日常と出来事を往還する政治』、ナカニシヤ出版、2017年、“Protest journey: the practices of constructing activist identity to choose and define the right type of activism”, Interface 12(2), 2021ほか。
上記内容は本書刊行時のものです。