版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
比較のエートス 野口 雅弘(著) - 法政大学出版局
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次: ト|ニ|楽天|中|八木
直接取引:あり(その他)

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

比較のエートス (ヒカクノエートス) 冷戦の終焉以後のマックス・ウェーバー (レイセンノシュウエンイゴノマックスウェーバー)

社会科学
このエントリーをはてなブックマークに追加
四六判
252ページ
上製
定価 2,900円+税
ISBN
978-4-588-60322-8   COPY
ISBN 13
9784588603228   COPY
ISBN 10h
4-588-60322-1   COPY
ISBN 10
4588603221   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C1330  
1:教養 3:全集・双書 30:社会科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年12月
書店発売日
登録日
2011年11月6日
最終更新日
2011年12月5日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2012-01-15 朝日新聞
評者: 奥泉光(作家、近畿大学教授)
MORE
LESS

紹介

〈比較〉の思想家としてのマックス・ウェーバー。その比較とは、複数の概念、類型、あるいは文化を同等の位置にあえて置き入れ、互いに突き合わせることで、相互にリフレクションを誘発せしめるような知の営みであった。本書は、20世紀初頭にウェーバーが実践した比較の契機を掘り起こし、その政治理論を冷戦の終焉以後の現代政治の文脈に置き入れ、その今日的な意義を再検討する。

目次

序論 比較の政治理論家としてのウェーバー
 一 近代から文化へ
 二 文化比較の功罪
 三 比較する多元主義
 四 本書の構成

第I部 保守・ポピュリズム・官僚制

第1章 信条倫理化する〈保守〉──ウェーバーとマンハイムを手がかりにして
 一 保守主義とリフレクション
 二 保守主義的思考と責任倫理
 三 〈保守〉のプログラム化
 四 〈保守〉批判の保守主義化
 五 信条倫理の両義性

第2章 デマゴーグ以後──マックス・ウェーバーと脱政治化の問題
 一 デマゴーグ批判とその構図
 二 脱政治化された社会とその分析としての『儒教と道教』
 三 ウェーバーとデマゴーグ
 四 「新しい公共」と見えにくくなる党派性

第3章 マックス・ウェーバーと官僚制をめぐる情念──sine ira et studio と「不毛な興奮」
 一 「いわゆるウェーバー的な官僚制論」はウェーバー的か?
 二 sine ira et studio を支える情念の機制
 三 カリスマと「不毛な興奮」
 四 「リキッド・モダニティ」と官僚制の論じ方

第II部 ふたつの比較研究──「儒教とピューリタニズム」と『職業としての学問』

第4章 「儒教とピューリタニズム」再読
 一 従来の受容
 二 宗教の動態化とヨーロッパ宗教史研究の変容
 三 ポスト世俗化とピューリタニズムの優位性の修正
 四 比較と「開かれ」

第5章 ドイツの大学とアメリカの大学──比較研究としての『職業としての学問』
 一 『職業としての学問』を読む位置
 二 大学の「アメリカ化」
 三 学問にできることとその「責任」
 四 比較によってディレンマを掘り起こす知識人

補論 ナショナリズム論の現在──今野元『マックス・ヴェーバー』を読む
 一 ウェーバー研究とナショナリズム
 二 堅実な実証的歴史研究という挑戦
 三 「一貫性」か、転回か──「政治的なもの」の理解をめぐって
 四 「知性主義の逆説」をめぐって

第III部 受容史研究

第6章 日本のウェーバー受容における「普遍」の問題
 一 「普遍」のテーマ化
 二 歴史学派経済学──金井延と福田徳三
 三 「戦後啓蒙」──大塚久雄
 四 近代化論──ロバート・N・ベラー
 五 「ニーチェ的」ウェーバー──山之内靖
 六  むすびにかえて

 初出一覧
 あとがき
 索引

著者プロフィール

野口 雅弘  (ノグチ マサヒロ)  (

1969年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。2003年、ボン大学哲学部で博士号(Ph.D)取得。早稲田大学政治経済学術院助教、岐阜大学教育学部准教等を経て、2010年4月より立命館大学法学部准教授。専門は政治学、政治思想史。主な著訳書に、Kampf und Kultur: Max Webers Theorie der Politik ausder Sicht seiner Kultursoziologie( Berlin: Duncker & Humblot, 2005)、『闘争と文化―マックス・ウェーバーの文化社会学と政治理論』(みすず書房、2006年)、『官僚制批判の論理と心理――デモクラシーの友と敵』(中公新書、2011年)、『はじめて学ぶ政治学』(共著、ミネルヴァ書房、2008年)、『大学と哲学』(共著、未來社、2009年)、クラウス・オッフェ『アメリカの省察――トクヴィル・ウェーバー・アドルノ』(法政大学出版局、2009年)、などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。