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架橋としての文学 川村 湊(著) - 法政大学出版局
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架橋としての文学 (カキョウトシテノブンガク) 日本・朝鮮文学の交叉路 (ニホンチョウセンブンガクノコウサロ)

歴史・地理
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四六判
442ページ
上製
価格 3,000円+税
ISBN
978-4-588-46019-7   COPY
ISBN 13
9784588460197   COPY
ISBN 10h
4-588-46019-6   COPY
ISBN 10
4588460196   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年8月8日
書店発売日
登録日
2022年6月8日
最終更新日
2022年8月8日
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書評掲載情報

2022-11-26 東京新聞/中日新聞  朝刊
2022-10-14 週刊読書人
評者: 佐藤泉
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紹介

40年以上にわたって韓国・朝鮮と深く関わり、朝鮮文学や在日文学の批評家としても第一線を歩き続けてきた著者による集大成。植民地支配と差別、〈親日〉の汚名や屈従を強いられた朝鮮の文学者たち(李光洙、張赫宙、李箱ほか多数)の生と、その歴史に並走してきた日本の作家や知識人らの理解・無理解・葛藤の記憶を、現在の新しい読者に向けて語り直す。文学だけが架けられる橋とは何か?

目次

序章 架橋としての文学
1 “他者”としての朝鮮
2 「親日文学」と「転向文学」

第1章 移植文学から始まる
1 近代的文体の誕生
2 最初のハングル新聞

第2章 歪んだ鏡──李光洙と日本語
1 李光洙の「文体」
2 李光洙の文章論
3 『無情』の三角関係
4 李寶鏡という主人公
5 「金髪青眼」コンプレックス
6 「香山光郎」との再会
7 “美しい”人
8 鏡のなかの李光洙
9 「香山光郎」の日本語小説

第3章 崔載瑞と近代批評の誕生
1 佐藤清と崔載瑞
2 故郷となった京城
3 「崔よ、金よ、李よ」
4 文学と知性
5 転換期の「朝鮮文学」
6 「まつろふ文学」と小説
7 「志願」と「結婚」
8 敗戦直後の朝鮮文壇

第4章 抵抗と屈従──金史良と張赫宙
1 「天馬」と玄龍
2 花豚という鴉
3 日本語か朝鮮語か
4 『太白山脈』の世界
5 張赫宙の場合

第5章 山梨と林檎──金鍾漢と中野重治
1 坊やのグライダーと詩人
2 中野重治編『日本現代詩大系』第八巻
3 「雨の降る品川駅」の推移
4 園丁とその妻

第6章 異邦人の“モダン日本”
1 編集者・馬海松
2 『モダン日本』という雑誌
3 『モダン日本・朝鮮特集号』
4 “暴徒の子”は消えた
5 うさぎの国とさるの国

第7章 金史良の「生死」と文学
1 行方不明者・金史良
2 白衣と抵抗
3 親日派とエゴイスト
4 『文藝首都』と植民地文学
5 殉教者としての親日派

第8章 金素雲と李箱の日本語詩
1 金素雲の朝鮮民謡集
2 翻訳の問題
3 文化衝突としての翻訳
4 李箱の日本語詩

第9章 李箱の京城
1 異常なる李箱
2 “京城っ子”李箱
3 建築家・李箱
4 飛び越える李箱
5 疾走する李箱

第10章 列島に住む朝鮮
1 プロレタリア文学のなかの朝鮮と台湾
2 カップとコップ
3 中西伊之助の台湾巡行
4 「内地人向け」の文学
5 さすらう魂・鄭然圭

第11章 満洲国の朝鮮人──三つの祖国
1 今村栄治の場合
2 北の流星群
3 懐かしき間島
4 金学鉄の場合

第12章 『朝鮮文学』の五人の日本人と一人の在日朝鮮人
1 “創刊のことば”
2 前史と終刊号
3 『朝鮮文学』の遺したもの

第13章 長璋吉のいる風景
1 風の来る道
2 サーラム国のサーラムたち
3 パラムの行方

第14章 「親日文学」の再審
1 出発点としての『親日文学論』
2 「親日文学」の否定面と肯定面
3 二十一世紀の「親日派」批判
4 「親日」と「抗日」

第15章 “北”の同級生──後藤明生と李浩哲
1 二人の中学生
2 “夢かたり”の方法
3 二人の“コロンの子”
4 “分断の時代”と文学

終章 「私」の中に生きる他者
1 「私」と「他者」
2 重ねられる「私」

引用・参考文献
あとがき
初出一覧
索引

著者プロフィール

川村 湊  (カワムラ ミナト)  (

1951年2月、網走市に生まれる。文芸評論家。1981年「異様なるものをめぐって──徒然草論」で群像新人文学賞(評論部門)優秀作受賞。1993年から2009年まで、17年間にわたり毎日新聞で文芸時評を担当。木山捷平文学賞はじめ多くの文学賞の選考委員を務める。2017年から法政大学名誉教授。
『川村湊自撰集』全五巻(作品社、2015‒16年。第1巻 古典・近世文学編、第2巻 近代文学編、第3巻 現代文学編、第4巻 アジア・植民地文学編、第5巻 民俗・信仰・紀行編)。

上記内容は本書刊行時のものです。