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リクール読本 鹿島 徹(編) - 法政大学出版局
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リクール読本 (リクールドクホン)

哲学・宗教
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A5判
416ページ
並製
価格 3,400円+税
ISBN
978-4-588-15078-4   COPY
ISBN 13
9784588150784   COPY
ISBN 10h
4-588-15078-2   COPY
ISBN 10
4588150782   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C1010  
1:教養 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2016年7月
書店発売日
登録日
2016年6月7日
最終更新日
2023年10月10日
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紹介

20世紀後半の哲学界にあって、実存哲学や精神分析、構造主義や分析哲学との幅広い思想的交渉を保ちつつ、他に類を見ない独自の地歩を築いたポール・リクール。歴史=物語の解釈学で知られる第一級の哲学者が残した膨大な仕事をテーマごとに掘り下げ、その驚くべき多面性を一望のもとに概観する、最高の執筆陣による本邦初の読本。主要著作解題とキーワード解説、略年譜も付す。

目次


凡 例
主要著作の略号一覧

第Ⅰ部 リクールと二十一世紀の世界
1 リクールと歴史の理論──哲学的歴史理論の射程【鹿島 徹】
2 リクールと物語り論──「分析哲学的ヴァリアント」を軸に【野家啓一】
3 リクールと現代社会──われわれは何を希望することが許されるか【堀江宗正】
4 リクールと政治哲学──政治的なものの根源に向けて【川上洋平】
5 リクールと歴史修正主義論争──惨事の比較は不道徳か【川口茂雄】
6 リクールと神学──「哲学」か「神学」か?【佐々木啓】

第Ⅱ部 リクールと現代哲学
7 現代思想の交差点としてのリクール 二十世紀の哲学的証人【杉村靖彦】
8 リクールとナベール──「根源的肯定」から「証し」へ【越門勝彦】
9 リクールとレヴィナス──レヴィナス解釈の独自性と「誇張法」【関根小織】
10 リクールとデリダ──「隠喩」論争が拓いたもの【合田正人】
11 リクールとフッサール──独断的形而上学の超克をめぐって【長坂真澄】
12 リクールとハイデガー──カント『純粋理性批判』と純粋想像力の第三項性【川口茂雄】
13 リクールとヤスパース──実存哲学の一展開【大沢啓徳】
14 リクールとベンヤミン──物語の衰退をめぐって【鹿島 徹】
15 リクールとアーレント──「赦し」を中心に【森 一郎】
16 リクールと分析哲学──「自己」に至る迂回路としての【長門裕介】

〈コラム①〉リクールから教えられたこと【杉村靖彦】

第Ⅲ部 リクールと社会科学
17 アナール派歴史学の変遷──社会史と物語【渡辺和行】
18 テクスト解釈学と文化社会学──「行為をテクストとみなす」という方法をめぐって【佐藤成基】
19 〈記憶の場〉とコメモラシオン──歴史研究からみたリクール【長井伸仁】
20 ケアの倫理をめぐる思想状況──個人を支える集合体の形成【原山 哲】
21 文学教育と物語的自己同一性──自己性のダイナミクスを視座として【荒木奈美】

第Ⅳ部 リクールと近代哲学
22 リクールとベルクソン──生の哲学の影【藤田尚志】
23 リクールとディルタイ──ディルタイの解釈学は「ロマン主義的解釈学」なのか?【瀬戸口昌也】
24 リクールとマルクス──リクールはマルクスをどう読んだか【川﨑惣一】
25 リクールとメーヌ・ド・ビラン──身体に内在する〈他性〉の再発見【越門勝彦】
26 リクールとスピノザ──迂回の哲学としての『エチカ』【朝倉友海】
27 リクールとデカルト──第四省察の自由論を現象学的に再解釈する【川口茂雄】

〈コラム②〉神の名、命の贈与の神学【久米 博】

主要著作解題
キーワード解説
リクール略年譜
人名索引

著者プロフィール

鹿島 徹  (カシマ トオル)  (

1955年生。早稲田大学教授。著書:『可能性としての歴史──越境する物語り理論』(岩波書店),訳書:ベンヤミン『【新訳・評注】歴史の概念について』(未來社)。

越門 勝彦  (コエモン カツヒコ)  (

1973年生。宮城学院女子大学准教授。著書:『省みることの哲学──ジャン・ナベール研究』(東信堂),共訳書:リクール『道徳から応用倫理へ』(法政大学出版局)。

川口 茂雄  (カワグチ シゲオ)  (

1976年生。甲南大学准教授。著書:『表象とアルシーヴの解釈学』(京都大学学術出版会),共著:『岩波講座 現代 第9巻 デジタル情報社会の未来』。

追記

野家啓一(のえ・けいいち) 1949年生。東北大学名誉教授・総長特命教授。著書:『物語の哲学』『歴史を哲学する』(以上,岩波現代文庫),『科学哲学への招待』(ちくま学芸文庫)。

堀江宗正(ほりえ・のりちか) 1969年生。東京大学准教授。著書:『歴史のなかの宗教心理学』(岩波書店),論文:「リクール物語理論の射程」(『フランス哲学思想研究』第4号)。

川上洋平(かわかみ・ようへい) 1979年生。専修大学講師。著書:『ジョゼフ・ド・メーストルの思想世界』(創文社),共著:『共和国か宗教か,それとも』(白水社)。

佐々木啓(ささき・けい) 1959年生。北海道大学教授。共著:『聖と俗の交錯』(北海道大学出版会),共訳書:『リクール聖書解釈学』(ヨルダン社),『エリアーデ=クリアーヌ往復書簡』(慶應義塾大学出版会)。

杉村靖彦(すぎむら・やすひこ) 1965年生。京都大学准教授。著書:『ポール・リクールの思想』(創文社),共編著:Philosophiejaponaise(J. Vrin),訳書:ナベール『悪についての試論』(法政大学出版局)。

関根小織(せきね・さおり) 1971年生。青山学院大学准教授。著書:『レヴィナスと現れないものの現象学』(晃洋書房)。訳書:リクール『別様に』(現代思潮新社)。

合田正人(ごうだ・まさと) 1957年生。明治大学教授。著書:『フラグメンテ』(法政大学出版局),『思想史の名脇役たち』(河出書房新社),訳書:リクール『レクチュール』(みすず書房)。

長坂真澄(ながさか・ますみ) 1976年生。群馬県立女子大学准教授。論文:「知の不可能性において語る声──ジャック・デリダ『声と現象』再読」(『宗教哲学研究』32号)。

大沢啓徳(おおさわ・ひろのり) 1975年生。早稲田大学非常勤講師。論文:「〈愛の闘争〉か,〈歓待〉か」(『実存思想論集』28号),共訳書:リクールほか『カール・ヤスパースと実存哲学』(月曜社)。

森 一郎(もり・いちろう) 1962年生。東北大学教授。著書:『死を超えるもの』(東京大学出版会),共編著:『続・ハイデガー読本』(法政大学出版局),訳書:アーレント『活動的生』(みすず書房)。

長門裕介(ながと・ゆうすけ) 1987年生。文京学院大学ほか非常勤講師。共著:『入門・倫理学の歴史』(梓出版社),論文「実存の哲学と人生の意味の哲学」(『現代思想』2014年2月号)。

渡辺和行(わたなべ・かずゆき) 1952年生。奈良女子大学教授。著書:『近代フランスの歴史学と歴史家』(ミネルヴァ書房),『フランス人民戦線』(人文書院),『ド・ゴール』(山川出版社)。

佐藤成基(さとう・しげき) 法政大学教授。著書:『ナショナル・アイデンティティと領土』(新曜社),『国家の社会学』(青弓社),共編著:『国際社会学』(有斐閣)。

長井伸仁(ながい・のぶひと) 1967年生。東京大学准教授。著書:『歴史がつくった偉人たち』(山川出版社),共訳書:ノラ編『記憶の場』(岩波書店)。

原山 哲(はらやま・てつ) フランス労働経済学/社会学研究所研究員。共訳書:ブルジェール『ケアの社会──個人を支える政治』(風間書房),同『ケアの倫理──ネオリベラリズムへの反論』(白水社)。

荒木奈美(あらき・なみ) 1969年生。札幌大学准教授。論文:「大江健三郎『懐かしい年への手紙』論」(『札幌大学総合論叢』35号),「川上弘美『神様』『草上の昼食』論」(『ユリイカ』2013年9月号)。

藤田尚志(ふじた・ひさし) 1973年生。九州産業大学准教授。共編著:『愛・性・家族の哲学』(ナカニシヤ出版),Tout ouvert: L’évolution créatrice en tous sens (Olms),共著:『共にあることの哲学』(書肆心水)。

瀬戸口昌也(せとぐち・まさや) 1964年生。大阪教育大学教授。共著:『新しい知の世紀を生きる教育』(一莖書房),論文:「論理性と心理性の間」(日本ディルタイ協会『ディルタイ研究』20号)。

川﨑惣一(かわさき・そういち) 1971年生。宮城教育大学教授。論文:「リクール正義論の意義と射程」(『宮城教育大学紀要』),訳書:リクール『イデオロギーとユートピア』(新曜社)。

朝倉友海(あさくら・ともみ) 1975年生。北海道教育大学准教授。著書:『概念と個別性──スピノザ哲学研究』(東信堂),『「東アジアに哲学はない」のか──京都学派と新儒家』(岩波書店)。

久米 博(くめ・ひろし) 1932年生。元・立正大学教授。著書:『人間学としてのリクール哲学』(せりか書房),『テクスト世界の解釈学』,訳書:リクール『時間と物語』『記憶,歴史,忘却』(以上,新曜社)。


[主要著作解題/キーワード解説]
奈良雅俊(なら・まさとし) 1959年生。慶應義塾大学教授。共著:『入門・医療倫理Ⅰ』(勁草書房),論文:「マルセルの哲学における実存から存在への展開について」(『哲学』第87集)。

山田智正(やまだ・ともあき) 1982年生。リクール文庫協力研究員・レンヌ第二大学非常勤講師。論文:「最晩年のリクールの思索におけるテヴェナ「絶対なき哲学」の受容(仏文)」(『RThPh』146号)。

長谷川琢哉(はせがわ・たくや) 1975年生。親鸞仏教センター研究員。論文:「リクールにおける正義の逆説と赦し」(『宗教哲学研究』28号),共訳書:ルフラン『十九世紀フランス哲学』(白水社)。

藤田俊輔(ふじた・しゅんすけ) 1986年生。龍谷大学非常勤講師。論文:「ヤスパースの寛容論」(『倫理学研究』45号),「ヤスパースにおける「自己化」の問題をめぐって」(『文明と哲学』8号)。

櫻井一成(さくらい・いっせい) 1981年生。日本学術振興会特別研究員。論文:「人間の自由と物語──『意志的なものと非意志的なもの』と『時間と物語』の交叉的読解を通じたリクール哲学の研究」(『美学』244号)。

山内 誠(やまうち・まこと) 1977年生。若狭医療福祉専門学校非常勤講師。論文:「ナベールにおける「自己を問うこととしての自己を理解すること」」(『宗教学研究室紀要』)。

八重樫徹(やえがし・とおる) 1982年生。東京大学特任研究員。論文:「価値把握と感情」(『哲学雑誌』128巻800号),共訳書:フッサール『間主観性の現象学Ⅲ』(筑摩書房)。

本郷 均(ほんごう・ひとし) 1959年生。東京電機大学教授。論文:「中間領域の創造性について」(『研究紀要』),共訳書:ディディエ・フランク『現象学を超えて』(萌書房)。

鶴岡賀雄(つるおか・よしお) 1952年生。東京大学教授。著書:『十字架のヨハネ研究』(創文社),共編著:『スピリチュアリティの宗教史』(リトン),共訳書:エリアーデ『世界宗教史』(筑摩書房)。

古荘匡義(ふるそう・ただよし) 1980年生。龍谷大学専任講師。共著書:『宗教を開く』(聖公会出版),論文:「反復と同時代性──ミシェル・アンリの大学教育論」(『哲學論集』61号)。

池田 喬(いけだ・たかし) 1977年生。明治大学准教授。著書:『ハイデガー 存在と行為──『存在と時間』の解釈と展開』,共訳書:ハイデッガー『現象学の根本問題』(以上,創文社)。

佐藤香織(さとう・かおり) 1978年生。首都大学東京ほか講師。共著:『哲学の立ち位置』(東信堂),『悪と暴力の倫理学』(ナカニシヤ出版),論文:「「繁殖性」と「無限の時間」」(『人文学報』511号)。

上記内容は本書刊行時のものです。