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中世的修羅と死生の弁証法
〈事件の現象学〉中世篇
四六判
406ページ
上製
定価
4,700円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年10月
- 書店発売日
- 2011年10月12日
- 登録日
- 2011年9月6日
- 最終更新日
- 2011年12月6日
紹介
中世の遊歩人たちが経巡り、目撃したのは、古代的制度の全面崩壊から必然化する修羅世界であった。合戦・闘諍(とうじょう)の修羅場で、主従関係はその紐帯を試され形成され、親族関係が血讐・仇討の連鎖を生み、師弟たちは開悟の場で修羅世界を止観し鎮魂する。この修羅‐止観‐鎮魂の〈荒れ野〉彷徨、〈夢幻能〉的道行を、非日常性の夢を紡ぐ中世遊歩人の目と思念をもって透視し概観する。
目次
凡例
序 中世的修羅と生活所作の儀礼化
第一章 主従情念の生成
一 主従情念の普遍的契機
二 乳母子関係を基軸とした中世的主従情念の生成
第二章 合戦の情念型
一 中世的合戦の都市祝祭性
二 合戦の儀礼化
第三章 仇討の情念型
一 ニーベルンゲン伝説
二 曾我伝説
第四章 開悟の情念型
一 中世的開悟の脱・絶対化
二 彼岸と此岸の隣接──超越介入の日常性
第五章 家常茶飯の尽十方界──中世的定位コスモロジーの実相
一 眼横鼻直と面授
二 祖師禅と作務公案
三 〈活動的生〉の聖化──ドイツ神秘主義の〈合一〉経験
結び 死生の弁証法──その記号的根拠
注
参考文献
あとがき──大震災、原発事故と古代的システムの自壊
総索引
上記内容は本書刊行時のものです。