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島崎藤村 ひらかれるテクスト
メディア・他者・ジェンダー
発行:勉誠出版
A5判
256ページ
定価
4,600円+税
- 書店発売日
- 2018年4月13日
- 登録日
- 2018年3月29日
- 最終更新日
- 2018年3月29日
紹介
新聞、雑誌、教科書など様々なメディアを通して広く読まれてきた島崎藤村。〈私的領域〉をモチーフとしながらも、ただの自伝や告白としてではなく、文学として昇華させることが目論まれたテクストは、社会の制度や通念に揺さぶりをかける、鋭い批評性を持っていた。
メディア・他者・ジェンダーをキーワードに、実生活と芸術、個人と社会、規範と逸脱が交錯する藤村文学を読み直し、そのダイナミズムを提示する。
目次
序 章 島崎藤村のテクストを〈今〉にひらく
第一部 メディアのなかのテクスト
第一章 新聞小説と挿絵─名取春仙の『春』
第二章 『文章世界』のメディオロジー─『桜の実の熟する時』の読まれ方
第三章 教育実践としての『藤村読本』─「世界」と「郷土」の狭間
第四章 教科書の中の島崎藤村─仮定された「内面」への回路
第二部 テクストのなかの他者
第五章 翻訳の政治学─ルーマニア語版『破戒』/「Legǎmîntul cǎlcat」の位相
第六章 青年と〈狂気〉─『春』における〈引用〉の力学
第七章 上書き可能な〈自己〉と〈他者〉─「懺悔」と手紙の『新生』
第三部 ジェンダーを撹乱するテクスト
第八章 〈他人〉の戦争─『新生』とジェンダー規範
第九章 女の心身─「ある女の生涯」における老いと病
第一〇章 〈父性〉と〈家族〉のあり様─「嵐」の射程
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。