書店員向け情報 HELP
米 中 台 現代三国志
- 書店発売日
- 2017年7月31日
- 登録日
- 2017年6月21日
- 最終更新日
- 2017年6月21日
書評掲載情報
2017-09-03 | 毎日新聞 朝刊 |
MORE | |
LESS |
紹介
中国・台湾の直接交流を巡り、かつて火花を散らした蔡英文と習近平。最高指導者となった両者は、威信をかけた戦いに挑む。トランプの「一つの中国」切り崩しは可能か? 今まさに、現代三国志が展開している。
積年の取材経験から、記者目線で三カ国の政治状況を分析し、この真剣勝負を関係者の証言などにより活写した一冊。
目次
はじめに
台湾海峡周辺図
Ⅰ 「一つの中国」を巡る攻防
一 ついに崩れた厚い壁
1.トランプが繰り出した「台湾カード」
2.歴代米政権の対台湾政策
3.両立しない人権・民主尊重と経済交流
二 トランプ政権の方向性
1.お手本はレーガン
2.対中強硬派で固めた側近
3.東アジアへの関与
Ⅱ 中台衝突の歴史と抑止力としての米国
一 砲撃戦の舞台となった金門島
1.中国と対峙する軍事拠点
2.「小三通」の立て役者・蔡英文
3.押し寄せる中国人観光客
二 軍事拠点・平潭島が映し出す今昔
1.台湾海峡ミサイル危機
2.台湾を取り込む「平潭総合実験区」
3.「実験区」にかける習近平の思い
Ⅲ 習近平が見据える「台湾」
一 重要講話に込められた本音
1.台湾に対する思い
2.「一つの中国」堅持を求める
3.中台統一に向けて
二 蔡英文への回答
1.まずは内政に注力
2.「一国二制度」を公言
3.畳み掛ける習近平
三 初めて示した本格的な方針
1.六年ぶりの国共トップ会談
2.台湾政策に関する五つの主張
3.AIIBへの台湾参加問題
四 世界の注目集めた中台首脳会談
1.六六年ぶりの顔合わせ
2.中台双方の思惑
3.実現までの経緯
Ⅳ 習近平のキャリアを固めた福建省時代
一 一七年間の評価
1.順調に積み上げたキャリア
2.「黒社会」との癒着には陥らず
3.ぱっとしない業績
二 独自の対台湾政策
1.福建省と台湾のつながり
2.重視した台湾との経済交流
3.対台湾政策の原型
三 激変する台湾情勢
1.李登輝の「二国論」
2.陳水扁政権の誕生
3.習近平は台湾の投資を歓迎
Ⅴ 台湾から見た習近平
一 証言で明らかになった「台湾通」ぶり
1.郭俊次の証言
2.習近平という人物
3.郁慕明と張栄恭の証言
二 台湾人企業家への配慮
1.習近平を最もよく知る台湾人企業家
2.企業家の置かれた立場
3.進む「脱中国依存」
三 中国専門家の視点
1.習近平の個性
2.蔡英文政権への出方
3.対中政策責任者の視点
Ⅵ 中国の対台湾政策
一 共産党と政府の体制
1.党が方向性を決定
2.権力を掌握した習近平
3.歴代政権の方針
二 台湾との経済関係
1.改革・開放後に活発化した交流
2.したたかな台湾企業
3.歴代政権の対中経済政策
Ⅶ 蔡英文が対峙する「中国」
一 中国と距離を置く政策
1.「九二年コンセンサス」を認めず
2.中国の報復措置
3.始動した新政権
二 交渉団メンバーの経験
1.国際法との出会い
2.WTO加盟交渉で重要な役割を果たす
3.中国と相まみえる
三 陳水扁政権時代の教訓
1.「中国を挑発しない」姿勢を貫く
2.大陸委員会主任委員の経験
3.元部下や識者が語る蔡英文の人物像
参考文献
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。