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シーボルト事件で罰せられた三通詞
- 書店発売日
- 2017年5月31日
- 登録日
- 2017年4月15日
- 最終更新日
- 2017年4月15日
紹介
シーボルトが帰国の直前に幕府禁制の日本地図を持ち出そうとした「シーボルト事件」。この時、最も重い罪に問われたのが、馬場為八郎・吉雄忠次郎・稲部市五郎の阿蘭陀(オランダ)三通詞であった。
彼らはシーボルトといかなる関係にあり、重罪に処せられたのか。罰せられた後はどのような足跡をたどり、功績を残したのか。
三通詞に関する手紙や判決文といった史・資料を読み解き、シーボルト事件の新たな側面と阿蘭陀通詞の実態を明らかにする。
目次
はじめに
一 シーボルト事件
一 シーボルト来日頃のオランダ事情
二 日本の受け入れ態勢
三 阿蘭陀通詞の必要
四 資料収集の方法
五 五ヵ月に及んだ江戸参府の随行
(1)人員構成
(2)準備品
(3)期間・主要地滞在日数
(4)成果
六 膨大なコレクションの陰に
七 通説シーボルト事件の発端
八 シーボルトの手控え書翰
九 中山作三郎の手控え書翰
十 手控え書翰をめぐる諸問題
十一 通詞宛鷹見泉石の書簡控え
十二 小括
二 連座の阿蘭陀通詞三人
一 下された罪状と判決
(1)シーボルトに対する罪状と判決
(2)日本人連累者に対する判決
(3)三通詞に対する罪状と判決
二 お預け人引き請け三家の情報共有
三 事件以前の三通詞
(1)大通詞馬場為八郎
(2)小通詞助吉雄忠次郎
(3)小通詞末席稲部市五郎
四 お預け替え問題
(1)秋田藩新田佐竹家の動向
(2)亀田藩岩城伊豫守への預け替え
五 終の住処への護送
(1)馬場為八郎の場合
(2)吉雄忠次郎の場合
(3)稲部市五郎の場合
六 幽囚生活とその影響
(1)馬場為八郎の場合
(2)吉雄忠次郎の場合
(3)稲部市五郎の場合
三 遺品
一 亀田に伝存する馬場為八郎の遺品など
(1)岩城歴史民俗博物館の馬場為八郎遺品
(2)妙慶寺宝物殿の馬場為八郎遺品
二 吉雄忠次郎の遺品
三 稲部市五郎の遺品
四 赦免活動とその結果
五 連座三通詞点描
一 馬場為八郎点描
二 吉雄忠次郎点描
三 稲部市五郎点描
六 注目すべき考察点
七 顕彰碑・墓
一 馬場為八郎先生碑
二 吉雄忠次郎墓(旧・新)
三 稲部市五郎墓
四 稲部市五郎種昌の墓の拓本
八 参考資料
一 長崎譯官馬場為八郎書
二 鳥越様江御預人一件
三 稲部氏ニ関スル件
四 シーボルト事件罪人
五 稲部先生建碑記念絵ハガキセット
参考文献
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。