..
【利用不可】
書店員向け情報 HELP
アメリカの汚名
第二次世界大戦下の日系人強制収容所
発行:白水社
四六判
372ページ
定価
3,500円+税
- 書店発売日
- 2017年11月24日
- 登録日
- 2017年9月27日
- 最終更新日
- 2017年11月21日
書評掲載情報
2018-02-04 |
朝日新聞
朝刊 評者: 保阪正康(ノンフィクション作家) |
2018-01-20 | 日本経済新聞 朝刊 |
2018-01-07 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 横山良(神戸大学名誉教授) |
MORE | |
LESS |
紹介
人種隔離政策の恐るべき実態
太平洋戦争中、敵国日本にルーツを持つというだけの理由で、12万人もの日系アメリカ人が劣悪な環境の収容所に隔離された。本書は、アメリカ人ジャーナリストが、自国の戦時ヒステリーが引き起こした「醜態」の一部始終を描いたノンフィクションである。マイノリティー問題の一つとして謝罪と賠償だけで片づけるのではなく、国家としてのアメリカが自国民に対してどのような仕打ちをし、それを追認・黙認してきたのか、自分たちの歴史として意識し続ける必要があるというのが著者のスタンスだ。
突然、日常から切り離され、収容所へと送られていく悲惨さや、収容所内における一世と二世との確執など、生存者へのインタビューのほか、私信や回想録、公的資料から積み重ねられるエピソードの数々は、微に入り細をうがち圧倒的である。
人種差別、排外主義、恐怖と表裏をなす報復感情……アメリカ史に連綿としてある暗部を暴きながら、冷静に事実を見据え、アメリカ社会の光と影を浮かび上がらせた力作。そこには当然、アフリカ系をはじめ、イスラーム教徒らマイノリティーに対して同じ行為を繰り返しはしないかと自問する姿勢が見て取れる。
上記内容は本書刊行時のものです。