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わたしはこうして執事になった
発行:白水社
四六判
369ページ
定価
2,600円+税
- 書店発売日
- 2016年11月26日
- 登録日
- 2016年9月28日
- 最終更新日
- 2016年11月14日
書評掲載情報
2017-01-29 |
朝日新聞
朝刊 評者: 中村和恵(明治大学教授) |
2017-01-22 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 小林章夫(帝京大学教授) |
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紹介
華麗なる時代の最後の輝きの日々
登場するのは、『日の名残り』の主人公のモデルといわれる「クリヴデンのリー卿」ことアスター子爵家のエドウィン・リー、ニューヨークの英国大使館執事を務めた「執事の王子」チャールズ・ディーンら業界の名執事たちに、途中で他業界へ移ったひとりを加えた5人。
彼らはみな、18世紀後半~第二次大戦前のイギリスで、地方の労働者階級の家に生まれて10代前半から働きはじめ、それぞれ異なるキャリアをへて執事への道を歩む。執事になってからの、大邸宅の日常や豪華な大イベントを取り仕切る責任者としての、驚くような仕事内容と、責任にともなう孤独な立場。チャーチル首相や王家の人々との関わり。そして、20世紀社会の激変に翻弄されながら、華麗な貴族の時代の終わりを目の当たりにする哀しみ……。華やかなまま引退する者もいれば、悲運に見舞われた雇用主一家にあくまで忠義を尽くす者、〝旧時代の雇い主〟の要求と〝新時代の部下〟という現実の板ばさみになって苦しむ者など、その結末はさまざまだ。
5人それぞれが一人称で語る人生の物語は、楽しい読み物であると同時に、20世紀イギリス史の貴重な記録である。
上記内容は本書刊行時のものです。