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続・寂聴伝 齋藤 愼爾(著/文) - 白水社
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続・寂聴伝 (ゾクジャクチョウデン) 拈華微笑 (ネンゲミショウ)

文芸
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発行:白水社
四六判
496ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-560-09233-0   COPY
ISBN 13
9784560092330   COPY
ISBN 10h
4-560-09233-8   COPY
ISBN 10
4560092338   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年2月24日
最終更新日
2017年5月11日
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書評掲載情報

2017-08-27 産經新聞  朝刊
2017-06-17 日本経済新聞  朝刊
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紹介

宗教と文学を追う傑作評伝
 前著『寂聴伝 良夜玲瓏』で言及しきれなかった瀬戸内寂聴の作家活動を、大きく6つのテーマに分け、詳細に点検していく意欲的試み。
 寂聴は67歳から70歳にかけての3年間、良寛、一遍、西行三人の出家者の生涯を描いた。著者はまず、それら『手毬』『花に問え』『白道』、いわゆる「仏道三部作」の長篇小説3篇が、阪神淡路大震災など歴史的現実にコミットする作家の原点になっている点を論じながら、作家の重要な精神的支柱に迫る。
 また著者は、大逆事件で処刑された管野須賀子を描く『遠い声』を中心に、当時の社会主義思想に対する思想弾圧と女性の生き方への作家の強い関心を探り、「女性だからこそ書けた」といわれる評伝『炎凍る 樋口一葉の恋』を、それまでの研究者と対比させながら論じ、作家ならではのデュラスやサガン、ボーヴォワールなど海外作家との交流も追う。
 中でも『源氏物語』完訳の作業を丹念に検証する一章は、本書の白眉ともいえる。作家が『源氏物語』に邂逅するための長い歳月、その受容史を、与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子などの先達の訳と対比させながら、作家の独創性と文章の魅力を紹介していく。
 本書は「宗教と文学」を中心に寂聴後半生を描く、傑作評伝である。

著者プロフィール

齋藤 愼爾  (サイトウ シンジ)  (著/文

1939年朝鮮京城府(現・韓国ソウル市)生まれ。山形大学文理学部中退後、深夜叢書社設立。俳人、文芸評論家、編集者。2010年『ひばり伝 蒼穹流謫』で芸術選奨文部科学大臣賞。2013年『周五郎伝 虚空巡礼』でやまなし文学賞。

上記内容は本書刊行時のものです。