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インド独立の志士「朝子」
- 書店発売日
- 2016年3月26日
- 登録日
- 2016年1月27日
- 最終更新日
- 2016年4月1日
書評掲載情報
2017-08-12 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 近藤則夫(アジア経済研究所南アジア研究グループ長) |
2016-06-05 |
産經新聞
朝刊 評者: 楊海英(静岡大学教授) |
2016-05-29 | 日本経済新聞 朝刊 |
2016-05-15 | 朝日新聞 |
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紹介
日本で生まれ育ったインド人女性の数奇な運命
アシャ(日本名「朝子」)という女性のことを知る者はそう多くないだろう。アシャは1928年、神戸を拠点にインド独立運動を展開していた父サハーイと母サティの間に長女として生まれた。サハーイは、日本におけるインド独立運動のなかでは「中村屋のボース」ことR・B・ボースに次ぐ存在で、「自由インド仮政府」の閣僚を務めた人物でもある。
神戸の小学校を卒業後、昭和高女(昭和女子大学の前身)在学中に来日したチャンドラ・ボースに感化されてインド独立運動に身を捧げることを誓ったアシャは、インド国民軍(INA)に入隊することを決意。1945年5月、バンコクにあったINA婦人部隊に配属されるも、日本の敗戦により活動は終了してしまう。その翌年、シンガポールで父と合流したのち、アシャは生まれて初めて祖国インドの地を踏んだ――。
本書は、本人と関係者へのインタビューのほか、未公開の日記や回顧録など貴重な資料を駆使し、一独立運動家の目で見た戦前・戦後の日印関係を再構成。日本で生まれ育ち、若くしてインド独立運動に身を投じたアシャとその家族の数奇な運命を通して、気鋭の研究者が日印関係史に新たな視角をもたらした傑作である。
目次
プロローグ――出征
第一章 父と母の物語――インド独立運動家の両親のもとに生まれて
第二章 上京――昭和高女への進学
第三章 転機――チャンドラ・ボース登場
第四章 南へ――女学生「朝子」から兵士「アシャ」へ
第五章 入隊――インド国民軍婦人部隊とアシャ
第六章 絶望と混乱――インド国民軍の終焉
第七章 祖国の地――インド独立とビハール州での新生活
エピローグ――「アシャ」と「朝子」のあいだで
あとがき/注/参考文献/人名索引/事項索引
上記内容は本書刊行時のものです。