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不在の騎士
発行:白水社
新書判
220ページ
定価
1,500円+税
- 書店発売日
- 2017年3月17日
- 登録日
- 2017年1月26日
- 最終更新日
- 2017年3月9日
書評掲載情報
2017-06-18 |
毎日新聞
朝刊 評者: 荒川洋治(現代詩作家) |
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紹介
鎧の中はからっぽ――奇想天外な騎士道物語
時は中世、シャルルマーニュ大帝の軍勢に、サラセン軍との戦争で数々の武勲を立てた騎士アジルールフォがいた。戦場にあっては勇猛果敢、謹厳極まる務めぶりで騎士の鑑ともいうべき存在。だが、その白銀に輝く甲冑の中はからっぽだった――。肉体を持たず、強い意志の力によって存在するこの〈不在の騎士〉は、ある日その資格を疑われ、証を立てんと15年前に救った処女を捜す遍歴の旅に出る。彼に恋して後を追う女騎士ブラダマンテ、さらにその後を追う若者ランバルドの冒険とあわせ、奇想天外な騎士道物語が展開する。文学の魔術師カルヴィーノが、人間存在の歴史的進化を寓話世界に託して描いた《我々の祖先》三部作開幕。「指輪、ナルニア、ゲド、どれも世界を語るに足りないと思っている人への贈り物! これでだめだったら、ファンタジーに絶望していい」(金原瑞人)。
上記内容は本書刊行時のものです。