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税理士必携!顧問先企業の財務データ分析・指導マニュアル
- 書店発売日
- 2018年1月9日
- 登録日
- 2017年12月7日
- 最終更新日
- 2017年12月7日
紹介
多くの税理士は、顧問先企業の記帳代行や申告書作成を主要業務としているが、
クラウド会計ソフトやIT/AI技術の急速な発展に伴って、こうした業務にはもはや
ビジネスとしての付加価値がなくなった。
今後税理士に求められるのは、個別の顧問先ごとに財務数値の分析を行い、
それを経営者にわかりやすく説明していくことだろう。
そこで本企画では、「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」「貸借対照表」の
財務3表をベースとした財務分析の新たな手法と、顧問先企業への指導方法について、
会話形式でわかりやすく解説する。
目次
第Ⅰ章 財務に関心を持たせる
プロローグ~顧問先経営者の財務への関心を惹きつけるにはどうすればよいか
1 損益分岐点に関心を持たせる
(1) トントンの売上高
(2) トントンの売上高(金額ベース)
2 キャッシュフローに関心を持たせる
(1) 余るキャッシュフロー
(2) 支払能力
3 会社の体力に関心を持たせる
(1) あと何年存続できるか?
(2) 貸借対照表による表示
第Ⅱ章 財務3表の全体像と会計の基礎ルール
1 財務3表の全体像
(1) 財務3表とは
(2) 損益計算書とは
(3) キャッシュフロー計算書とは
(4) 貸借対照表とは
2 「収益・費用」と「収入・支出」との違い
(1) 「収益・費用」と「収入・支出」の違い
(2) 具体的な事例による説明
3 売上原価の構造
4 減価償却費の意味
第Ⅲ章 財務3表について詳しく理解する
1 損益計算書
(1) 損益分岐点と損益計算書の基本
① 「トントンの売上高」の算出
② 固定費・変動費
③ 限界利益・限界利益率
④ トントンの売上高の算出の事例
⑤ トントンの売上高の算出公式が成り立つワケ
(2) 固定費と変動費の区分
① 損益計算書の構造と固定費・変動費の区分対象
② 固定費と変動費の区分が問題点を浮き彫りにする
③ 固定費と変動費の区分が実務的に役立つ
(3) トントンの売上高と“ゆとり”
① “ゆとり”の分、すべては利益にならない
② トントンの売上高を下げるには
(4) 限界利益率の応用
① 多品種の限界利益率を大きくするには
② 赤字製品の製造販売は中止すべきか
③ 限界利益率は1 -(変動費÷売上高)に置き換えできる
(5) 損益分岐点の応用
◆損益分岐点(トントンの売上高)の応用式は役立つ
・ 経営安全余裕率
◆経常利益率を分解すれば、問題点が浮き彫り
2 キャッシュフロー計算書
(1) キャッシュフロー計算書の概要
(2) 営業CF・投資CF・財務CFの意味と見方
(3) 営業CFについての詳細説明
① 売上債権とキャッシュフロー
② 棚卸資産とキャッシュフロー
③ 仕入債務とキャッシュフロー
④ 減価償却費とキャッシュフロー
⑤ キャッシュフロー計算書のプラス・マイナス表示の原理
(4) キャッシュフロー計算書の構造
① 営業CFの構造
② 投資CFの構造
③ 財務CFの構造
3 貸借対照表
(1) 左側はプラス財産(運用)と右側はマイナス財産(調達)
(2) 調達欄と運用欄には、因果関係がある
(3) プラス財産の合計を「総資産」・マイナス財産の合計を「総資本」
(4) 左側も3区分・右側も3区分
① 流動資産・固定資産は1年基準
② 流動負債・固定負債も1年基準
③ 純資産は、主に資本金と剰余金
4 財務会計上の財務3表の接点
(1) 当期純利益の発生と蓄積
(2) 財務3表の接点である当期純利益
第Ⅳ章 管理会計の発想による財務3表の活用法
1 損益計算書から変動損益計算書への転換
2 貸借対照表からキャッシュ体質図への転換
(1) 「キャッシュ体質図」とは
① 悪玉資産
② 善玉負債
③ 脂肪資産
④ エネルギー資本
(2) キャッシュ体質図の見方
(3) 悪玉資産>善玉負債のとき、売上高が増加。借入金はどうなる?
(4) キャッシュ体質図は6パターン
3 キ ャッシュフロー計算書とキャッシュ体質図の関連
(1) 企業の支払能力とCF計算書
(2) 貸借対照表の独自の配列とCF計算書
(3) キャッシュ体質図とCF計算書のリンク
① 悪玉資産と善玉負債
② 脂肪資産
③ エネルギー資本
④ 現金等と有利子負債
(4) キャッシュ体質図の事例
① A 社のキャッシュ体質図
② しまむらのキャッシュ体質図
③ フジテレビ、TBS、日本テレビ、テレビ朝日のキャッシュ体質図
④ ファーストリテイリング(ユニクロ)としまむら
⑤ ファミリーマートとユニー
4 管理会計の発想による財務3表の接点
5 キャッシュ体質図と営業CFの関連原理
(1) 売上高の増減パターンと営業CF の関連
① 悪玉>善玉のパターン
② 悪玉<善玉のパターン
(2) 具体例による説明
6 上場会社のキャッシュ体質図の活用と事例
(1) ソースネクストと弱気になっている顧問先
(2) 日本マクドナルドと無謀な顧問先
(3) アデランスと鈍感な顧問先
(4) ニトリ、大塚家具と安定期に成すべき戦略
① ニトリ
② 大塚家具
7 安全性分析の注意点と返済原資
8 財務分析上の注意点
(1) 現状と傾向をつかむ
(2) 比率分析と実数分析を両方使う
(3) 数字は大まかにとらえる
(4) 他の会社との比較や基準値比較は慎重にする
第Ⅴ章 未来へのシミュレーション
1 利益・資金計画の活用
(1) 利益計画とは
(2) 利益・資金計画の作成ポイント
(3) 経常利益までを予測する利益計画を立案
(4) 利益計画の立案手順
① 現状分析
② 一般経済情勢や業界動向等を考慮
③ 目標利益(率)の決定
④ 売上高、売上原価、販売費及び一般管理費に関する方針の決定
⑤ 年間計画と月次計画の作成
(1) 損益分岐点の応用公式
(2) 設例による利益計画
① 現状分析
② 一般経済情勢・業界動向等を考慮
③ 目標利益を決める
④ 売上高や各種費用に関する方針を決める
⑤ 年間利益計画書を作成
⑥ 月次利益計画書を作成
(3) 資金計画の作成
① 設例の利益計画から資金計画(資金繰り表)へのシフト
② 損益に関わるもの以外のキャッシュの「入」と「出」に関する項目の検討
③ 設備投資計画の作成
④ 借入計画の作成
2 独自システムの開発
(1) 表計算ソフトでの経営計画システム作成は困難
(2) 独自開発によるシミュレーションシステムの活用
上記内容は本書刊行時のものです。