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MIMOワイヤレス通信 エズィオ・ビリエリ(他著) - 東京電機大学出版局
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MIMOワイヤレス通信 (ミモワイヤレスツウシン)
原書: 0

工業・工学
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A5判
416ページ
上製
定価 5,500円+税
ISBN
978-4-501-32720-0   COPY
ISBN 13
9784501327200   COPY
ISBN 10h
4-501-32720-0   COPY
ISBN 10
4501327200   COPY
出版者記号
501   COPY
Cコード
C3055  
3:専門 0:単行本 55:電子通信
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2009年11月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2011年10月14日
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紹介

複数のアンテナを組み合わせてデータ送受信の帯域を広げる無線通信技術MIMOに関する高度な研究解説書。ワイヤレス通信関連の研究者・技術者必携。

目次

第1章 序論
 1.1 MIMO無線通信
 1.2 MIMOチャネルと信号モデル
 1.3 基本的なトレードオフ
 1.4 MIMO送受信設計
 1.5 無線ネットワークにおけるMIMO技術
 1.6 無線標準化におけるMIMO
 1.7 本書の構成と未来への課題
 1.8 解題
第2章 MIMOシステムの容量限界
 2.1 はじめに
 2.2 相互情報量とシャノン容量
 2.3 シングルユーザMIMO
 2.4 マルチユーザMIMO
 2.5 マルチセルMIMO
 2.6 アドホックネットワークにおけるMIMO
 2.7 まとめ
 2.8 解題
第3章 プリコーディングの設計
 3.1 送信チャネルサイド情報
 3.2 CSITの利用における情報理論の基礎
 3.3 送信機の構成
 3.4 プリコーディングの設計基準
 3.5 線形プリコーダの設計
 3.6 プリコーダの特性結果と考察
 3.7 実際のシステムへの応用
 3.8 結論
 3.9 解題
第4章 無線通信のための時空間符号化:原理と応用
 4.1 はじめに
 4.2 背景
 4.3 時空間符号化(STC)の原理
 4.4 応用例
 4.5 考察と将来の課題
 4.6 解題
第5章 受信機設計の基本
 5.1 はじめに
 5.2 無符号化信号の受信
 5.3 因子グラフと反復処理
 5.4 無符号化MIMO受信機
 5.5 符号化信号のMIMO受信機
 5.6 反復型受信機の例
 5.7 解題
第6章 マルチユーザ受信機の設計
 6.1 はじめに
 6.2 多元接続MIMOシステム
 6.3 反復型時空間マルチユーザ検出
 6.4 時空間符号化システムにおけるマルチユーザ検出
 6.5 適応線形時空間マルチユーザ検出
 6.6 まとめ
 6.7 解題
参考文献
索引
原著者紹介

前書きなど

 元来,無線通信は特殊・緊急の用途やマニアックな人々の通信に使われ,専門知識がないと扱えない限定的な通信インフラであったが,気がつけば今日では我々の生活にはなくてはならものとなっている.特に携帯電話の普及は目覚ましいものがあり,日本における携帯電話の契約台数は,2007年末で1億台を突破し,最近では2台目需要も顕著になってきている.一方,インターネットにおけるブロードバンド化のニーズが高まり,無線システムと言えども,音声・メールに留まらず、画像・映像等のコンテンツや大量のデータをストレスなく伝送することが要求されているが,有限資源の周波数を利用する無線通信の高速化には限界があった.これに応えるべく登場したのがMIMO伝送技術である.MIMO技術は複数アンテナを使用することで周波数帯域拡大無しにブロードバンド化を実現する技術であり,1998年以降,無線分野の研究・開発はMIMO技術を中心に進められてきたといっても過言ではない.その結果,近年のブロードバンド系の無線システム(第3世代セルラ,無線LAN,WiMAX,LTE等)ではMIMO技術が必須の技術として実用化され,検討も進んでいる.
 そのような中で,著名な原著者の方々が体系的かつ専門的にMIMO技術について纏められたのが原著の”MIMO Wireless Communications”である.その内容はMIMOシステムのチャネルモデルと容量限界,チャネル情報を利用した送信側時空間信号処理,MIMOによるダイバーシチと多重化のトレードオフ,基本的な受信機設計や最新のマルチユーザ検出と非常に広範囲に渡っており,またそれぞれが詳しく論じられている教科書である.特徴的なのは,この種の教科書では理想条件を前提とした理論解析が多い中,本書では信号処理の演算量やハードウェアの回路規模をといった実用化に関する基準を考慮した検討も合わせて論じており,実際にMIMOシステムを設計する上で参考となる重要な考え方が示されている.また,原書にもあるように,各章の内容がそれぞれで閉じた文書構成となっているので,必要な章だけを読んで理解することも十分可能である.また,本書を読む上では,無線通信および代数の基礎知識がある程度必要であることから,MIMO技術の理解をより深めたい無線通信研究者・技術者および無線通信分野を専攻している大学院生向きの教科書であると言える.
 原書を翻訳するにあたっては,原著者の創作したテクニカルワードや通信分野で馴染みのない用語等はその意味合いから,最適と思われる用語に意訳したことで,より分かり易いものに仕上げたつもりである.なお本書は,NTTアクセスサービスシステム研究所の浅井裕介氏,大槻暢朗氏,増野淳氏,山田渉氏の新進気鋭の無線通信研究者によって訳されたもので,より多くの人たちの目にとまり活用していただけることを切に願うものである.
 風間宏志
 杉山隆利

上記内容は本書刊行時のものです。