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聖地巡礼 コンティニュード 内田樹(著/文) - 東京書籍
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聖地巡礼 コンティニュード (セイチジュンレイ コンティニュード)

文芸
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発行:東京書籍
四六判
360ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-487-80842-7   COPY
ISBN 13
9784487808427   COPY
ISBN 10h
4-487-80842-1   COPY
ISBN 10
4487808421   COPY
出版者記号
487   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年5月15日
最終更新日
2020年4月22日
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紹介

思想家であり武道家の内田樹と、比較宗教学者で僧侶でもある釈徹宗が、日本人が失っている霊性を再発見すべく日本各地の「聖地」を旅する聖地巡礼シリーズ第4弾。最新の第4弾は、日本人にすら忘れかけられている長崎県「対馬」。
福岡空港から空路で30分(100キロ)のところに対馬は位置する。人口3万2千人。
この対馬こそ、日本の原点であり、日本人の源流の地といえる。
日本書紀の「国生み」によれば伊邪那岐(イザナギ)・伊邪那美(イザナミ)の二柱の神は、大八島の国を次のように形成していった。
 淡路島→四国→隠岐島→九州→壱岐→「対馬」→佐渡島→秋津島(本州)。
 
対馬は、その地理的な位置から、朝鮮との国境の島としての運命を担う。魏志倭人伝の最初に出てくる日本の地名が対馬である。今でも晴れた日には、対馬から釜山が見える。対馬と福岡は100キロだが、対馬と朝鮮半島は50キロ未満の近さである。対馬を訪れれば、韓国人のあまりの多さに驚愕するが、この近さを思えば、もっともことである。看板や値段は、日本語とハングル語がほとんど併記されている。ちなみに、携帯電話も場所によっては海外モードになってしまう。

 歴史上、いくつかの重要な戦場にもなった。白村江の戦い、元寇、日露戦争(当時は、バトル・オ・ツシマと呼ばれた)。にもかかわらず、朝鮮との友好な関係を築きあげてきた、外交能力。日本人の海民性を物語る。
 応神天皇、神功皇后をはじめ、数々の神話・伝説を生み出した古代の信仰。
 さまざまな形式の神社やご神木、ご神体が示す、日本人の信仰心の原点。
 神仏習合の上をいく、神仏キの習合。
 
内田樹、釈徹宗の両著者は、まさに、日本人の霊性、心性の原点が、対馬から発せられていることを実感をこめてつづっていく。

【目次】

目次

Chapter1  1日目
はじまりの対馬(魏志倭人伝、日本書紀)
 小茂田浜(元寇 日露戦争:バトル オブ ツシマ)
 法清寺(胴塚 平安時代の仏像)
 矢立山古墳(白村江の戦い)
 厳原(朝鮮通信使接遇の地、通信使の港、漂民屋跡、石垣と鏝(コテ)絵)
 金石城跡(李王家宗伯爵家御結婚奉祝記念碑)
 万松院(国書偽造によって朝鮮との国交回復、誠信の交隣、諌鼓鳥かんこどりの由来)
 厳原八幡宮(応神天皇、神功皇后、小西マリア、安徳天皇、神仏キの習合

Chapter2 2日目
海を走る人々(雞知(古墳時代遺跡)、浅茅湾(浅海浦)
 万関橋
 海民の信仰
 倭冦の隠れ家
 三根(弥生時代遺跡)
 海神神社(藻小屋、ヤクマの塔、仏像盗難事件、古代の舞)
 対馬海峡遭難者追悼碑
 和多都美神社(磯良、磐座、海の中の鳥居)
 東アジア共同体

Chapter3 3日目
 ツ、ツツ、ツシマ(対馬の地名、住吉信仰)
 雷神社(亀卜)
 太陽の神(アビル、アマテル)
 多久頭魂神社(梵鐘、観音堂、高御魂神社、御神木、神功皇后)
 龍良山

著者プロフィール

内田樹  (ウチダタツル)  (著/文

1950年東京生まれ。思想家・武道家。神戸女学院大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論など。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。主な著書に『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書・第6回小林秀雄賞受賞)、『日本辺境論』(新潮新書・2010年新書大賞受賞)、『街場の文体論』(ミシマ社)、『竹と樹のマンガ文化論』(竹宮惠子との共著、小学館新書)、『困難な結婚』(アルテスパブリッシング)、『転換期を生きるきみたちへ』(岡田憲治他9名との共著、晶文社)などがある。

釈徹宗  (シャクテッシュウ)  (著/文

1961年大阪府生まれ。浄土真宗本願寺派・如来寺住職。相愛大学教授。専門は比較宗教思想。特定非営利法人リライフ代表。私塾「練心庵」も主宰している。論文「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞受賞。主な著書に『いきなりはじめる仏教生活』(新潮文庫)、『ゼロからの宗教の授業』(東京書籍)、『宗教は人を救えるのか』(角川SSCC新書)、『日本霊性論』(内田樹との共著、NHK出版新書)、『死では終わらない物語について書こうと思う』(文芸春秋)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。