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出版者情報
ようこそアラブへ
発行:国書刊行会
四六判
228ページ
定価
1,800円+税
- 書店発売日
- 2016年12月22日
- 登録日
- 2016年11月25日
- 最終更新日
- 2016年11月25日
書評掲載情報
2017-01-15 | 日本経済新聞 朝刊 |
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紹介
人格まで透視するような鋭い眼力を持つ、と思えば、物を順番に揃えることさえ覚束ないアラブ人、無計画なまま長期間放っておいても最後には超スピードで成功に導くアラブ人、毎日5回神に祈りながらも大っぴらにズルをするアラブ人。遠い異国の異教徒である彼らの価値観や倫理を、どうやったら日本人は理解できるのだろうか。
人間世界は不平等と最初から謳うクルアーンは、神の創る絶対的に平等の来世で天国へ行けるように、苦しい現世を全力で精進せよ、と人間に説いている。でも人間はいつだって愚かで間違いを犯す存在だ。その不完全な人間をいかに許し、慈しみ、共存していくかがイスラームの命題である。また人類共通の問題であり、未来への鍵でもある。
内戦がくすぶる中東社会で、燦然と輝き続ける未来都市ドバイ。高賃金、安全、宗教的な保護を求め世界中から集まる人々は、自らの能力を頼りに未来を摑もうと凌ぎあっている。その姿はまた未来の世界の縮図でもある。
世界人口の四分の一となったムスリムの思考や価値観を、日常生活を綴った身近なエッセイの中で解き明かす本著。そこに見えると必然は、新鮮な驚きに満ちている。
目次
プロローグ
第一章 湾岸アラブ(UAE)の人々
眼力
年末を飾ったもの
エレガンス
第二章 アラブからみた日本人
変化のあと
得手、不得手
第三章 言うは簡単でも――イスラームの奨励する断食、慈愛、孝行
それぞれの抵抗
不平等の法則
第四章 家族とわたし
暑い盛りのラマダーン
キリの箱
エピローグ
上記内容は本書刊行時のものです。