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数理生物学講義 齋藤 保久(著/文) - 共立出版
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数理生物学講義 (スウリセイブツガクコウギ) 【展開編】 数理モデル解析の講究 (テンカイヘンスウリモデルカイセキノコウキュウ)

自然科学
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発行:共立出版
B5判
336ページ
定価 4,400円+税
ISBN
978-4-320-05782-1   COPY
ISBN 13
9784320057821   COPY
ISBN 10h
4-320-05782-1   COPY
ISBN 10
4320057821   COPY
出版者記号
320   COPY
Cコード
C3045  
3:専門 0:単行本 45:生物学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年8月4日
最終更新日
2017年8月29日
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紹介

本書は,兄弟本【基礎編】の入門的内容からさらに深く,生命現象に対する数理モデルの数理的意味や,その数学的解析,関連する理論へ踏み込むための基礎を提供することを主旨として執筆されています。内容は,学部の卒業研究や大学院初年度でのゼミナールに活用されるテキストを想定し,兄弟本【基礎編】と同様に,数理生物学に現れる典型的な基本数理モデルを題材として,生物学の概念に係る数理モデル解析において用いられる基本的な数学的概念や手法の解説を提供しています。兄弟本【基礎編】が提供した基礎知識をベースに本書【展開編】の内容が展開されます。読者としては,数学・数理科学系のみならず,生命科学系の学生や研究者も想定していますが,この【展開編】の主要部には,大学理系学部初年次に学ぶ微分積分学,線形代数学等の基礎数学の内容に通例含まれる基本知識を必要とする内容が少なからず含まれます。もっとも,それらは,読者が大学教科書などから必要な情報を容易に入手できる範囲の知識です。むしろ,本書に現れる数学的内容の詳細やその先に関心のある読者にはもの足りないかもしれませんが,そのような読者が適宜示されている参考文献などからその関心に応じたさらなる奥に進むことも決して難しくないはずです。本書も【基礎編】同様に,読者が基本的な数学的概念を把握し,数理モデルの解析手法を十分に理解するための手助けとなるように,内容に関連する演習問題を編み込み,その詳しい(ときに発展的内容も含む)解説を巻末につけました。

目次

第1章 出生・死亡過程の数理モデル
1.1 Yule-Furry過程
1.2 Malthus型増殖過程
1.3 死亡過程
1.4 純増殖率
1.5 Logistic方程式

第2章 捕食過程の数理モデル
2.1 搾取型競争:1餌-独立2捕食者系
2.2 捕食による競争緩和:2種競争系+単食性捕食者
2.3 見かけの競争:独立2餌-1捕食者系
2.4 多食性捕食者と複数の独立餌種の共存
2.5 古典的餌選択理論
2.6 レプリケータダイナミクス
2.7 スウィッチング捕食

第3章 構造をもつ個体群の数理モデル
3.1 個体群内の構造と状態変数
3.2 構造をもつ個体群の離散世代ダイナミクス
3.3 安定状態分布
3.4 繁殖価
3.5 感度分析
3.6 連続状態変数による個体群ダイナミクス
3.7 特性曲線上の密度分布関数
3.8 von Foerster方程式
3.9 Leslie行列とvon Foerster方程式
3.10 死亡過程による齢分布

第4章 構造を伴う感染症伝染ダイナミクスモデル
4.1 Kermack-McKendrickモデル再考
4.2 有限感染齢構造をもつSIRモデル
4.3 未回復確率による平均感染期間の定式化
4.4 感染齢構造下の基本再生産数
4.5 感染齢構造下の最終規模方程式
4.6 無限感染齢構造をもつSIRモデル
4.7 時間遅れの入ったSIRモデル
4.8 出生・死亡項をもつSIRモデル
4.9 公共場で交わる2集団SIRモデル

第5章 個体群ダイナミクスの格子モデル
5.1 格子空間上の感染症伝染ダイナミクス
5.2 隣接格子点ペアの状態遷移
5.3 状態頻度の時間変動
5.4 平均場近似モデル
5.5 ペア近似モデル
5.6 格子モデルの基本再生産数
5.7 感染症のない平衡点の局所安定性
5.8 最終規模
5.9 初期感染者数と空間構造
5.10 より精度の高いペア近似における課題:ループ

付録A Poisson過程/Poisson分布/生起時間間隔
付録B Lotka-Volterra方程式系←→レプリケータ方程式系
付録C Stieltjes積分
付録D 感染齢構造をもつSIR モデルの解の存在と一意性
付録E Lyapunovの方法/LaSalleの不変原理
付録F 次世代行列による基本再生産数の導出
付録G Routh-Hurwitzの判定条件/Lienard-Chipartの判定条件
付録H Juryの安定性判別法

演習問題解説

参考文献

あとがき

索 引

上記内容は本書刊行時のものです。