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a:9:{s:12:"shoshi_title";s:49:"言語と思想の言説[ディスクール] ";s:11:"shoshi_isbn";s:17:"978-4-305-70853-3";s:16:"shoshi_publisher";N;s:11:"description";s:2156:"明治における〈近代〉の実態を探る。 江戸以前の「知」、海外から流入してくる「知」――。 明治期、活字メディアによる情報革命の中で、多様な「知」はさまざまに錯綜し、新たな言説は生み出されていくこととなった。その過程の総体を、山田美妙から明らかにしていく書。 ある時代の言葉は、どのように運用、共有され、新たな文化として再編成されていくのか。目の前にあるテクストだけを精読しても読み取ることのできない領域が、言葉には張り巡らされている。山田美妙は言葉とどう格闘し、そこでは何が起こっていたのか。 この時期の「知」のあり方と「文学」「小説」との関わりについて考え、「文体」や「文法」の問題、そのときに用いられる言葉が持つ概念、言葉が文章として構造化されたときに表現される「思想」がどのように捉えられていたのかついてを考えていくことで、日本の〈近代〉の実態を炙り出す。 【本書ではまず、山田美妙のテクストをもう一度読み直す基礎的な作業から出発している。その際、草稿類も含めたそれぞれのテクストの中に見られる具体的な表現や、思考の形跡について、それらが同時代に編成されていた言説や、西欧から入ってきた言説から見た場合にどのように位置づけられるのか、諸言説との差異と共通性とがどのように生じ、その差異と共通性とに日本の〈近代〉についてを考える上でどのような意味があるのか、分析、考察を進めていきたい。これは言い換えれば、日本の〈近代〉が生み出されていく中で、一人の人間が言葉とどのように格闘し、そこで何が起きていたのかを明らかにすることによって、日本の〈近代〉がどのような様相を呈していたのかを、より広い視座で考えていこうとする試みである。】……序章より";s:6:"author";s:22:"大橋 崇行(著/文)";s:10:"publishers";s:12:"笠間書院";s:9:"publisher";N;s:9:"productor";s:12:"笠間書院";s:12:"release_date";i:1509894000;}

言語と思想の言説[ディスクール] 近代文学成立期における山田美妙とその周辺

文芸 ラノベ

大橋 崇行(著)
発行:笠間書院

A5判   288頁  上製
価格 2,800円+税

ISBN 978-4-305-70853-3   C0095
在庫あり(出版社情報)

奥付の初版発行年月 2017年10月
書店発売日 2017年11月6日
登録日 2017年9月26日

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紹介

明治における〈近代〉の実態を探る。
江戸以前の「知」、海外から流入してくる「知」――。
明治期、活字メディアによる情報革命の中で、多様な「知」はさまざまに錯綜し、新たな言説は生み出されていくこととなった。その過程の総体を、山田美妙から明らかにしていく書。

ある時代の言葉は、どのように運用、共有され、新たな文化として再編成されていくのか。目の前にあるテクストだけを精読しても読み取ることのできない領域が、言葉には張り巡らされている。山田美妙は言葉とどう格闘し、そこでは何が起こっていたのか。

この時期の「知」のあり方と「文学」「小説」との関わりについて考え、「文体」や「文法」の問題、そのときに用いられる言葉が持つ概念、言葉が文章として構造化されたときに表現される「思想」がどのように捉えられていたのかついてを考えていくことで、日本の〈近代〉の実態を炙り出す。

【本書ではまず、山田美妙のテクストをもう一度読み直す基礎的な作業から出発している。その際、草稿類も含めたそれぞれのテクストの中に見られる具体的な表現や、思考の形跡について、それらが同時代に編成されていた言説や、西欧から入ってきた言説から見た場合にどのように位置づけられるのか、諸言説との差異と共通性とがどのように生じ、その差異と共通性とに日本の〈近代〉についてを考える上でどのような意味があるのか、分析、考察を進めていきたい。これは言い換えれば、日本の〈近代〉が生み出されていく中で、一人の人間が言葉とどのように格闘し、そこで何が起きていたのかを明らかにすることによって、日本の〈近代〉がどのような様相を呈していたのかを、より広い視座で考えていこうとする試みである。】……序章より

目次

序 章 明治期の多様な「知」と日本の〈近代〉
1 文化・学術領域の近代化――文化の翻訳の諸問題
2 明治期における〈近代〉の実態と文学
3 本書の問題設定――山田美妙をケーススタディーとして
4 本書の構成
5 おわりに

第1章 美妙にとっての「詩」と「小説」――「知」と「情」との関わり

第1節 明治期の「詩」と「小説」――山田美妙の初期草稿
1 美妙の初期草稿
2 「哲学の真理」を描く「詩と小説」
3 坪内逍遙「人情」論の位置
4 「知」と「情」の言説
5 「詩」と「哲学」との接続
6 「日本韻文論」における「思想」の位置づけ

第2節 美妙にとっての「小説」――「蝴蝶」
1 「蝴蝶」について
2 「曲線の美」の論理―西洋の観念的な価値観の導入
3 「小説」としての「蝴蝶」
4 『国民之友』における「小説」の位置
5 おわりに

第3節 『女学雑誌』の小説観――清水紫琴「こわれ指環」
1 清水紫琴「こわれ指環」について
2 恋愛の言説と語り手の思考
3 進化する語り手と経験
4 『女学雑誌』における小説ジェンダーの編成
5 「実際的小説」の方法
6 女性が書き、読むべき小説

第4節 「知」としてのゾライズム――「いちご姫」
1 「いちご姫」の予告文
2 欲望の物語
3 勤王の欲望
4 淫婦の「境遇」
5 「いちご姫」における〈ゾライズム〉の理解と受容
6 ゾライズムと読本

第5節 江戸の「知」と西欧の「知」との融合――「武蔵野」
1 山田美妙「武蔵野」の同時代評と先行研究
2 「今」という時空
3 「武蔵野」の会話文
4 歴史的事実と小説
5 悲劇の創出
6 江戸の「知」と西欧の「知」との融合

第2章 言文一致再考――「文体」「文法」と「思想」の表現

第1節 「翻訳文」という文体――初期草稿から
1 「翻訳文」という「文体」
2 明治初年代の「翻訳文」
3 美妙の「翻訳文」
4 おわりに

第2節 美妙の〈翻訳〉――「骨は独逸肉は美妙/花の茨、茨の花」
1 翻訳の時代における山田美妙
2 「骨ハ独逸肉ハ美妙/花の茨、茨の花」とその原拠
3 「和文」による翻訳
4 美妙の〈翻訳〉
5 おわりに

第3節 美妙の「文法」
1 日本語学における美妙の扱い
2 三つの「文法」
3 「言文一致論概略」における時制
4 「日本文法草稿」について
5 美妙の「文法」
6 「文法」から言文一致へ

第4節 歴史と想像力――「笹りんだう」
1 「笹りんだう」について
2 語り手と源頼朝との関係
3 「寝惚け」る頼朝
4 源頼朝の人物様式と「笹りんだう」
5 「英雄」の再編成
6 言文一致との接続

第5節 言文一致論と「思想」の表現
1 美妙の言文一致における問題意識
2 文語文の「美」と「俗語」の「美」
3 「Word」と「Speech」
4 修辞学における「Speech」の位置
5 スペンサー『文体の哲学』における「Speech」
6 言文一致と「語」の概念
7 「解剖的小説」と言文一致
8 おわりに

初出一覧
あとがき

索引(書名・作品名/人名/その他事項)

著者プロフィール

大橋 崇行(オオハシ タカユキ)

1978年生。作家、国文学者。上智大学大学院修了(修士)後、総合研究大学院大学修了。博士(文学)。国文学研究資料館博士研究員、岐阜工業高等専門学校一般科目(人文)科助教を経て、現在、東海学園大学人文学部人文学科講師。
小説に『妹がスーパー戦隊に就職しました』(スマッシュ文庫(PHP 研究所)、2012年)、『桜坂恵理朱と13番目の魔女』(彩流社、2014年)、『大正月光綺譚 魔術少女あやね 1 月光遊技場の地下室に罪人は棲む』(T-LINE NOVELS(辰巳出版)、2015年)、『レムリアの女神』(未知谷、2016年)、『ライトノベルは好きですか? 〜ようこそ!ラノベ研究会』(雷鳥社、2013年)。評論に『ライトノベルから見た少女/少年小説史 現代日本の物語文化を見直すために』(笠間書院、2014年)、『ライトノベル研究序説』(青弓社、2009年、共著)、『ライトノベル・スタディーズ』(青弓社、2013年、共著)、『ライトノベル・フロントライン1〜3』(青弓社、2015〜16年、共編)。全国大学国語国文学会平成25(2013)年度「文学・語学」賞。

上記内容は本書刊行時のものです。