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a:9:{s:12:"shoshi_title";s:16:"伊勢物語論 ";s:11:"shoshi_isbn";s:17:"978-4-305-70849-6";s:16:"shoshi_publisher";N;s:11:"description";s:1387:"変わり続ける物語の真の姿とは。 伊勢物語は、長期間にわたり複数人の手によって作られた結果、現在の姿となった。既存部分の読解にもとづく新たな章段の増補や、既存章段の改変をくりかえしてきた物語の本質を探るため、「文体・内容」と、「享受史・注釈史」という二種の要素を用いて読解の歴史的変遷を辿る。2001年刊の名著、待望の復刊。 【……現在の私たちが伊勢物語を読む、その読み方も、これまで重ねられてきた読解の変遷の歴史と、けっして無関係ではない。一方ではこれまでの読解の歴史を受け継ぎながら、また一方では、現代という時代の文学観・世界観に無意識のうちに影響されつつ、私たちは伊勢物語を読んでいる。……伊勢物語について真剣に考えようとするなら、私たちはまず、私たち自身のそのような読解のあり方について自覚的になるとともに、これまでの伊勢物語読解の変遷の歴史を十分に知ることによって、すべての読みをいったん相対化し、できるかぎり自由な立場からあらためて率直に、そして根本的に、伊勢物語の本質を捉え直してゆかねばならない。】……「はじめに」より";s:6:"author";s:22:"山本 登朗(著/文)";s:10:"publishers";s:12:"笠間書院";s:9:"publisher";N;s:9:"productor";s:12:"笠間書院";s:12:"release_date";i:1498402800;}

伊勢物語論 文体・主題・享受 新装版

文芸 ラノベ

山本 登朗(著)
発行:笠間書院

A5判   468頁  上製
価格 12,500円+税

ISBN 978-4-305-70849-6   C0095
在庫あり(出版社情報)

奥付の初版発行年月 2017年6月
書店発売日 2017年6月26日
登録日 2017年5月26日

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紹介

変わり続ける物語の真の姿とは。
伊勢物語は、長期間にわたり複数人の手によって作られた結果、現在の姿となった。既存部分の読解にもとづく新たな章段の増補や、既存章段の改変をくりかえしてきた物語の本質を探るため、「文体・内容」と、「享受史・注釈史」という二種の要素を用いて読解の歴史的変遷を辿る。2001年刊の名著、待望の復刊。

【……現在の私たちが伊勢物語を読む、その読み方も、これまで重ねられてきた読解の変遷の歴史と、けっして無関係ではない。一方ではこれまでの読解の歴史を受け継ぎながら、また一方では、現代という時代の文学観・世界観に無意識のうちに影響されつつ、私たちは伊勢物語を読んでいる。……伊勢物語について真剣に考えようとするなら、私たちはまず、私たち自身のそのような読解のあり方について自覚的になるとともに、これまでの伊勢物語読解の変遷の歴史を十分に知ることによって、すべての読みをいったん相対化し、できるかぎり自由な立場からあらためて率直に、そして根本的に、伊勢物語の本質を捉え直してゆかねばならない。】……「はじめに」より

目次

はじめに

第一章 文体と方法

一 「昔」と「今」―伊勢物語の文体―
1 物語の語り手
2 「昔」と「今」
3 虚と実
二「かの」―伊勢物語の遠近法―
1 なぜ「かの」なのか
2 竹取物語の場合
3 古今集詞書の場合
4 伊勢物語の「かの」
5 大和物語・平中物語の場合
6 「この」の用法
7 遠近法の意味
三 伊勢物語における散文と和歌―連接形式の意味―
1 六段の場合
2 第一形式と第二形式
3 第三形式
4 第三形式の用例
5 第三形式の性格
四 和歌の解釈と物語―伊勢物語の方法―
1 和歌の成立事情と伊勢物語
2 和歌の解釈と伊勢物語章段の成立・その一
3 和歌の解釈と伊勢物語章段の成立・その二
4 和歌の解釈と伊勢物語章段の成立・その三
5 物語の主題としての和歌解釈
6 解釈の説明・その一
7 解釈の説明・その二
五 「かいまみ」の意味―六十三段をめぐって―
1 動機をめぐる疑問
2 三種類の「かいまみ」
3 「かいまみ」の理由
六 見られることと見ること―「目離る」覚え書―
1 万葉集の「目離る」
2 「目離る」の意味
3 用法の変化
4 伊勢物語の場合
5 内面への視線
七 伊勢物語と題詠―惟喬親王章段の世界―
1 「題」をめぐる問題
2 八十二段の場合
3 八十五段の場合
4 題詠の歴史と伊勢物語

第二章 主題と人物像

一 伊勢物語の悪女
1 「悪女」とは
2 色好みの女性像・その一
3 色好みの女性像・その二
4 出奔する女性・その一
5 出奔する女性・その二
6 新しい文学の地平
二 右近の馬場の恋―九十九段を考える―
1 「右近の馬場」の出会い
2 伊勢物語九十九段と大和物語百六十六段
3 二種類の返歌
4 二種類の恋とその成立
三 「人しれぬ」と「心やむ」―五段の人物造形―
1 「人しれぬ」をめぐる疑問
2 内面への徹底
3 「心やみけり」と「怨じけり」
4 「心やむ」「心やまし」の用法
5 「心やむ」の語義
6 「心やむ」と人物像
四 「東下り」の物語・その一―浅間と富士―
1 「東下り」の基調
2 景物の歌
3 富士山の雪
4 浅間山の煙
5 「都」と「ゐなか」
6 「東下り」の主題
五 「東下り」の物語・その二―十三段その他をめぐって―
1 「はづかし」さの理由
2 契沖説の淵源
3 契沖説の根拠
4 源氏物語と伊勢物語
5 三十四段の場合
6 東下りの果て
六 行平から「なま翁」へ―百十四段の成立―
1 業平没後の章段
2 鷹飼の摺狩衣
3 後撰集の場合
4 後撰集と伊勢物語の相違
5 翁章段の「なま翁」

第三章 享受史の中の伊勢物語

一 古注の世界―物語注釈としての説話―
1 古注の中の業平・基経・良房
2 古今集の古注
3 貫之と延喜七宮
4 躬恒と助内侍
5 古注の背景
6 伊勢物語注釈と古今集注釈
7 色好みたちの世界
二 ふたつの「芥川」―室町中期伊勢物語注釈の虚構理解―
1 「芥川」の位置
2 二種類の「作り物語」
3 宗祇の虚構理解
4 冷泉家流古注から宗祇ヘ
5 注釈史の行方
三 伊勢物譜の「誹諧」―宗祇の注記をめぐって―
1 「誹諧」という用語
2 「誹諧」の意味
3 「誹諧」の広がり
4 伊勢物語の「誹諧」
四 周辺の宗祇流―『伝平田墨梅筆伊勢物語聞書』をめぐって―
1 宗祇説の広がり
2 注記内容の検討
3 『肖聞抄』との関係
五 伊勢物語注釈と尚書―三条西家における伊勢物語理解の一面―
1 注記の淵源
2 典拠としての尚書
3 『三光院注釈』の検討
4 伊勢物語と尚書
5 典拠説の変貌
6 あらたな出発ヘ
六 堯恵と伊勢物語―『堯恵加注承久三年本校合伊勢物語』をめぐって―
1 堯恵流の伊勢物語注釈
2 奥書と来歴
3 広島大学本と鉄心斎文庫本
4 書き入れ注の意味
5 堯恵流歌学の特性
七 近衛信尋と伊勢物語―『伊勢物語抄抜書』その他をめぐって―
1 近衛信尋の自筆資料
2 寛永二年禁中三家講釈と信尋
3 『伊勢物語抄抜書』をめぐって
4 『抄抜書』の素材
5 未知の宗祇注
6 雑学的広がり
八 『伊勢物語集注』の位置
1 『伊勢物語集注』と乗阿・切臨
2 正統性の主張と疑問
3 引用諸注釈の性格
4 教訓的読解
5 漢籍の引用
6 異本について
7 盗用と継承
九 虚と実―『伊勢物語童子問』の旧注批判―
1 『伊勢物語童子間』と二条流旧注
2 旧注の虚構理解
3 虚構と事実
4 春満から真淵ヘ
十 作られた主人公像―伊勢物語九十二段と『伊勢物語新釈』―
1 「『せうそこ』をだにえせで」
2 読解の変遷
3 『伊勢物語新釈』の理解
4 自己抑制的な若者像
5 解釈の行方

初出一覧
あとがき
索引(人名/書名/事項/和歌)

著者プロフィール

山本 登朗(ヤマモト トクロウ)

昭和24年大阪府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。京都光華女子大学教授、京都光華中学校・高等学校長(兼任)などを経て、現在、関西大学文学部教授。博士(文学)関西大学。
著書に『伊勢物語古注釈大成』(既刊5巻、笠間書院、平成17年〜、責任編集)、『伊勢物語 成立と享受(1虚構の成立・2享受の展開)』(竹林舎、平成20〜22年、編著)、『伊勢物語版本集成』(竹林舎、平成23年、編著)、『日本を愛したドイツ人 フリッツ・ルンプと伊勢物語版本』(関西大学出版会、平成25年、編著)、『日本古代の「漢」と「和」 嵯峨朝の文学から考える』(勉誠出版、平成27年、共編著)、『絵で読む伊勢物語』(和泉書院、平成28年)、『伊勢物語の生成と展開』(笠間書院、平成29年)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。