版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
萬葉写本学入門 小川 靖彦(編) - 笠間書院
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:
注文サイト:

在庫ステータス

品切れ・重版未定

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
直接取引:なし
返品の考え方: 返品フリー

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

萬葉写本学入門 (マンヨウシャホンガクニュウモン) 上代文学研究法セミナー (ジョウダイブンガクケンキュウホウセミナー)

文芸
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:笠間書院
A5判
114ページ
並製
価格 1,300円+税
ISBN
978-4-305-70812-0   COPY
ISBN 13
9784305708120   COPY
ISBN 10h
4-305-70812-4   COPY
ISBN 10
4305708124   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0092  
0:一般 0:単行本 92:日本文学詩歌
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2016年5月
書店発売日
登録日
2016年4月26日
最終更新日
2022年4月15日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

〈読む〉楽しみは、ここから始まる!

文学作品を読むためには、まず本文のあり方を知っておく必要があります。今、目の前にある萬葉集はどれだけ「原文」に近いのか遠いのか。どこまで解明され、何が課題となっているのか。
基本研究文献、萬葉集の伝本一覧、複製・画像、写本・刊本所蔵機関の情報も掲載。知っておくべき、知識と技術の基本を紹介します。

執筆は、小川靖彦/田中大士/城﨑陽子/新谷秀夫/景井詳雅/池原陽斉/新沢典子/樋口百合子/大石真由香/舟木勇治/李敬美/安井絢子/岩田芳子/小田芳寿/嘉村雅江/茂野智大

【…『萬葉集』に限らず、『古今和歌集』『源氏物語』『平家物語』『奥の細道』、さらには近現代の小説や詩など、文学作品は音楽作品に似ています。音楽作品は作曲家が創作したものですが、演奏されることで初めて姿を現します。演奏者の解読・解釈によって、同じ作品が全く異なる表情を見せます。“唯一の正しい作品”がどこかに抽象的に存在しているわけではないのです。それぞれの演奏が「作品」と言えます。しかし、それは演奏家による創作ではなく、あくまでも作者は作曲家です。
 文学作品も書写・出版されるたびに、解読・解釈されながら、新しい姿に生まれ変わってゆくものと考えられます。紙などの物質的な素材や装丁、文字・絵・図、さらにレイアウトとともに、文学作品の本文は、その都度新たに立ち現れるのです。しかし、それぞれの写本・刊本・近代的印刷本、今日ではさらにコンピュータ上のデジタル情報として現れた作品は、それぞれの製作者の創作ではないのです。それは、『萬葉集』ならば『萬葉集』の一つの姿であることに変わりないのです。】…「萬葉写本学への招待―文学作品における本文とは何か」より

目次

萬葉写本学への招待―文学作品における本文とは何か(小川靖彦)
写本研究・本文研究の現在/文学作品の本文とは/上代文学会夏季セミナー「萬葉写本学入門」

Ⅰ 実践!萬葉写本学

『校本萬葉集』の理念と方法(小川靖彦)
1 『校本萬葉集』の成立過程
国家的事業としての『校本萬葉集』/宮廷・文化界を挙げての支援/増補され続けた『校本萬葉集』
2 『校本萬葉集』の理念
調査結果の全面公開/「国民生活」を高めるために
3 『校本萬葉集』の方法
異文情報の階層的処理/〈文字観念〉の次元での校合
4 『校本萬葉集』が投げかける課題
『校本萬葉集』の問題点/これからの本文研究について

万葉集仙覚校訂本のはじまり―仙覚寛元本の復元に挑む(田中大士)
1 寛元本の姿は見えない
2 寛元本の底本
3 寛元本の訓の二本立て構造
4 寛元本はどんな姿だったのか
巻四・六四一/巻四・五三一/京大本代赭書き入れ/神宮文庫本

万葉集享受の歴史―写本から版本へ(城﨑陽子)
1 はじめに―写本から版本へ
2 テキストによって学ぶ
3 近世期の万葉集享受―テキストと注釈
テキスト/注釈
4 おわりに―「万葉集享受の歴史」にむけて



写本を実際に見てみよう(新谷秀夫)
1 『萬葉集』の三つのすがた
2 『萬葉集』写本を実際に見る意義

『万葉集』研究における「写本学」とは何か(景井詳雅)
1 はじめに
2 『校本萬葉集』
3 『万葉集』と写本
4 写本から見えてくるもの
5 「萬葉写本学」と受容研究
6 「萬葉写本学」とは

Ⅱ 現在の研究状況はどうなっているのか

[本文校訂]『萬葉集』伝本と本文の問題―本文異同の実例から(池原陽斉)
古典本文研究のなかの『萬葉集』の位置/本文異同の実際/本文校訂の諸問題/今後の展望

[平安・仮名萬葉と本文研究]本文批評における仮名万葉の価値(新沢典子)
万葉集研究はじめの一歩―本文批評と訓みの確定/訓の重要性/訓みをどう決めるか/仮名書き例援用の限界/仮名万葉―『古今和歌六帖』について/仮名万葉の典拠について

[中世・歌書と萬葉集]中世名所歌集所収万葉歌の価値(樋口百合子)
多数の万葉歌を所収する中世私撰集/『歌枕名寄』所収万葉歌の概要/『名寄』所収万葉歌と仙覚との関係/『名寄』所収万葉歌の実態と価値

[近世・本文系統]禁裏御本書入本の系統関係再考―近世初期の書写活動(大石真由香)
陽明文庫所蔵「古活字本万葉集」書入の書誌的性格/当該「古活字本」の発見による系統関係の見直し/当該「古活字本」書入を調査する意義

コラム 書物、そして人に出会う旅(小川靖彦)
コラム “掘り出し物”を求めて(池原陽斉)

Ⅲ 知っておくべき基本研究文献・伝本・基礎資料

基本研究文献紹介(景井詳雅・舟木勇治・李敬美・安井絢子・岩田芳子・小田芳寿・池原陽斉・嘉村雅江・大石真由香・小川靖彦・茂野智大)
伝本一覧―系統別時代順・全二十八本紹介(小川靖彦・池原陽斉)
基礎資料紹介―複製・画像、および写本・刊本所蔵機関についての情報(小川靖彦・池原陽斉)

著者プロフィール

小川 靖彦  (オガワヤ スヒコ)  (

1961年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。青山学院大学教授。博士(文学)。著書に『萬葉学史の研究』(おうふう、上代文学会賞、全国大学国語国文学会賞受賞)、『万葉集 隠された歴史のメッセージ』(角川選書)『万葉集と日本人 読み継がれる千二百年の歴史』(角川選書、古代歴史文化賞受賞)など。

田中 大士  (タナカ ヒロシ)  (

日本女子大学教授

城﨑 陽子  (シロサキ ヨウコ)  (

國學院大學兼任講師

新谷 秀夫  (シンタニ ヒデオ)  (

高岡市万葉歴史館学芸課長

景井 詳雅  (カゲイ ヨシマサ)  (

洛星中学高等学校教諭

池原 陽斉  (イケハラ ヨウサイ)  (

東洋大学非常勤講師

新沢 典子  (シンザワ ノリコ)  (

鶴見大学准教授

樋口 百合子  (ヒグチ ユリコ)  (

奈良女子大学古代学学術研究センター協力研究員

大石 真由香  (オオイシ マユカ)  (

日本学術振興会特別研究員PD

舟木 勇治  (フナキ ユウジ)  (

関東第一高等学校教諭

李 敬美  (イ ギョンミ)  (

大阪府立大学客員研究員

安井 絢子  (ヤスイ アヤコ)  (

日本女子大学大学院生

岩田 芳子  (イワタ ヨシコ)  (

日本女子大学助教

小田 芳寿  (オダ ヨシヒサ)  (

佛教大学非常勤講師

嘉村 雅江  (カムラ マサエ)  (

青山学院大学大学院生

茂野 智大  (シゲノ トモヒロ)  (

筑波大学大学院生

上記内容は本書刊行時のものです。