版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
a:9:{s:12:"shoshi_title";s:19:"誘惑する西鶴 ";s:11:"shoshi_isbn";s:17:"978-4-305-70799-4";s:16:"shoshi_publisher";N;s:11:"description";s:1389:"いたるところに施された西鶴の仕掛けは、どのように埋め込まれているか。 西鶴を「わかる作品」として読み直すべく、その小説作法を解明し、どう読むべきか、どう読まれるべきかを問う。 そのための本書の挑戦は、一つには、創作方法としての「饒舌な沈黙」の発見、二つには、短編集の仕組みの解明、最後に、ジャンルの越境という点により行う。 短編なのに、一人の長い人生を追ったドキュメンタリーのように人物を描きだす西鶴のリアリティとはどこにあるのか。テキストのことばを読みながら、作品のいたるところにある仕掛けを掘りおこし、新しい読みの扉を次々に開いていく。 【ひたすら西鶴のことばに忠実にテキストを追っていくと、はじめは靄がかかったようなスクリーンが少しずつ鮮明になってくる。さまざまな思いをもつひとりの人間や、複雑な要因によって引き起こされたひとつの出来事が、ドラマチックに立ち現れる。西鶴は、読者をその瞬間に立ち会わせるために、さまざまな仕掛けを作品に施し、繰り返しテキストを読むように誘惑しているのではないだろうか―。】……「はじめに」より";s:6:"author";s:22:"平林 香織(著/文)";s:10:"publishers";s:12:"笠間書院";s:9:"publisher";N;s:9:"productor";s:12:"笠間書院";s:12:"release_date";i:1456930800;}

誘惑する西鶴 浮世草子をどう読むか

文芸 ラノベ

平林 香織(著)
発行:笠間書院

A5判   428頁  上製
価格 10,000円+税

ISBN 978-4-305-70799-4   C0095
在庫あり(出版社情報)

奥付の初版発行年月 2016年2月
書店発売日 2016年3月3日
登録日 2016年2月1日

このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2017-01-10 日本文学  1月号
評者:森田雅也(関西大学)
2016-11-30 北陸古典研究  第31号
評者:浜田泰彦

紹介

いたるところに施された西鶴の仕掛けは、どのように埋め込まれているか。

西鶴を「わかる作品」として読み直すべく、その小説作法を解明し、どう読むべきか、どう読まれるべきかを問う。
そのための本書の挑戦は、一つには、創作方法としての「饒舌な沈黙」の発見、二つには、短編集の仕組みの解明、最後に、ジャンルの越境という点により行う。
短編なのに、一人の長い人生を追ったドキュメンタリーのように人物を描きだす西鶴のリアリティとはどこにあるのか。テキストのことばを読みながら、作品のいたるところにある仕掛けを掘りおこし、新しい読みの扉を次々に開いていく。

【ひたすら西鶴のことばに忠実にテキストを追っていくと、はじめは靄がかかったようなスクリーンが少しずつ鮮明になってくる。さまざまな思いをもつひとりの人間や、複雑な要因によって引き起こされたひとつの出来事が、ドラマチックに立ち現れる。西鶴は、読者をその瞬間に立ち会わせるために、さまざまな仕掛けを作品に施し、繰り返しテキストを読むように誘惑しているのではないだろうか―。】……「はじめに」より

目次

はじめに
 研究史をふりかえる
 本書の試み

第Ⅰ部 作品形成法―表象と仕掛け

第一章 『好色一代男』の方法
1●船に乗る「世之介」は何を意味するか
 一 問題の所在―人生の転換点で船に乗る世之介
 二 女護の島への出帆
 三 難破と遺産相続
 四 世之介が船に乗るとき
 五 世之介の金の使い方
 六 船に乗ることの意味
2●「都のすがた人形」における「鶉の焼鳥」は何を意味するか
 一 「三十五両の鶉」の焼鳥という仕掛け
 二 西鶴が描く鳥料理
 三 「鶉の焼鳥」が意味するもの
 四 『伊勢物語』における鶉の表象
第二章 『好色五人女』の方法
1●「おなつ」をとりまく滑稽
 一 はじめに
 二 『好色五人女』の喜劇性と悲劇性
 三 巻一「姿姫路清十郎物語」の時間
 四 清十郎の過去─第一章「恋は闇夜を昼の国」
 五 おなつの恋─第二章「くけ帯よりあらはるる文」
 六 第三章「太鼓による獅子舞」と第四章「状箱は宿に置て来た男」の手法
 七 第五章「命のうちの七百両のかね」の手法
 八 なぜ悲劇性と喜劇性が共存するのか
2●「お七」の母の小語
 一 はじめに
 二 お七と吉三郎の恋の展開
 三 お七の最期
 四 お七母の小語の意味
第三章 冒頭部の仕掛け
1●『男色大鑑』「墨絵につらき剣菱の紋」を解く
 一 はじめに
 二 「たたみ船」は何を意味するか
 三 「兼ての望」は何を意味するか
 四 翻弄される読者
 五 川を渡る大右衛門
 六 不透明な表現のもつ意味
2●『日本永代蔵』「浪風静に神通丸」の小さなエピソード群
 一 『日本永代蔵』の特徴
 二 巻一における〈小さなエピソードを積み重ねる〉手法と従来の評価
 三 「唐かね屋」について
 四 北浜米市の描写
 五 さし物職人の話への流れ
 六 「筒落米」を拾う親子
 七 そのほかの話の手法
 八 御伽草子の方法と比較して

第Ⅱ部 語り紡ぐ仕組み

第一章 『西鶴諸国はなし』における伝承の活用
1●「夢路の風車」における『邯鄲』『松風』の活用
 一 典拠論から作品論へ
 二 西鶴と謡曲
 三 「夢路の風車」と『邯鄲』
 四 「夢路の風車」と『松風』
2●「身を捨て油壺」と「姥が火」の伝説
 一 人はばけもの
 二 「姥が火」について
 三 「身を捨て油壺」と姥が火伝説
 四 山姥の表象
 五 西鶴の創作意図
第二章 『懐硯』における語り紡ぐ仕組み
1●積層構造―「伴山」の役割―
 一 積層構造について
 二 序における伴山
 三 「二王門の綱」について
 四 「照を取昼舟の中」について
 五 「長持には時ならぬ太鼓」について
 六 「案内しつてむかしの寝所」について
 七 「人の花散疱瘡の山」について
 八 『懐硯』の創作方法
2●旅物語―『東海道名所記』と比較して―
 一 紀行文学と旅物語
 二 『懐硯』と『東海道名所記』の序と冒頭話の比較
 三 冒頭話に続く話の比較
 四 『鎌倉物語』の援用
 五 『懐硯』と『東海道名所記』
第三章 『新可笑記』巻一における反転の仕掛け
1●「理非の命勝負」の理と非
 一 『新可笑記』の評価
 二 『新可笑記』の魅力
 三 「理非の命勝負」の問題点
 四 観相の問題点
 五 日本文学に描かれた「観相」について
 六 沈黙の笑い
2●「木末に驚く猿の執心」の生と死
 一 「入物」というメタファー
 二 史実との関係
 三 「木末に驚く猿の執心」の違和感
 四 反転する〈地〉と〈図〉
 五 〈二人話〉の意味
 六 話の綻びから見えてくるもの

第Ⅲ部 〈はなし〉の広がり

第一章 〈こころ〉と〈からだ〉
1●西鶴浮世草子に描かれる顔
 一 顔論の危険度
 二 引目鉤鼻と隈取について
 三 西鶴好色物における顔表現
 四 役者評判記に描かれた顔
2●顔の変貌―『武家義理物語』「瘊子はむかしの面影」の姉と妹―
 一 同調性について
 二 『松風』における松風と村雨
 三 『伊勢物語』における「女はらから」
 四 「瘊子はむかしの面影」における姉と妹
第二章 西鶴が描く愛の変奏
1●西鶴浮世草子における兄弟姉妹
 一 カインとアベル
 二 『本朝二十不孝』における兄弟姉妹
 三 敵討話における兄弟姉妹
 四 相続話における兄弟姉妹
 五 『万の文反古』における兄弟姉妹
 六 妹の話
 七 兄弟姉妹話の魅力
2●男が女を背負うことは何を意味するか
 一 挿絵から作品を読む
 二 「面影の焼残り」の挿絵
 三 芥川図について
 四 文学における〈背負い〉
 五 西鶴浮世草子挿絵に描かれた〈背負い〉

おわりに

あとがき

人名/書名・作品名/事項索引

著者プロフィール

平林 香織(ヒラバヤシ カオリ)

1959年、宮城県に生まれる。1985年、東北大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。1987年、同博士課程科目修了。長野県短期大学教授を経て、岩手医科大学教養教育センター教授。博士(文学)・2014年2月(東北大学)。

上記内容は本書刊行時のものです。