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バロック音楽を考える Rethinking Baroque Music 佐藤 望(著/文) - 音楽之友社
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バロック音楽を考える Rethinking Baroque Music (バロックオンガクヲカンガエル)

芸術
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発行:音楽之友社
A5判
176ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-276-11027-4   COPY
ISBN 13
9784276110274   COPY
ISBN 10h
4-276-11027-0   COPY
ISBN 10
4276110270   COPY
出版者記号
276   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2017年2月11日
最終更新日
2019年2月5日
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紹介

過去の音楽をただ知識として受け入れるのではなく、一人一人が、自分自身と音楽との関わりを歴史的脈絡を通じて考えるための新しい音楽史が登場! 全体は通史の形を取らず、重要なトピック「現代の音楽史観とは」「バロック時代・バロック音楽とは」「楽器の技術と音楽の変化の関係」「多声の組織化と鍵盤楽器の関係」「宗教と音楽の関係」「ジェンダー論の観点から見たバロック音楽」「中世的な音楽史観の浸透と変化」を扱う7章からなる。

目次

はじめに
序章 音楽的に考える――ミュージック・シンキングのすすめ
1.変わる音楽の聴き方
2.情報化時代の音楽史――音楽的に考えること
3.歴史的に音楽を聴く
4.本書の目的と構成
第1章 すべての道はバッハへと通じる
1.バロック時代=バッハへと至る道
2.バッハは本当にバロックを代表する作曲家か
3.バッハ中心の音楽史観がどのように形成されたか
4.バッハ復活の契機――愛国主義と天才概念
5.様式史としての音楽史、社会史としての音楽史
6.音楽の価値判断の基軸はどこにあるべきか
第2章 バロック音楽という幻
1.時代区分としてのバロック
2.1600年前後の時代の転換について――ペーリ、カッチーニ、モンテヴェルディ
3.音楽のルネサンス
4.音楽社会史的に見る時代転換の意味――ロックとバロック
第3章 音響理想の転換、あるいはバロック時代のサウンドスケープ
1.バロック時代のサウンドスケープと現代の耳
2.器楽の独立
3.ヘテロフォニアの時代
4.音響理想の変化――声楽・器楽アンサンブル音楽
5.器楽形式(・・)の独立
第4章 すべては鍵盤楽器の上で起こった――音組織・音律・調律技法を巡って
1.音楽史における鍵盤楽器――音組織の範囲の拡大
2.バロック音楽は調性音楽か
3.17世紀の楽典の基礎
4.調律・音律の問題
1)自然倍音列 2)五度圏と音階 3)五度圏は実は閉じていない 4)現代の標準調律法、十二平均律 5)バロック期、中期までに使われた現実的な解決法――中全音律 6)調律の現実的な選択とイレギュラーなシステム
5.バロック音楽を考えるうえでの調律法の意味
6.不協和音と協和音の交代、変化を楽しむ
第5章 音楽の担い手、支え手たち
1.宗教と音楽
2.宗教改革がもたらしたもの
3.宮廷音楽の鏡――フランス
4.音楽ファンの出現
1)コンサートの出現  2)対照的なヘンデルとバッハ
5.音楽批評の出現
第6章 ムジカ・フェミニーナ vs. ムジカ・スクリーナ、あるいはMusica muliebris vs. Musica virilis
1.アメリカの社会背景とジェンダー論
2.ジェンダー的音楽論の2つの波
3.ジェンダー研究第三の波
4.バロック音楽とジェンダー
1)ヴァージナルを弾く女性たち 2)作曲する女性たち 3)楽団を結成する女性たち 4)カストラート歌手を巡って
第7章 思考する音楽
1.バロック時代の音楽知と現代の音楽学
2.フィグーレンレーレ、アフェクテンレーレ
3.ミヒャエル・プレートリウス
4.アタナーシウス・キルヒャー
5.思弁と実践の間で
6.ヨハン・マッテゾン
終章 あるいは、あとがきに代えて
1.古楽復興運動のその後
2.歴史的正当性とは何か
3.21世紀のバロック演奏
人名索引

著者プロフィール

佐藤 望  (サトウ ノゾミ)  (著/文

慶應義塾大学教授。東京藝術大学楽理科卒業。博士(音楽学)。専門研究領域は、17~18世紀音楽史、音楽理論史、ドイツ・プロテスタント神学と音楽など。演奏家としては、慶應義塾大学コレギウム・ムジクムを主宰し(指揮・オルガン)、演奏指導を行っている。代表著書は『ドイツ・バロック器楽論』(慶應大学出版会、2005年)、『アカデミック・スキルズ――大学生のための知的技法入門』(慶應義塾大学出版会、第2版 2006年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。