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途上国の障害女性・障害児の貧困削減
数的データによる確認と実証分析
- 書店発売日
- 2018年3月23日
- 登録日
- 2018年3月7日
- 最終更新日
- 2018年3月7日
紹介
本書では、開発途上国の障害女性と障害児の貧困について、利用可能な統計データを用いた分析を行う。先行研究では、障害者の貧困や格差の問題が指摘されてきたが、統計的な分析に基づいた分析は少なく、指摘されている問題を実際のデータで検証することで、研究の間隙を埋めていく。なお、本書でいう「障害」は、国連障害者の権利条約でも用いられている「障害の社会モデル」に沿った障害概念を用いる。すなわち、従来あったような障害を個人に起因させ、医学的な治療の対象とする医学モデルの立場とは異なり、「障害者の置かれている不利な状態の原因を、機能障害と社会的障壁の相互作用に求めたうえで、特に社会的障壁の問題性を強調する視点」で障害をみていく。
目次
まえがき
序 章 障害女性と障害児-彼らはどのように開発から取り残されているのか- 森 壮也
はじめに-持続可能な開発目標と障害生計調査-
第1節 障害女性と障害児
第2節 国際的な場面における障害女性と障害児の取り扱いと統計データの問題
第3節 本書の構成
おわりに
第1章 障害統計に関する国際規範の形成 小林 昌之
はじめに
第1節 障害統計に関する国連の取り組み
第2節 障害統計に関するワシントン・グループ
第3節 開発アジェンダにおける障害
おわりに
第2章 インドネシアの障害女性と障害児-2010年人口センサスの個票データを用いた分析- 東方 孝之
はじめに
第1節 障害者に関する個票データ
第2節 障害女性の分析
第3節 障害児の分析
おわりに
第3章 インドの障害女性と貧困-国勢調査からわかること- 太田 仁志
はじめに
第1節 障害女性に関する統計
第2節 先行研究が示すインドの障害女性
第3節 国勢調査が明らかにする障害女性
第4節 集計データを用いた因果関係の探索と障害女性に関するインドの「障害の社会モデル」
おわりに
第4章 インドの障害児教育-教育普及になおも取り残される子どもたち- 辻田 祐子/プラカーシュ・シン
はじめに
第1節 障害児教育への取り組みと成果
第2節 障害児の就学-2002年全国標本調査の分析-
おわりに
第5章 フィリピンの障害女性・障害児の教育についての実証分析 森 壮也/山形 辰史
はじめに
第1節 フィリピン中南部ヴィサヤ地方における障害者
第2節 障害女性と障害児のいる家計の調査(記述統計分析)
第3節 障害女性と障害児のいる家計の調査(教育水準についての実証分析)
おわりに
上記内容は本書刊行時のものです。