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樹海
発行:文藝春秋
文庫判
384ページ
定価
840円+税
- 書店発売日
- 2018年2月9日
- 登録日
- 2017年12月11日
- 最終更新日
- 2018年1月27日
紹介
苦しむことなく、この世とおさらばしたい――。死を渇望して樹海に溶け込む人間たちと、彼らとともに運命という名の濁流に巻き込まれていく人びとを描いた6つの連作短篇集。
「それぞれの短編に、長編一本分の着想が詰まっています」――鈴木光司
富士の裾野に広がる樹海で自殺を遂げた原田正吾。自殺をしようと入った樹海で原田の死体を見つけた井口輝子。原田も井口も幼児期からの親からの虐待によって性格を歪められて、大人になってから虐待の連鎖に苦しんでいた。ヤクザからの暴行により、瀕死の重傷を負ったまま車のトランクに入れられ樹海へ運ばれていく細田剛。不倫スキャンダルから転落人生に陥り、難病に冒された元女優の篠沢遠子。失業し、家族には見放され、引きこもりの長男の突然死から失踪したホームレスの矢掛弘。
樹海に入る人間も、入らない人間も、生まれ落ちたその瞬間から不幸の連鎖に巻き込まれ、因果応報の報いを受けていく。救いようのない人生を生きなければならなかった人間たちの生と死を描いた6つの連作短篇集。
上記内容は本書刊行時のものです。