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科学鑑定のエスノグラフィ
ニュージーランドにおける法科学ラボラトリーの実践
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年1月1日
- 登録日
- 2017年1月31日
- 最終更新日
- 2018年4月13日
紹介
科学鑑定をおこなう法科学ラボラトリーの実態を,文化人類学的なフィールドワークの手法を用いて,詳細に分析・解明した民族誌研究.犯罪捜査や裁判に利用される法科学の特性に着目し,ラボ内の実践から国際関係まで,法と科学の複雑で多層的な相互作用を描く.
目次
第1章 科学鑑定を観る視座――ラボラトリーに分け入る
1 法科学とは/2 法科学の歴史/3 法科学に関する科学技術社会論(STS)研究/4 ラボラトリー鑑定分野の複雑性へ/5 ラボラトリー研究の体系―-本書の分析枠組み
第2章 科学鑑定の現場――ニュージーランドの法科学研究所ESR
1 調査対象の背景/2 法科学業務/3 犯罪に関するデータと制度/4 調査方法
第3章 法科学ラボ内の標準化――品質保証におけるマニュアルの作用
1 マニュアルと科学的活動/2 法科学ラボにおける品質保証/3 マニュアルの戦略的利用/4 現実の複雑さへの対応
第4章 科学の異種混合性――異なる鑑定分野はどのように協働するか
1 形か,数か/2 定性的鑑定分野――銃器鑑定/3 定量的鑑定分野――DNA型鑑定/4 二つの「文化」としての定性的科学と定量的科学
第5章 法科学分野間の標準化――DNA型鑑定が変える実践の形
1 科学の協働研究/2 法科学における協働/3 法科学の「DNA型鑑定化」/4 変化する協働の形
第6章 法科学ラボの国際的標準化――科学鑑定の地域性への対応
1 国際的標準化/2 法科学の地域性/3 地域性と国際性の対立/4 国際的監査という戦略/5 普遍的な科学鑑定に向けて
第7章 法科学の「科学化」――なぜ法科学ラボの実践は標準化されるのか
1 ラボの多様性/2 犯罪現場の復元/3 法科学の「科学化」/4 科学の理想と現実の齟齬
第8章 ラボラトリー研究を超えて――結びにかえて
1 法と科学の交錯/2 科学のさらなる理解のために
An Ethnography of Forensic Science: Practices in the Forensic Laboratories of New Zealand
Mai Suzuki
上記内容は本書刊行時のものです。