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根絶!ヘイトとの闘い ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク(編集) - 緑風出版
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根絶!ヘイトとの闘い (コンゼツヘイトトノタタカイ) 共生の街・川崎から (キョウセイノマチカワサキカラ)

社会一般
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発行:緑風出版
四六判
240ページ
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-8461-1708-5   COPY
ISBN 13
9784846117085   COPY
ISBN 10h
4-8461-1708-1   COPY
ISBN 10
4846117081   COPY
出版者記号
8461   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年9月1日
書店発売日
登録日
2017年6月6日
最終更新日
2024年1月4日
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書評掲載情報

2017-08-13 東京新聞/中日新聞  朝刊
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紹介

 在日コリアンを中心とした多文化共生の町づくりを長きにわたって進めてきた川崎市南部桜本……。保育園から学童保育、識字日本語学級などの施設が密集するこの生活圏に、「朝鮮人は敵。朝鮮人は出て行け。敵をぶち殺せ」とヘイトデモが襲いかかる。
 これを見た中学生は「市長さん助けてください。川崎もルールを作ってヘイトデモができないようにしてください」と訴える。在日コリアンも日本人も外国ルーツの子ども達も手を携えて「ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」を結成して、抵抗する。川崎市や市議会、裁判所、法務省、警察、国会に働きかけて、ヘイトデモを遂に押し返し、いま人種差別撤廃条例の制定をめざして闘う「市民ネットワーク」の全記録。
第1章 なぜ、川崎がデモの標的にされたのか 山田貴夫
第2章 ヘイトを許さない市民ネットワークの運動 山田貴夫
第3章 「あるを尽くす」――当事者、地域の声を市や国へ届ける 崔江似子
第4章 人権侵犯被害申告と法務局勧告の意義 神原元
第5章 NO PASARAN「桜本を踏みにじらないで」――ヘイトデモ禁止仮処分命令申立事件 三木恵美子
第6章 川崎市議会の取り組み 山田貴夫
第7章 「人種差別撤廃条例」の制定を求めて 三浦知人
第8章 「闇との闘い。希望を信じて」 崔江似子
第9章 人種差別撤廃にむけた自治体の責務 師岡康子
第10章 「さ べ つ の な い か わ さ き」 石橋学
資料

目次

第1章 なぜ、川崎・桜本がヘイトデモの標的にされたのか?(山田貴夫)
 1 川崎の在日コリアンの戦後
 2 川崎の在日コリアンの地域活動
 3 日立裁判以降の川崎の民族差別撤廃運動
 4 川崎市の取り組み
第2章 ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワークの運動(山田貴夫)
 1 川崎でのヘイトデモ
 2 「ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」の結成集会
 3 当事者の立ち上がりと支援の輪の広がり
 4 国会におけるヘイトスピーチ解消法の成立
 5 ヘイトデモを阻止、桜本への接近を禁止
第3章 「あるを尽くす」─当事者、地域の声を市や国へ届ける(崔江以子)
 1 「助けてください」市へ救済を求めて─中学一年生の市長への手紙
 2 「助けてください」国へ救済を求めて─法務局へ人権侵犯被害申告
 3 桜本から国会へ─参議院法務委員会での参考人陳述
 4 国会から桜本へ─根絶への想いを共に
 5 法務省からヘイトデモ主催者へ「勧告」─反省して繰り返してはならない
第4章 人権侵犯被害申告と法務局勧告の意義について(神原元)
 1 はじめに
 2 法務省勧告の内容
 3 勧告の位置づけ
 4 勧告内容の分析
 5 法務省勧告の意義
 6 法務省勧告の限界
 7 法務省勧告の有効活用
第5章 NO PASARAN 「桜本を踏みにじらないで」─ヘイトデモ禁止仮処分命令申立事件(三木恵美子)
 1 仮処分を申し立てた経緯
 2 証拠の選択
 3 合議、送達、審尋
 4 決定書主文について
 5 裁判所がこの命令を下した理由について
 6 司法的判断の重み
第6章 川崎市議会の取組み(山田貴夫)
第7章 自治体に「人種差別撤廃条例」の制定を求めて─川崎でヘイトスピーチをさせない仕組み、条例化をめざして(三浦知人)
 1 川崎南部の民族差別をなくす地域活動
 2 市民のネットワークをつなぎ、行政と議会への働きかけ
 3 人権被害の現場からの発信─国へ市へ
 4 国の法成立をうけて
 5 すぐにやれること、今やるべきことを求めて
 6 条例化に向けた市・市議会・市民の高まり
第8章「闇との闘い。希望を信じて」─インターネット上のヘイトスピーチとの闘い(崔江以子)
 1 見えない相手からの攻撃─一一九万件の絶望と恐怖
 2 策がないなら策を求める
 3 絶望や恐怖に飲み込まれないために─人権侵犯被害申告 
 4 削除要請、削除までの経過
 5 人格権侵害からの救済
 6 行政機関の本気を示し、希望の光を照らしてほしい
第9章 人種差別撤廃にむけた自治体の責務(師岡康子) 
 はじめに
 1 人種差別撤廃条約上の義務
 2 条約とヘイトスピーチ解消法
 3 ヘイトスピーチ解消法と地方公共団体
 4 解消法上の自治体の責務の内容
 5 条例のいくつかのタイプ
 おわりに
第10章 「さべつのないかわさき」(石橋学) 
 傍観者だった私
 託された言葉
 景色は変えられる
資 料 
 資料1 人権侵犯被害申告書
 資料2 人権侵犯被害申立に対する法務省の勧告(二〇一六年八月一日)
 資料3 ヘイトデモ禁止仮処分命令申立事件(平成二八年(二〇一六年)(ヨ)第四二号)
 資料4 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律
 資料5 ヘイトスピーチの解消に関する決議(二〇一六年五月二十六日)
 資料6 「人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する条例」(人種差別撤廃条例)要綱試案
 資料7 あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約(一九六五年十二月二十一日国連で採択 一九九五年十二月日本国会承認 一九九六年一月発効)

著者プロフィール

山田 貴夫  (ヤマダ タカオ)  (著/文

フェリス女学院大学・法政大学非常勤講師。
主な著書・論文:梁泰昊と共著『新 在日韓国・朝鮮人読本』(緑風出版)、「外国籍住民と地方自治体」『平和・コミュニティ叢書4地方自治体の安全保障』所収(明石書店)、江橋崇編著『外国人は住民です』(学陽書房)。

崔江以子  (チェ カンイジャ)  (著/文

社会福祉法人青丘社職員・ふれあい館副館長。
主な著書・論文:『元気が出る就学援助の本』(かもがわ出版・共著)、『外国人の子ども白書』(明石書店・共著)。

神原 元  (カンバラ ハジメ)  (著/文

2000年弁護士登録、武蔵小杉合同法律事務所所属、現 自由法曹団常任幹事。
2013年「レイシストをしばき隊」に参加。カウンターの支援に奔走。
2014年「ヘイトスピーチに抗する人々」(新日本出版社)を発表。
レイシストに対する数々の訴訟・告訴事件等を手がける。

三木 恵美子  (ミキ エミコ)  (著/文

1989年弁護士登録、同年より横浜弁護士会人権擁護委員(現職;神奈川県弁護士会人権擁護委員)。
1992年~女性の家・サーラー代表(現職:NPO法人女性の家・サーラー理事長)。
2000年~2004年神奈川県精神医療審査会委員。
2005年~2009年横浜家庭裁判所家事調停官。

三浦 知人  (ミウラ トモヒト)  (著/文

社会福祉法人青丘社事務局長。
1978年 社会福祉法人青丘社の地域活動に専従職員として勤務、以来、ふれあい館事業、在日高齢者事業、街づくり事業などに参加。ふれあい館館長を務め現在事務局長に。

師岡 康子  (モロオカ ヤスコ)  (著/文

弁護士。東京弁護士会。外国人人権法連絡会運営委員。人種差別撤廃NGOネットワーク共同世話人。大阪経済法科大学アジア太平洋センター客員研究員。国際人権法学会理事。主な著書・論文:『ヘイトスピーチとは何か』(岩波書店)、共著『Q&Aヘイトスピーチ解消法』(現代人文社)。

石橋 学  (イシバシ ガク)  (著/文

所属:神奈川新聞デジタル編集部編集委員。1994年入社、県警担当、川崎総局、運動部ベイスターズ担当、遊軍キャップ、相模原総局キャップ、報道部デスクなどを経て現職。2014年7月から論説・特報面掲載「時代の正体」シリーズを担当。共著に『ヘイトデモをとめた街』、『時代の正体 権力はかくも暴走する』『時代の正体vol.2 語ることをあきらめない』(いずれも現代思潮新社)、『地方紙の眼力』(農文協)。

上記内容は本書刊行時のものです。