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幻の小川紳介ノート
1990年トリノ映画祭訪問記と最後の小川プロダクション
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年2月7日
- 書店発売日
- 2022年2月14日
- 登録日
- 2021年11月8日
- 最終更新日
- 2023年1月3日
紹介
ドキュメンタリー映画界の巨匠・小川紳介
30年前のトリノ映画祭訪問記が遺されていた!
1990年「トリノ映画祭訪問記」が、このたび31年ぶりに“発見”された。この訪問記全文に、小川監督の妻であり同志でもあった小川(旧姓・白石)洋子さんが『牧野物語・養蚕編』(77年)を中心に“喋り書き”した原稿を加え、小川監督とゆかりの深かった山根貞男・蓮實重彦・上野昻志・伏屋博雄・安井喜雄・矢野和之氏らの寄稿を得て、小川監督作品を上映してきた大阪のミニシアター「シネ・ヌーヴォ」代表の景山理が編んだのが本書である。
なお本書は、小川監督の命日である2月7日に発行される。
小川紳介監督年譜&小川プロ全作品フィルモグラフィー付き
◆シネ・ヌーヴォ25周年記念◆
「没後30年 小川紳介と小川プロダクション」
大 阪: シネ・ヌーヴォ (2022年2月5日~3月4日)
東 京: アテネ・フランセ文化センター (2022年2月15日~3月12日)
目次
・はじめに◎トリノの小川紳介 : 山根貞男
・トリノの奇蹟 ~1990年トリノ映画祭訪問記 : 小川紳介+小川洋子
・小川紳介の乾いた「殺気」について : 蓮實重彦
・「白石in牧野」幻のノートについて【解題】 : 鈴木一誌
・「白石in牧野」 ~『養蚕編』を中心に : 小川洋子
・「満山紅柿」小川紳介と彭小蓮 : 上野昻志
・「満山紅柿 上山~柿と人とのゆきかい」資料
・晩年の小川紳介とその周辺 : 伏屋博雄
・小川プロの資料保存と映画「満山紅柿」 ~白石洋子の仕事を振り返る:安井喜雄
・小川紳介監督と山形映画祭 : 矢野和之
・小川紳介監督年譜&小川プロダクション
・小川紳介監督と小川プロダクション全作品フィルモグラフィー
・長いあとがき : 景山理
前書きなど
映画作家・小川紳介は、自主製作した『圧殺の森』(1967年)で、きたる「叛乱の季節」を予感させ、『日本解放戦線・三里塚の夏』(68年)に始まる「三里塚」シリーズで農民の不屈の闘いを描き、1968年に小川プロダクションを設立。農民の心を描くためには自ら農民にならなければならないと、三里塚から山形・牧野(まぎの)へ小川プロ・スタッフとともに移住。集団生活と農作業を営みながら、10年前後をかけて『ニッポン国古屋敷村』(82年)、『1000年刻みの日時計』(86年)などを完成させた。また、昨年で17回目を迎えた「山形国際ドキュメンタリー映画祭」の発案者・牽引者でもあったが、1992年2月に55歳の若さで惜しまれつつ逝去。
その小川監督は、亡くなる1年3カ月前にイタリアの「第8回・トリノ映画祭」に参加し、克明な日記をつけていた。そこには、何を食べ、誰と何を話し、何を見たかが、トリノの街の描写とともにリアルタイムで記録されていた。同時に、映画に寄せる「映画青年」のような熱い思いも書き込まれており、優れた映画論にもなっているのだった。
追記
◆シネ・ヌーヴォ25周年記念◆
「没後30年 小川紳介と小川プロダクション」
大 阪: シネ・ヌーヴォ (2022年2月5日~3月4日)
東 京: アテネ・フランセ文化センター (2022年2月15日~3月12日)
上記内容は本書刊行時のものです。