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立川談志自伝 狂気ありて
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年7月
- 書店発売日
- 2012年7月26日
- 登録日
- 2012年7月3日
- 最終更新日
- 2023年3月15日
書評掲載情報
2012-09-02 |
東京新聞/中日新聞
評者: 八木忠栄(詩人) |
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紹介
談志 最後の三部作――。
第一作、『談志 最後の落語論』(2009年11月刊行)
第二作、『談志 最後の根多帳』(2010年4月刊行)
そして、第三作がついに!
初めて明かす父の記憶、
敗戦に向けられた幼くも容赦のない視線、
落語への目覚め、
妻のこと、2人の子のこと、
そして忘れることのできない芸人たちとの会話、
大好きだった旅の想い出。
研ぎ澄まされた感性がゆえの苦悩、
崩壊していく肉体と精神。
それでも語り続けようとした希代の天才落語家、
最後の書き下ろし!
目次
第一章 負けず嫌いで皮肉なガキだった
父と母、空襲、疎開、敗戦
第二章 現在の職業になる如く
ラジオと映画、寄席、入門
第三章 いわゆる波乱万丈の人生だ
家族、家、仕事、交遊録
第四章 アフリカ、もう行けまい
旅、映画、外国ジョーク
第五章 エゴの塊のような気狂いが老いた
がん、声、未完
年 表 立川談志 七十五年の軌跡
前書きなど
ガキの頃のこと、疎開のこと、戦後のこと、落語家を志望し、売れっ子となり、世間との喧嘩。そしてこないだの病気入院。あっという間のこの時間、一体何だろう。
バアさん喘息で肺炎なって死んじゃった……と唄い、怒られた。つまりワルガキ、〝三つ子の魂〟の型である。
父親は無口な人だった。本を読んでいたという記憶もないし、ラジオを聞いていたという記憶もないし、映画の話をするわけでもない、釣りをするわけでもない。酒も飲まないし、遊びに出掛けるわけでもない。父親の趣味は何だったのか、何をして生きていたのか。
その頃の想い出は、一つ一つ鮮明に覚えている。
で、一口にいうと、このガキは負けず嫌いで皮肉なガキだった。
人間誰しもそうであろうと思うが、当然くる人生の終焉に対する己が身の「整理」、これであろう。
想い出という名の未練を書き残しておく。
版元から一言
談志師匠がおよそ1年をかけて少しずつ執筆していた原稿が、400字詰め原稿用紙200枚強と200字詰め原稿用紙200枚弱にのぼります。それでも残念ながら未完です。談志師匠がお元気ならば、さらに何を書いてくださったのでしょうか、ゲラでどんな赤字を入れてくださったのでしょうか。談志師匠はこれからも、時代を超え、多くの人々の心や語りのなかで生き続けることでしょう。
上記内容は本書刊行時のものです。