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ベラスケスのキリスト M.デ・ウナムーノ(著) - 法政大学出版局
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ベラスケスのキリスト (ベラスケスノキリスト)

哲学・宗教
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四六判
414ページ
上製
価格 2,700円+税
ISBN
978-4-588-01077-4   COPY
ISBN 13
9784588010774   COPY
ISBN 10h
4-588-01077-8   COPY
ISBN 10
4588010778   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C1398  
1:教養 3:全集・双書 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2018年4月
書店発売日
登録日
2018年3月8日
最終更新日
2021年5月10日
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書評掲載情報

2018-09-08 図書新聞
評者: 大楠栄三
2018-04-22 産經新聞  朝刊
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紹介

1920年に公刊されたウナムーノ長篇詩作品の代表作。ベラスケスのキリスト像が喚び起こす観想を通じてスペイン精神の深層と人間の運命を歌い上げ、『神曲』や『失楽園』の伝統にもつらなるヨーロッパ文学の知られざる傑作が、格調高い日本語でついに本邦初訳! 周到な注釈とホアン・マシア氏の解説を付し、日本・スペイン外交関係樹立150周年、サラマンカ大学創立800周年を記念して刊行!

目次

監訳者まえがき 【執行草舟】

ベラスケスのキリスト

 ─ Ⅰ ─
一    「しばしのちに、世は…」…
二    深き淵の頂より来たる風は…
三    魂の現前が、この肉体なのだ…
四    汝は何を考えておられるのか…
五    月
六    エッケ・ホモ
七    神なる闇
八    嵐のような苦痛の雲で覆われ…
九    血
十    人生は夢
十一   戦いの中の平和
十二   夜明け
十三   薔薇
十四   小川そして泉
十五   雲そして音楽
十六   小羊
十七   聖体
十八   葡萄酒
十九   亜麻
二十   鷲
二十一  黒い雲
二十二  獅子
二十三  雄牛
二十四  ケルビムそして巻物
二十五  門
二十六  百合
二十七  剣
二十八  壺
二十九  鳩
三十   乳
三十一  木
三十二  聖体の秘跡
三十三  舟
三十四  緒巻
三十五  階段
三十六  蛇
三十七  釘そして業
三十八  鹿
三十九  沈黙

 ─ Ⅱ ─
一    孤独
二    「成し遂げられた」…
三    海
四    焔
五    「私の霊を御手にゆだねます」…
六    魂と肉体
七    汝の友ラザロ…
八    ミカエル
九    汝の死んだ、その日の夕暮れに…
十    嵐
十一   裸
十二   秤
十三   王
十四   シナイからカルヴァリオの丘へ

 ─ Ⅲ ─
一    罪状書
二    冠
三    頭
四    髪
五    額
六    顔
七    目
八    耳
九    鼻
十    頬
十一   従順
十二   肉体
十三   胸
十四   空気
十五   骨格
十六   腕
十七   汝は、十字架に打ち付けられた…
十八   大地
十九   肩
二十   手
二十一  右手の人差し指
二十二  脇腹の傷
二十三  肚
二十四  下腹部
二十五  膝
二十六  足
二十七  支柱そして自然

 ─ Ⅳ ─
一    死
二    健全なる身体
三    言
四    反復説
五    真理
六    神の王国
七    愛の渇き
八    サドカイなるもの
最後の祈り

注 釈

引用聖句

解題 「夜明けに向かって」 【ホアン・マシア】

翻訳を終えて 【安倍三﨑】

文献一覧

著者プロフィール

M.デ・ウナムーノ  (ウナムーノ ミゲール デ)  (

(Miguel de Unamuno)
1864–1936。スペインを代表する哲学者、詩人。バスク地方出身。スペインの憂国の思想、文学、芸術グループである、九八年世代の指導者。オックスフォード大学名誉博士。読書家であり言語の名手であった父親の影響で、幼少から膨大な読書量をこなし、また言語に対する興味を培った。スペイン国内の内戦を幼少より経験、その憂国の思想を形成していった。マドリッド大学文・哲学部に入学し、バスクの起源に関する博士論文を提出。独学で言語を学び、ギリシャ語、ラテン語、ドイツ語、イタリア語、デンマーク語初め17ヶ国語を習得。その言語に対する深い教養が、ウナムーノの膨大な文学作品を生み出した。『ドン・キホーテとサンチョの生涯』で、独自のドン・キホーテ論を展開、その後も『生の悲劇的感情』、『詩集』、『ベラスケスのキリスト』、『霧』など、数々の作品を発表。大きな文学的名声を得て世界的に有名となる。また、36歳にして教授職を務めていたサラマンカ大学の総長に任命され、教育・文筆活動をより一層積極的に行う。1898年の米西戦争と、親交の厚かった憂国の思想家であり外交官のアンヘル・ガニベットの死をきっかけに、スペイン社会への問題提起を促し、またスペインとは何かという根本となる思想を追求し続けた。政治的理由から、サラマンカ大学総長を罷免され、また国外追放などを経験するも、『小説はいかにして作られるか』、『亡命詩集』などを発表。プリモ・デ・リベラ独裁政権が倒れてからスペインに帰国するが、再びフランコが独裁政権を取った後も、自らの反戦の姿勢を曲げることなく、亡くなるまで闘い続けた。

執行 草舟  (シギョウ ソウシュウ)  (監訳

1950年、東京都生まれ。立教大学法学部卒業。実業家、著述家、歌人。ウナムーノの哲学思想に深く影響を受け、独自の生命論を確立し、実業に生かしている。また、戸嶋靖昌記念館 館長、執行草舟コレクション主宰を務める。蒐集する美術品には、安田靫彦、白隠、東郷平八郎、南天棒、山口長男、平野遼等がある。洋画家 戸嶋靖昌とは、深い親交を結び、画伯亡きあと全作品を譲り受け、記念館を設立。駐日スペイン大使館等と協力の元、戸嶋靖昌の展覧会を実施。また、コレクションを千代田区麴町の展示フロアで公開している。
著書に、『「憧れ」の思想』『おゝポポイ!』(以上、PHP研究所)、『生くる』『友よ』『根源へ』(以上、講談社)、『孤高のリアリズム』『憂国の芸術』『生命の理念 Ⅰ/Ⅱ』(以上、講談社エディトリアル)、『魂の燃焼へ』(共著/イースト・プレス)、『耆に学ぶ』(共著/エイチエス)、『見よ銀幕に』(戸嶋靖昌記念館)等、また『情熱の哲学──ウナムーノと「生」の闘い』(佐々木孝著、法政大学出版局)を監修。日本菌学会終身会員。

安倍 三﨑  (アベ ミサキ)  (

1980年、福井県生まれ。東京外国語大学スペイン語学科言語学コース卒業。在学中、セルバンテス、ガルシア・ロルカ等、スペイン文学に関し、牛島信明氏に師事。2年間のサラマンカ留学を経て、2002年、サラマンカ大学外国人コースにてスペイン政府によるスペイン語認定証最上級D.E.L.E. superior取得。現在、戸嶋靖昌記念館 主席学芸員。スペイン・ラテンアメリカ美術史研究会会員。駐日スペイン大使館、スペイン国営セルバンテス文化センターにて、スペインで画業を続けた洋画家 戸嶋靖昌の展覧会企画、運営に携わる。『情熱の哲学──ウナムーノと「生」の闘い』(佐々木孝著、法政大学出版局)内論文「ウナムーノと漱石」翻訳。佐々木孝、ホアン・マシアにウナムーノ研究師事。

追記

■解題執筆
ホアン・マシア(マシア、ホアン)
(Juan Masiá)
1941年生まれ。スペインの神学者、イエズス会司祭。マドリッド、コミーリャス大学でウナムーノ研究により哲学博士号取得。同大で生命倫理学研究所長も務めた。1966年に初来日、以降スペインと日本を行き来しながら、40年近く日本で活動。上智大学神学部で教授も務めた。世界宗教者平和会議で諸宗教間の協力と執筆活動に従事。『ウナムーノ著作集』(法政大学出版局、解説その他)、『ドン・キホーテの死生観──スペインの思想家ミゲル・デ・ウナムーノ』(教友社)、『ウナムーノ、オルテガの研究』、『ウナムーノ、オルテガ往復書簡』(A・マタイス共著、以文社)、『生命の哲学』(教友社)等。スペイン語への日本語文献翻訳書『法華経』、『小止観』、和辻哲郎『風土』、西田幾多郎『無の論理と宗教世界観』等。

上記内容は本書刊行時のものです。