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ミニチュアの妻
- 書店発売日
- 2015年12月20日
- 登録日
- 2015年10月29日
- 最終更新日
- 2015年12月25日
書評掲載情報
2020-04-18 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 米澤穂信(作家) |
2016-03-17 | 文芸通信 |
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紹介
「ポスト・アメリカ」世代の類い稀な想像力
飛行機のハイジャック、ゾンビといった21世紀的モチーフのみならず、ページをめくる度に予測不可能な設定が飛び出す、「ポスト・アメリカ」世代の注目の若手による第一短篇集。
「操縦士、副操縦士、作家」─ダラス上空で、語り手である作家の乗る航空機がハイジャックされた。さて何が起きるのかと思いきや、飛行機はダラス上空をひたすら旋回し続け、そのまま20年が過ぎる……。
「ミニチュアの妻」─小型化を専門とした職業(詳細は不明)に従事する主人公は、仕事を家庭に持ち込まないことを誇りとしていた。あるとき、不注意から妻をマグカップ大に縮めてしまう。
「セバリ族の失踪」─若き文化人類学者グラントとハモンドは、南太平洋の島に暮らすセバリ族の風習を研究、一躍学界の寵児となるが、ある日、二人揃って忽然と姿を消す。セバリ族そのものもいなくなり、周囲が騒然となるなか、ひとりの若い女性研究者がある事実に気づく。
どれほどの奇想でも、個人としての自立や選択の自由が許されない現実離れした状況に翻弄されつつ、生き延びようともがく人々の姿が滑稽かつ切実に描かれる。物語の快楽を見事なまでに伝える18篇。
目次
操縦士、副操縦士、作家
ミニチュアの妻
ウィリアム・コービン その奇特なる人生
早朝の物音
音楽家の声
ヘンリー・リチャード・ナイルズ その奇特なる人生
殺しには現ナマ
ハロルド・ワイジー・キース その奇特なる人生
動物たちの家
僕のすべて
キャプラⅡ号星での生活
フアン・レフヒオ・ロチャ その奇特なる人生
セバリ族の失踪
角は一本、目は荒々しく
オオカミだ!
さらば、アフリカよ
フアン・マヌエル・ゴンサレス その奇特なる人生
ショッピングモールからの脱出
訳者あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。